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         女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』 第117号

  ***   ***  1月は「行く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」……・。
 *****v*****  本当に年が明けてからは時間がたつのが早いですね。
  *********   2月もあっという間に後半。春が来るのは嬉しいけれど、
   *******  もう少し、時間がゆっくり流れてくれればいいのになあと
    ***   思ったりします。今週のヴィーナスはぁとは、井上議員、
      *    円議員、福島議員が登場します。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  目次
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
■ 「イラク戦争の“大義”は明らかに誤りだった」
   井上美代(参議院議員・共産党・東京)

■ 「夫婦の財産は誰のもの?」
   円 より子(参議院議員・民主党・比例)

■ 「ドメスティック・バイオレンス防止法の改正案骨子ができました」
   福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)

■  編集後記

■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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 「イラク戦争の“大義”は明らかに誤りだった」
                  井上美代(参議院議員・共産党・東京)
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 東京では、2月5日夜「イラクへの自衛隊派兵を中止し、撤回せよ」との
デモが、キャンドルやペンライト、ちょうちん、のぼり旗など思いおもいに
創意をこらし、明治公園から市が谷の防衛庁へと続きました。

 主催したのは「2・5防衛庁を平和の灯火で包囲する実行委員会」でした。
出発点では5千余のパレードに途中、街頭から沢山の人々が加わり1万人を
超える隊列となり、今までにない抗議の行動になり、注目されています。

 知人からの携帯メールで知って参加した人、自分の言葉で「戦争はイヤ」
との気持ちを伝えたいなど初参加の感動と叫びは参加者を励まし、街頭の人々
に平和への思いを訴えました。それは世界各地の行動に連帯するものでした。

 いったい、アメリカが仕掛けたこのイラク戦争に「大義」はあったのかと
いうことが今問われています。今年1月8日付けの米紙ニューヨークタイム
ズで、イラクで大量破壊兵器捜索をしていた約400名の米軍チームが大量
破壊兵器の証拠を何も見つけることができないままイラクから撤収したと報
じました。

 また、ブッシュ政権下で2002年末まで財務長官を勤めていたポール・
オニール氏が「23ヵ月の在任中、私は一度も大量破壊兵器の証拠とみなせ
るようなものを見たことはなかった」(1月11日米紙タイムで)と証言し
ています。オニール氏は、更迭されるまで、国家安全保障会議に出席するな
ど最高機密を知りうる立場にいた人です。

 イラクの大量破壊兵器問題に関する米調査団の団長を辞任したデビッド・
ケイ氏も、1月28日、米上院軍事委員会の公聴会で、開戦前にイラクには
大量破壊兵器がなかったと証言。ケイ氏は「明らかにここにいる私も含めて、
われわれはほとんど間違っていた」と断言しました。ライス米大統領補佐官
も開戦前情報の誤りを認めています。このように、米政権内部で侵略戦争の
大義が揺れているのです。

 ところが、このブッシュ政権の主張をう呑みにして、イラク侵略戦争を支
持し、自衛隊を次々派兵した小泉政権の責任は大きいといえるのではないで
しょうか。小泉首相が「イラクが大量破壊兵器を保有していた」と断言し、
それを戦争支持の唯一最大の「大義」としたことは、明らかに誤りだったの
です。

 この戦争は、国連安保理の承認もなしに米英軍が勝手に始めた先制攻撃の
戦争でした。だからフランス・ドイツ・中国・ソ連も未だ米英のやり方に意
見を出しているのです。

 私たち日本共産党もアメリカの起こしたイラク戦争は無法で間違った侵略
戦争だったと考えています。だからいまからでも遅くはない、イラク派兵を
中止し、国連の枠ぐみで解決すべきと主張しています。

 小泉内閣は、イラクの状況悪化の原因をどう認識しているのでしょうか。
イラクは全土が泥沼化しているといえるのではないでしょうか。

 昨年8月には国連のイラク事務所が攻撃され、国連は撤退を余儀なくされ
ました。10月には赤十字の事務所が攻撃を受け撤退しました。今年になっ
てバグダッドの暫定占領当局への大規模な攻撃も行われました。

