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大腸がん 最新標準治療とセカンドオピニオン
-大腸がん&神経内分泌腫瘍(カルチノイド)医者が判断に迷うケースを紹介!-

大腸がん 最新標準治療とセカンドオピニオン 高橋慶一監修・雜賀智也著
ISBNコード:ISBN978-4-947767-16-5
判型/頁:A5判 236ページ 並製
発売日:2019年4月26日

大腸がん 最新標準治療とセカンドオピニオン
定価:2,750円(本体2,500円+税)
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⇒本書の内容 ⇒目次 ⇒監修者/著者プロフィール

■本書の内容

この本は、治療方法に迷っている大腸がん患者さんのための本です。診察からステージごとの治療まで、網羅的に取り上げています。2019年1月に改訂されたばかりの『大腸癌治療ガイドライン2019年版』に準拠しているので、最新の大腸がんの治療方法が紹介されています。薬物療法については、薬剤師でもある著者、雑賀智也氏が、いわゆる「抗がん剤」治療について詳しく解説しています。一般向きでここまで詳しい解説は他に見当たりません。また監修をお願いした高橋慶一先生(都立駒込病院外科部長)は、セカンドオピニオンを求めてきた患者さんの実例を多数紹介してくださいました。消化器内科医、病理医、緩和ケア医などの率直な意見も参考になるはずです。

まだ一般に情報が少ない神経内分泌腫瘍(NET、カルチノイド)についても、セカンドオピニオンのモデルケースとして、編集者本人の例を掲載しています。



■目次 (※)各章をクリックしてご覧ください。

  • なぜセカンドオピニオンが必要なのか?
  • 病は突然やってくる
  • セカンドオピニオンが求められる理由
  • セカンドオピニオンを受けるには
  • セカンドオピニオンの手順
  • [コラム:診療ガイドラインと標準治療]

  • まず大腸の仕組みを知っておこう
  • 大腸の機能と役割
  • がん患者数1位「大腸がん」の特徴
  • 胃がんよりも患者数が多い大腸がん
  • 大腸がんは早期発見で治癒可能
  • どこに発生するかで症状が違う
  • 大腸がんはどのようにしてできるか
  • [コラム:『がん=癌ではない?』]
  • 大腸がんの見た目の分類
  • 広がり方には「浸潤」と「転移」がある

  • どんな検査でがんを発見できるのか?
  • 検査と診断のステップ
  • 大腸がん検診や自覚症状をきっかけに受診した場合
  • [コラム:スクリーニング検査の意味を理解する数字の話]
  • 精密検査 (1) 「大腸内視鏡検査」や「注腸造影検査」で病変を確認
  • 病変・ポリープがあるかどうかを調べる
  • 大腸内視鏡検査
  • 注腸造影検査
  • 大腸内視鏡検査と注腸造影検査の比較
  • [セカンドオピニオン事例1:内視鏡検査と注腸造影検査のどちらを受けるべき?]
  • 直腸指診
  • 精密検査 (2) 「病理診断」で悪性か良性かを判断
  • 病変・ポリープががんかどうかを調べる
  • [セカンドオピニオン事例2:生検では腺腫だったのに、内視鏡摘除後にがんと診断]
  • 精密検査 (3) がんの位置、大きさ、広がりを画像検査で調べる
  • がんの状態を調べる画像検査
  • 胸部X線(レントゲン)検査
  • 腹部超音波(エコー)検査
  • CT(computed tomography)検査とMRI(magnetic resonance imaging)検査
  • がんのステージ(進行度)
  • T分類(壁深達度)
  • N分類(リンパ節転移)
  • M分類(遠隔転移)
  • [病理医の視点~Perspectives of pathologist~「手術の検討材料の一つ“粘膜からの浸潤距離1mm”は測定の仕方が難しく、医者によって差が出る場合も…」堀口慎一郎先生(都立駒込病院 病理科医長)]

  • ステージ0~Ⅲでは根治的治療をめざす
  • 大腸がんの治療方針
  • ステージ0~Ⅲの治療方針
  • 「内視鏡治療」が有効なケース
  • 内視鏡治療の三つの方法
  • 内視鏡治療の適応
  • 内視鏡治療後の病理診断
  • ◆病理診断のチェック項目
  • [セカンドオピニオン事例3:内視鏡でがんを摘除。さらに腸の追加切除が必要と言われた]
  • 「リンパ節」を含めて腸管を切除する外科手術
  • 外科手術と内視鏡治療の違い
  • リンパ節郭清の範囲
  • 開腹手術と腹腔鏡手術
  • [セカンドオピニオン事例4:腹腔鏡手術と開腹手術、どっちが安全?]
  • 直腸がんの外科手術では後遺症を考慮
  • 直腸の構造と位置
  • 直腸がんの手術(直腸S状部がん、上部直腸がん)
  • 直腸がんの手術(下部直腸がん)
  • [コラム:日本と海外で異なる治療方針]
  • [セカンドオピニオン事例5:人工肛門をすすめられたが、肛門は本当に残せない?]
  • [コラム:知っておきたい経済的な支援制度]
  • [消化器内科医の視点 ~Perspectives of gastroenterologist~「転移確率12.5%で後遺症の残る可能性が高い直腸がん手術をするかどうか。最終的には患者さんの判断になります」小泉浩一先生(都立駒込病院 消化器内科部長)]

