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        　女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』　第119号

   ***   ***  3月になって急に寒くなりました。暖かくなったり、冷たく
 *****v*****　　なったり…、春はいつも、思わせぶりな態度で近づいて
  ********* 　　きます。この寒さも、きっと、もう少しの我慢ですね。
   *******　　気象庁の予想では、桜の開花は平年より早く、東京では
 　  ***　　　３月20日ごろだそうです。今回は、共産党の吉川春子議員、
      *　　　民主党の広中和歌子議員から原稿が届きました。

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　　目次
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■　「ＤＶ法改正案要綱をまとめて」
　　　吉川春子（参議院議員・共産党・比例）

■　「政権奪取まであと一息」
　　　広中和歌子（参議院議員・民主党・千葉）

■ 　編集後記

■　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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　　「ＤＶ法改正案要綱をまとめて」
　　　　　    　　　　　　　　　吉川春子（参議院議員・共産党・比例）
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　参議院共生調査会のドメスティック・バイオレンス（ＤＶ）・プロジェク
ト・チーム（ＰＴ）において「配偶者からの暴力防止法」の改正法案要綱が
３月７日に合意を見たことにより、通常国会中に改正案が成立する見通しで
す。

　関係団体の皆さんの熱心な活動や世論の支持もありました。私の心残りは、
(1)精神的暴力、中でも「脅迫」の場合には相変わらず保護命令が出せないこ
と、(2)加害者更正に関する規定が法律に盛り込めなかったことです。

　精神的暴力とは、夫から「誰のおかげで食べさせてもらっているんだ」「お
まえは愚図だ」という侮蔑的な言葉を日常的に投げられるものから、「おま
えなんかぶっ殺してやる」とか、元夫がいつも同じところで待ち伏せしてい
て、しかし決して殴ったりはしないが威圧するなど生命身体への危機を感じ
るものまで幅広いのです。新年早々から「盛り込め」「できない」と、侃々
諤々（かんかんがくがく）の議論を、参議院法制局と法務省を相手に行いま
した。

　私は「刑法には脅迫罪があり構成要件がハッキリしているので保護命令の
対象にすべきだ」と主張しましたが、「暴行罪と脅迫罪は、保護法益が違う」
と拒否されました。「それでは、『脅迫』のうち、せめて（暴行と保護法益
を同じくする）身体生命に危険を及ぼすとの脅迫』だけでも加えよ」と迫り
ました。ドイツのＤＶ法にはその例があるのです。

　ところが、「暴行は傷害・殺人に発展するが、脅迫は暴行・傷害に発展す
るという類型性がない」と、これも拒否するのです。ＤＶ法が保護命令の違
反者に懲役刑を科しているので「憲法３１条などを考慮した」ものです。

　しかし、脅迫であっても受けた方は人格のダメージを受け自立を妨げる行
為には違いないのです。改正案でも配偶者の脅迫が、傷害や殺人に発展する
可能性があっても保護命令を出せないのです。

　今、ドメスティック・バイオレンスの本質は何か？が問われていると思い
ます。ＤＶチームがＮＧＯの皆さんに報告したとき、お茶の水女子大の戒能
民江先生から厳しい指摘があったのも当然です。いくつかの国のようにＤＶ
罪を設ければ、その保護法益もハッキリしますので、保護命令の発令が容易
になるでしょう。もう一段の世論の成熟が必要です

　もう一つ、加害者についてどうするのかについてコンセンサスが得られま
せんでした。ＤＶ法は加害男性を一方的にやっつける法律ではありません。
私たちは、加害男性を生み出さないこと、又更正プログラムを持つ必要があ
るのです。

　幼児期から両親のＤＶを見て、暴力肯定の環境に育った子どもが加害夫に
なる例は多い（一説に依ると３割超）と、いわれています。学校教育の果た
す役割も大きいのです。そして競争社会の中で男性が荷なわされている役割
も過酷です。失業者、自殺者の数字にそれは表れています。

　今日のような男性にとっても過酷な社会でＤＶも多発するという側面も見
て抜本的な対策を講じるべきです。

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　　「政権奪取まであと一息」
　　　　    　　　　　　　　　広中和歌子（参議院議員・民主党・千葉）
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　7月の参議院選挙に千葉選挙区から民主党候補として公認を頂いた。４期目
の挑戦である。昨年秋の衆議院総選挙の躍進に引き続き、民主党による政権
交代への流れをより確実なものにすることが私に課された役割だと思う。民
主党支持者の方々だけでなく、より良い政治を望む無党派層の思いを惹きつ
け、票に結びつくよう頑張りたい。