 米軍は武装勢力への「掃討作戦」といって、イラクの一般国民の家屋に侵
入し、捜索し、破壊しています。2月10日には、バグダッド南方で警察署
前で自爆テロがあり、イラク人の若者ら50人以上が死亡したばかり。11
日には、バグダッドのイラク軍志願兵採用センター前で自爆テロにより47
人が死亡、50人以上が負傷するという惨事が起きています。アメリカがイ
ラク国民を犠牲にする占領政策を続ける限り、イラク市民の怒りはおさまら
ないのではないでしょうか。

 日本国憲法は「交戦権」を認めていません。従って占領軍参加と日本国憲
法は両立しないのです。国連加盟国191ヵ国中37ヵ国が米英のイラク占
領戦争に参加していますが、今もフランス、ロシア、中国など常任理事国が、
米英と一緒に行動するようにはなっていません。

 日本政府もアメリカにいわれるままに米英連合に加わるだけでなく、アジ
アと世界の国々と一緒に世界の平和のために一緒に行動できるように、国連
を強くし、アメリカの横暴を許さない外交ができるようにならなければいけ
ないのではないでしょうか。


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 「夫婦の財産は誰のもの?」
               円 より子(参議院議員・民主党・比例)
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 年金を離婚時に夫婦で分割するという案が今国会に政府から出されるよう
で大きな話題となっています。離婚を考えている年配の女性にとっては朗報
です。しかし、3号被保険者問題を先送りしたままでこれのみ導入するのは、
また専業主婦を優遇することになるといって学者の女性達には反対も多いよ
うです。

 私は長年、何万人もの離婚問題に悩む女性の相談を受けてきていますから、
女性達が決して年金や税で優遇されるから専業主婦になっていたわけではな
いことを知っています。働き続けたくても男性に比べ、いつまでも雑用しか
任されず昇級も昇進もしない職場、そして結婚すれば肩たたきされる、社会
の保育環境は貧弱で、子育てと仕事との両立は無理というような状況に、夫
の転勤が重なるというケースが多かったのです。

 男女雇用機会均等法ができるまで、女性の仕事と家庭の両立は大変なエネ
ルギーがないと出来ないのが実状でした。そして仕事を辞めても住居費、教
育費のためにパートに出る。専業主婦といっても夫の収入だけで豊かに暮ら
せる人はそれほど多くありません。

 パートに出ても夫の税が増えないよう年収を103万円までに抑える。そ
れが企業に利用され、結局は女性の仕事を低賃金の条件の悪いパートに制限
する結果になるからといって、私は庶民の知恵を笑う気にはなりません。

 そんな女性達の8割が払っていた国民年金をやめさせ、基礎年金として組
み込み、サラリーマンの妻という3号被保険者を作ったのは国です。あの
1985年の大改悪に私は猛反対しましたが、今になって、働いている全て
の人の掛け金で主婦が年金を受けられるのは不公平だというなんて。元のよ
うに国民年金に戻したらどうですか。それにしても国の政策ってどうなって
いるのでしょうね。

 さて、今日の話題はもう一つの「夫婦の財産問題」です。最近は50代60
代の夫婦の離婚もじわじわと増えていますが、民法768条をご存じですか。
「離婚の際、財産分与の請求が出来る」となっています。我が国では夫婦の
財産は共有ではなく別有なので、たいていの場合、夫のほうが財産を持って
いて、請求する側は妻となります。

 この民法は専業やパートの主婦は給与や家の名義のある夫に、財産を分け
てくれと言う権利しかなく、夫はNOと言えると書かれているのと同じ。全国
に講演に行った際に聞くと「夫の給与も夫名義の家も二人のもの」と答える
人が大半ですが、法律には「分割すること」とは書いてないんですよね。

 そのせいで離婚する妻の半数は財産も慰謝料も何もなくゼロで別れている
のが現実です。それで50代、60代では仕事だってありません。基礎年金
だけでは満額で月7万円余。払っていなかった時期のある人も多く、3万〜
4万という人が多い。これでは家があってもやっていけません。せめて年金
の分割をというのに反対が多いとは!!

