ホラホラ、これが僕の骨
■本書の内容
2017年は、中原中也の生誕110年、没後80年に当たります。この本は、中也の詩の中で人気の高い詩57篇を集めた、音楽でいえばベストアルバムのような詩集です。4つの章に分かれていて、それぞれに中也の違った魅力が詰まっています。
漢字や仮名遣いは、基本的に中也の詩集『山羊の歌』『在りし日の歌』の原本の表記を忠実に再現。中也が見ていた詩の世界を視覚的にも味わえるようにしました。
ファイバーラッファー*という製本の技術を断面に施し、見た目も触り心地もユニークです。強力なのりを使ったPUR製本なので、開きっぱなしで眺められます。
*ファイバーラッファーは、初版のみです。第2版では採用しておりません。
■「ホラホラ、これが僕の骨」公式サイト
本書と同じ詩を現代仮名遣い、新漢字、ルビたっぷりで掲載。それぞれの詩の解説や、アナウンサーによる朗読も。感想を書きこめるようになっていますので、自分が気に入った詩を他の人がどんなふうに読んだかを知ることもできます。
http://www.rosetta.jp/chuya/
■目次
第1章 生ひ立ちの歌 自分を見つめて
第2章 汚れつちまった悲しみに… リズムとリフレーン
第3章 春日狂想 愛する者を想って
第4章 一つのメルヘン 心象風景を描く
■著者プロフィール
中原 中也(なかはら ちゅうや)
1907年4月29日、山口県生まれ。23年、山口中学を落第し、京都の立命館中学に編入。劇団女優、長谷川泰子と知り合い、翌年から同棲を始める。25年、泰子とともに上京。泰子が小林秀雄のもとに去る。26年、日本大学予科文科に入学したが、9月に中退。29年、河上徹太郎、大岡昇平らと同人誌「白痴群」を創刊。33年、東京外国語学校専修科仏語修了。遠縁の上野孝子と結婚。『ランボウ詩集《学校時代の詩》』刊行。34年長男文也が誕生。処女詩集『山羊の歌』刊行。36年、文也が小児結核により死去。次男愛雅(よしまさ)誕生。37年鎌倉に転居。『ランボオ詩集』刊行。詩集『在りし日の歌』を編集し、原稿を小林秀雄に託す。同年10月22日結核性脳膜炎により永眠。享年30歳。翌38年『在りし日の歌』が刊行された。
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