ごぶさたしております。
約3ヶ月に及ぶヨーロッパ留学のため、
更新が滞って、申し訳ありません。
おかげさまで、無事帰国しましたので、
これから海外ネタも交えて、
ガツンと巻き返していきます!
どうぞよろしくお願いします。
「ポー川のひかり」
というイタリア映画の試写会に
足を運んできました。
何やら叙情的な雰囲気のするタイトルですが、
原題をそのまま邦訳すると
「100本の釘」
とのこと。
随分、印象が変わりますよね(笑)
その原題を示唆する象徴的なシーンが
いきなり冒頭に出てきます。
サスペンス的な空気も漂わせつつ、
同時にコミカルさも感じさせるような
独特な世界・・・
緊張と弛緩、和みのバランスが絶妙で、
いつの間にか、物語に引き込まれてしまいました。
内容的にも、実にいろんな解釈が可能です。
最初の印象では、
「書を捨て、町に出よ」
ということかな?
と思いましたが、それだけでは浅い。
場面ごとにそれぞれの意味合いがあって
見る人によって、いかようにも受け取れるところが
興味深いです。
カギを握るのは、ポー川ですね。
イタリア人、特に地域住民にとっての
ポー川の持つ意味、役割とは?
事前に確認してから見るもよし、
あるいは後から調べてみるも良し。
たったそれだけで映画の楽しみが
何倍にも広がるように思いました。
ちなみに本作は、巨匠エルマンノ・オルミ監督の
最後の劇映画作品になるようです。
人生の最後に、一体何を残そうとしたのか、
ぜひ感じてみてください。
8月1日より岩波ホールにて公開中。
●ポー川のひかり公式サイト
http://po-gawa.net/
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