　私は1986年参議院比例区から国政への参加の機会を得た。折から日本だけ
でなく、世界はより大きく動き始めていた。20世紀後半の世界を厳しく分断
していた東西冷戦の雪解けが始まっていた。地球規模の環境問題が人類共通
の課題として大きく浮上していた。

　ベルリンの壁の崩壊、湾岸戦争、カンボジア、ユーゴなど内戦の多発。そ
して国境を越えたテロ。世界は変わった、日本も変わらなければと改革が叫
ばれながら、日本は高度成長後のヴィジョンを見出せない。バブルを許し、
その崩壊の対応を知らず、日本経済は冷戦後の大競争時代にただただ漂流し
てきた。政治改革のうねりの中で、細川内閣が誕生し、それが短命に終った
後、再び政党の合従連衡により自民党中心の政治が続き、今に至っている。

　しかし、野党第一党民主党は政権奪取まであと一息に迫っている。長年の
間に積もりつもった政官業の癒着構造を変えるには、自民党による小手先だ
けの改革では限界だという国民世論、政権交代なしには日本は変わらない、
というところまでようやくやってきたのが日本の昨今である。

　私は過去18年間、外務、環境、商工、科学技術、大蔵、運輸、総務、予算
などの委員会に所属し、発言をしてきた。細川内閣では環境大臣も経験した。
湾岸戦争では人質解放を求めてイラクへ飛び、地球環境問題では世界の議員
や国連機関と連携しつつ、問題解決に努力してきた。

　21世紀にはさまざまな難題が存在している。地球的視野に立って、日本の
ため、世界の平和と安定のために、これまでの国際的な体験を生かして私に
できることがある。

　少子高齢社会といわれる今、年を重ね、女性だからこそ、理解、共感し、
発信できることがある。

　高度成長が終った現在、教育、文化、環境の分野で、世界に誇れる日本を
築くお手伝いができる。

　今でも気力、体力は充実しているし、私には今後やりたいこと、やらねば
ならない課題は一杯ある。

　政権交代をめざす民主党の一員として、民主党への支持を増やす、私自身
も千葉県民から票を頂き、国政で働かせて頂きたい、そうした思いを深く胸
に、立候補する私である。


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　　編集後記　　    　　　　　　　　　　ロゼッタストーン・弘中百合子
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　「ヴィーナスはぁと」と「未来総理」（若手国会議員メルマガ）で、国会
見学ツアーについて書いたら、「日程があえば参加したい」という方がたく
さんいらっしゃいました。これは、なんとか実現させなければ…と思ってい
ます。国会でどんなヤジが飛んでいるのかとか、本当に居眠りしている議員
が多いのかとか、私自身は、くだらないことが気になります。

　以前、小宮山洋子議員が「……初めて国会中継など政治の番組も担当し、
本会議場の２階の中継席から議場を見たときに、一面“ドブネズミ色”＝男
性のダークのスーツばかりで、ここを変えなければ日本の社会は変わらない
と思ったのが、議員になった原点……」と書いていました。いま、国会では、
どのくらい女性の存在感があるのでしょうか。

　今年は参議院選挙の年。ヴィーナス議員のなかにも、選挙を迎える人がた
くさんいます。前回の衆議院選挙では、何人かのヴィーナス議員が、惜しく
も議席を失ってしまいました。今度こそ、全員当選してほしいし、新しい仲
間も増やしたいですね。

　※「ヴィーナスはぁと」へのご意見、ご質問は　vheart@rosetta.jp　まで
   お願いします。

　      お手数ですが、お寄せいただくご意見に
    　  １）「掲載可」か「掲載不可」か

　      掲載してもよい方は
    　  ２）「匿名希望」か「実名可」か
    　  ３）「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

　  をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを
　  紹介する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。


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　　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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　◇衆議院
　　小宮山洋子（民主党・東京）　　武山百合子（民主党・北関東）
　  水島広子  （民主党・栃木）

　◇参議院
　　有村治子  （自民党・比例）　　井上美代  （共産党・東京）
　　大脇雅子　（無所属・比例）　　岡崎トミ子（民主党・宮城）
　　千葉景子  （民主党・神奈川）　八田ひろ子（共産党・愛知）
　　広中和歌子（民主党・千葉）    福島瑞穂  （社民党・比例）
　　円より子  （民主党・比例）　　吉川春子  （共産党・比例）


詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。


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■次号予告
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　次回の発行は、３月11日です。

　井上美代議員　　小宮山洋子議員　　大脇雅子議員
　が登場する予定です。

　※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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発行人・編集人：弘中百合子
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