 確かに女性も働き続け、税と年金の掛け金を払う個人単位が理想です。私
も若い人たちには苦しくても仕事を辞めないように、自分の食いぶちは自分
で稼ごうとアドバイスし続けてきました。

 離婚相談に来る人たちはみんな「なんで仕事を辞めたのか、バカでした」
と嘆きます。離婚時に二人で作った夫婦の財産は分割する、年金も分割する
というのは本当は法律で決めなくても、二人の話し合いで当然そうすべきだ
と私は思うのですが、これは理想論でしょうか。

 私は理想論者ですが、「現実は違うわよ」という人が多いようで、それな
らこれからの女性は、結婚しても仕事は辞めないこと、財産について契約を
交わしておくこと等、結婚に幻想を抱かず、しっかりと自分で食いぶちを稼
ぐことです。でも、夫が失業しても病気になっても、もちろん支えてあげて
下さい。女もそのくらいの度量をもたなくちゃね。


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 「ドメスティック・バイオレンス防止法の改正案骨子ができました」
                福島瑞穂(参議院議員・社民党・比例)
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 2001年、ドメスティック・バイオレンス(DV)防止法が成立しました。
これは、参議院の超党派で、力を合わせて作ったものです。

 このDV防止法の改正案を2年がかりで作ってきて、今度、3月に上程する
予定です。今国会で、改正案を成立させます。

 2001年に作ったDV法のポイントは、まず、

 第1に、保護命令という全く新しい制度を導入したことです。「わたしに
接近するな」「家から出ていって欲しい」という保護命令を裁判所に出して
もらい、相手がその命令に反すると、1年以下の懲役となります。いままで
に2000件以上の保護命令がでています。

 第2に、都道府県に配偶者暴力支援センターを設置するとしたこと、
 第3に、NGOに対する国からの援助の規定を設けたこと、
 第4に、教育・啓発などの規定を設けたことなどです。

 3年後の見直し規定を設けていたこともあり、2年前から、超党派で改正
作業を精力的に進めてきました。今回、やっと改正案の骨子がまとまり、2
月16日、発表しました。

 改正案は、完璧とは言えないかもしれませんが、かなり改正され、新しい
ことが盛り込まれました。改正案がまとまって本当に良かったと思っていま
す。

 内容については、次のとおりです。

 まず、第1に、保護命令の制度の拡充をしました。元配偶者に対しても保
護命令の申し立てができるようになりました。また、子どもに対しても接近
禁止が言えるようになりました。そして、退去命令の期間が2週間から2ヶ
月になり、再度申し立てて、4ヶ月にもできるようになりました。

 第2に、市町村においてもDV防止センターの業務の実施ができるように
なりました。相談窓口が身近に広がっていくことになります。

 第3に、被害者の自立支援の明確化です。福祉事務所による自立支援を促
進します。DV防止センターによる自立支援の明確化および調整機能の明文
化もしました。自立支援にかかるNGOとセンターの連携を明記しましたの
で、自立支援をしているNGOへの支援になることを期待しています。

 第4に、外国人、障害のある人への対応を留意することを盛り込みました。
職務関係者は、その職務を行なうにあたり、被害者の国籍、障害の有無など
を問わず、その人の人権を尊重すべきことを明記しました。この条文は、前
回からの積み残しなので、本当に嬉しいことです。

 外国人の女性は、言葉や法律の面で、大きなハンディキャップを持ってい
ます。ハンディキャップがある女性にしても、避難所は、なかなかバリアフ
リーではないし、また、たとえば、暴力をふるう夫が、介護をするので、な
かなか言えないということもあります。