  • 大腸以外にがんが転移した「ステージⅣ」
  • ステージⅣの状態
  • ステージⅣの治療方針
  • [コラム:原発性の肝臓がんと転移性の肝臓がんは違うもの?]
  • いちばん可能性が高い「肝転移」
  • 肝臓とはどんな臓器か
  • 肝転移で起こる症状
  • 肝転移の治療方針
  • 肝臓の外科的切除
  • 薬物療法・放射線治療
  • その他の治療法
  • [セカンドオピニオン事例6:肝転移で切除不能と診断。本当に手術は無理なのか?]
  • 「肺転移」の治療は外科手術が第一選択
  • 肺の構造と肺転移で見られる症状
  • 肺転移の治療方針
  • 肺切除
  • [セカンドオピニオン事例7:肺と肝臓の両方に転移がある。両方の切除は不可能?]
  • 内臓表面や腹壁内面を覆う膜に転移する「腹膜播種」
  • 腹膜播種とは
  • 腹膜播種の治療

  • 再発しても治療法はある
  • 再発とはどういうことか
  • 再発の種類
  • どのくらいの人が再発するのか
  • 直腸がんと結腸がんの再発の違い
  • 再発した大腸がんの治療法
  • 再発した大腸がんの治療方針
  • [セカンドオピニオン事例8:放射線治療をすすめられたが「重粒子線治療」に興味がある]
  • 直腸がんの局所再発の治療
  • [セカンドオピニオン事例9:直腸がんが再発して前立腺に浸潤。手術することは可能?]

  • 大腸がんの薬物療法
  • 薬物療法の目的
  • 薬物療法の種類
  • 抗がん剤の副作用と対処法
  • 再発予防のための「術後補助化学療法」
  • 術後補助化学療法とは?
  • どんな患者に実施されるか
  • 術後補助化学療法の種類
  • 術後補助化学療法をどう選ぶべきか
  • [セカンドオピニオン事例10:再発リスクがあると言われたが、抗がん剤はできれば避けたい]
  • [コラム:抗がん剤が臨床試験でどう評価されるのか]
  • 切除不能な進行・再発大腸がんに対する薬物療法
  • 治療の目的
  • どんな患者に実施されるか
  • 治療に用いるレジメン
  • 一次治療はどう選ぶのか
  • 二次治療以降の薬剤選択
  • 代表的なレジメン
  • ペムブロリズマブ
  • [セカンドオピニオン事例11:ステージⅣだが、髪の毛が抜ける薬物療法は受けたくない]

  • 放射線治療のメリット・デメリット
  • 手術、薬物療法に並ぶ「がん三大治療」の一つ
  • 放射線治療のしくみ
  • 放射線治療の目的
  • 実際の治療の流れ(補助放射線療法の例)
  • 放射線治療の副作用
  • [セカンドオピニオン事例12:薬物療法を施行中に多発性骨転移との診断。どうすればいい?]
  • 緩和ケアの目的
  • 緩和ケアに対する誤解
  • 緩和ケアの定義
  • 緩和ケアをいつから受けるべきか
  • 身体的苦痛に対するケア
  • 適切に使えば、中毒や依存の心配はない
  • 痛みに対するその他のケア
  • 社会的苦痛に対するケア
  • 心理的苦痛に対するケア
  • スピリチュアルな苦痛に対するケア
  • [セカンドオピニオン事例13:もう治療法がないと言われた。本当に何もできないのか?]
  • [緩和ケア医の視点 ~Perspectives of palliative care physician~「緩和ケア=終末期と思いがちですが、今の苦痛を減らし、治療のサポートをするのが本来の役割です」鄭陽先生(都立駒込病院 緩和ケア科医長)]

◆セカンドオピニオンモデルケース―本書編集者の場合―

  • 「直腸カルチノイドを内視鏡で切除。リンパ管は大丈夫だったが静脈管に侵襲ありとの病理診断。再発率が20%あるからと、手術をすすめられたが…」

あとがき


■監修者プロフィール
高橋 慶一(たかはし けいいち)
1957年神奈川県生まれ。山形大学医学部卒業後、都立駒込病院勤務。2007年から同院外科部長。専門は大腸外科、特に再発治療及び末期癌患者の在宅ケア。1992年に「転移リンパ節の形態、組織型から大腸癌の予後を予測する研究」で日本大腸肛門病学会総会会長賞、1993年に日本消化器外科学会総会会長賞受賞。日本外科学会指導医・専門医、日本大腸肛門病学会評議員、日本在宅医療学会理事、大腸癌研究会幹事等。主な著書に『大腸がん手術後の生活読本』(主婦と生活社)、『大腸がん 治療法と手術後の生活がわかる本』(講談社)がある。

■著者プロフィール
雜賀 智也(さいか ともや)
1978年和歌山県生まれ。薬剤師・メディカルライター、メディカルライターズネット代表。大阪薬科大学薬学部薬学科卒業、東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了(公衆衛生学修士)。薬局、医学系出版社などを経て現職。著書に『図解入門よくわかる公衆衛生学の基本としくみ』『看護の現場ですぐに役立つ医療安全のキホン』『看護の現場ですぐに役立つ地域包括ケアのキホン』がある(いずれも秀和システム)。大腸がんの情報サイト「ナナメディカル大腸がん」を運営。

■大腸がんの情報サイト「ナナメディカル大腸がん」
http://nanamedical.site

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