 国連の女性差別撤廃委員会から、日本は、去年の7月勧告を受けましたが、
そのなかに、マイノリティーの女性の問題があります。マイノリティーの女
性たちは、女性という差別とマイノリティーであるという差別と両方の差別
を受けています。

 今回、条文のなかに、マイノリティーの女性に対する人権上の配慮が規定
されました。このようなものを書くのは、法律の整合性からどうかという意
見もでましたが、外国人の女性や障害のある女性は、より大きく問題をかか
えているので、このような条文がはいって良かったと思っています。

 この後、骨子案を法案にまとめ、3月中を目処に国会上程し、今国会中の
成立をめざします。

 わたし自身、DV防止法の制定にかかわり、改正案の策定も一生懸命やっ
てきました。
 国会は、平和や暮らしを「ぶっ壊す」動きが強くて、毎日、怒りながら仕
事をしていますが、DV防止法の制定などの立法作業は、本当に楽しいこと
です。

 DV防止法の法案づくりも法律の改正作業も当事者を含む実に多くの人たち
の意見を聞き、ヒアリングをしてやってきました。

 これから、すべての都道府県が基本計画をつくることを義務づけられるこ
とになります。ということは、各地で様々な取り組みがもっとなされること
になるということです。

 立法を生かしていくことをぜひ一緒にやっていきましょう。
 人と人、そして、国と国との関係や問題を武力や軍事力で、解決しない社
会こそめざすべきです。

 DVや児童虐待をなくしたいということと平和を実現したいということは、
わたしのなかで、強くつながっています。DVや児童虐待をなくすための法
整備は進んでいます。でも、平和をぶっこわす日本の政治は、ひどくなって
います。こちらのほうでもがんばっていきます。

 DV防止法改正の実現を応援してください。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記                ロゼッタストーン・弘中百合子
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 みなさんは、自分自身の老後、年金がいくらもらえるか知っていますか?
 情けない話ですが、実は、私はよくわからないのです。何度か転職したの
で、会社員だった時期もあれば、フリーになって国民年金を払った時期もあ
り、どうやって計算するのだか、全然わからないのです。これで、結婚した
り、離婚したりすると、ますます複雑になってきますよね。将来自分がもら
える金額が予想できないと、「年金制度の改革」といっても、いまひとつピ
ンとこないのではないでしょうか。

 年金の制度が、もう少しわかりやすくなればいいのに、と思います。ある
いは、年金手帳の番号を打ち込めば、将来いくらもらえるかをササッと予想
してくれるシステムをつくるとか。将来、ちゃんともらえることがわかれば、
未納者も減ると思うのですが。

 ※「ヴィーナスはぁと」へのご意見、ご質問は vheart@rosetta.jp まで
   お願いします。

       お手数ですが、お寄せいただくご意見に
       1)「掲載可」か「掲載不可」か

       掲載してもよい方は
       2)「匿名希望」か「実名可」か
       3)「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

   をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを
   紹介する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

 ◇衆議院
  小宮山洋子(民主党・東京)  武山百合子(民主党・北関東)
   水島広子  (民主党・栃木)

 ◇参議院
  有村治子  (自民党・比例)  井上美代  (共産党・東京)
  大脇雅子 (無所属・比例)  岡崎トミ子(民主党・宮城)
  千葉景子  (民主党・神奈川) 八田ひろ子(共産党・愛知)
  広中和歌子(民主党・千葉)    福島瑞穂  (社民党・比例)
  円より子  (民主党・比例)  吉川春子  (共産党・比例)


詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。


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 ( http://www.rosetta.jp/ )
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■次号予告
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 次回の発行は、2月25日です。

 千葉景子議員、八田ひろ子議員、有村治子議員、岡崎トミ子議員
 が登場する予定です。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
Copyright(C) ロゼッタストーン   許可無く転載することを禁じます

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