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        　女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第88号

  ***   *** 　　　　国連開発計画が発表した今年の「人間開発報告」に
 *****v*****　　よれば、政治・経済分野における女性の進出度では、
  *********   　日本は調査対象７０カ国中４４位で、昨年の３２位（６６
   *******　　カ国中）よりも、さらにランクを落としたそうです。議員や
 　 ***　 　　管理職に占める女性の比率、男女の賃金格差など、まだ
      *　　　まだ日本は遅れているんですね。

◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　目次
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■　　「少子化基本法と、筆坂問題・飲酒問題の共産党の態度について」
  　    吉川春子（参議院議員・共産党・比例）

■　　編集後記

■　　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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■◇■==============================================================
　「少子化基本法と、筆坂問題・飲酒問題の共産党の態度について」
  　    　　　　　　　　    吉川春子（参議院議員・日本共産党・比例）
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●少子化基本法に賛成した理由

　今日少子化社会基本法が成立しました。私は22日内閣委員会で共産党を代
表して修正案を出しました。

修正の内容は、

(1）少子化社会を克服するという項目を加える事、

(2)リプロダクティブ・ヘルス・ライツの考えにたって、結婚・出産は個人の
決定にゆだねることを法の理念に明記すること

の2点です。

　修正案は賛成少数で否決されましたが、わが党は原案にも賛成しました。

　わが党内でも賛否がありましたが、結局党として賛成したのは、少子化問
題は日本社会にとって重大であり、解決をしなければならない問題であるか
らです。

　子どもを産み育てる環境が整わない限り産みたくとも産めません。そのた
めには増え続けるパート、派遣労働、有期雇用などの均等待遇、また長時間
労働、低賃金、無権利状態を改善し、若者が将来への希望が持て、また女性
の人権尊重等を政治の力でこそ解決する必要があります。

　参議院では本法律が「産めよ増やせよの内容ではないか」が論争になりま
した。

　内容としては

(1)自己決定権（リプロダクティブヘルスライツ）について不十分ではないか

(2)不妊治療についてだけ具体的な予算措置の規定まで置いているのは何故か

　ということです。

　提案者からは、

(1)に対して自己決定権を尊重する法案であること

(2)については、「不妊の原因は男性も増えてきている、これに助成金を出す
ことで不妊を直し出産率を上げたい」との趣旨の答弁が再三表明されました。

　「個別法や予算措置で出来ることを何故基本法に書き込むのか」「女性の
産むことを強制するのではないか」とのＮＧＯの懸念が払拭されたかは、分
かりません。

　私自身一度質問に立ちましたが、妊娠リストラ、森発言について質問しま
した。このメールマガジンにもご意見があったように、女性が出産によって
不利に扱われる社会を正さない限り、出産率は上がらないでしょう。そちら
に力を入れることが少子化問題のみならず、いろんな意味で緊急な課題では
ないでしょうか。

●筆坂問題と飲酒問題について

　筆坂元議員のセクハラ辞任問題は許されない行為であり、私自身強い怒り
を覚えました。筆坂さんを中央委員会から罷免し、議員辞職を勧告しました。
翌日彼は辞表を提出しました。国民の皆様に心からお詫びいたします。事実
関係の公表を避けたのは被害にあった女性の特定につながり２次被害を防ぐ
ためです。ご了解いただきたいと思います。

　私は飲酒とセクハラは別次元問題と考えています。志位委員長も最初の記
者会見で禁酒問題と結びつけたのは誤りであったと翌日取り消しています。
お酒を外で飲む場合、共産党員として節度を持って飲むことは当然です。他
方、セクハラ防止は女性への人権感覚を高め、それを意識させることが必要
で、禁酒とは別です。

　セクハラにあわないことが女性の人権であると認識されたのは比較的最近
で、1980年代終わりころからです。男女雇用機会均等法にセクハラ禁止（義
務規定とは言い難いが・・・）を盛り込んだのはここ数年のことです。わが
党はこの時セクハラ禁止規定を置くように修正案を提案しています。

　私は参議院のセクハラ対策として、参議院職員法を改正してセクハラ禁止
規定を盛り込むように、倉田議長に提案しました。日本でも女性への暴力禁
止の一環として、権利として社会的に認識されたのであり、社会の進歩であ
るといえます。

　女性の人権問題に人一倍敏感でなければならない共産党を代表する人物が
セクハラで議員辞職したことは痛恨時です。言い訳が出来ません。

　私は1995年、北京の世界女性会議に参加して国連を中心とする女性運動と
理論がここまで発展しているのか目の当たりにして感激して、たくさんの宿
題を背負って帰ってきました。これからも女性の人権問題に全力で取り組み
ます。是非共産党を今後とも応援して下さい。お願いします。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　編集後記　　    　　　　　　　　　　ロゼッタストーン・弘中百合子
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
「与党と、民主、共産の賛成で衆議院を通過したと聞いています。共産党は
少子化議連には入れてもらえなかったのに賛成に回った理由を教えて下さい」

「本部職員が外でお酒を飲んだだけで処分される。本部を一歩出ればそれは
個人の節度と信頼の世界なのに、そんな信頼もされずガチガチに自由を制約
するというのは、一時代前の、とある完全な管理社会を実現しようとした独
裁者国家を思い起こさせます」

　吉川議員は、読者から寄せられたこうした共産党への質問に答えてくれま
した。

　ところで、自民党の有村議員から、妊娠の報告がありました。１０月末の
出産予定だそうです。出産、子育てという貴重な経験を、ぜひ、政治活動に
活かしてほしいですね。

　ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

※お手数ですが、お寄せいただくご意見に
    　１）「掲載可」か「掲載不可」か

　掲載してもよい方は
    　２）「匿名希望」か「実名可」か
    　３）「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを紹介
する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
　「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名（敬称略）の
方々です。

　◇衆議院
　　川田悦子  （無所属・東京）　　　小宮山洋子（民主党・東京）
　　瀬古由起子（共産党・東海）　　　武山百合子（自由党・北関東）
　  水島広子  （民主党・栃木）　　　山内惠子  （社民党・北海道）
　  山口わか子（社民党・北陸信越）

　◇参議院
　　有村治子  （自民党・比例）　　    井上美代  （共産党・東京）
　　岡崎トミ子（民主党・宮城）　　　  千葉景子  （民主党・神奈川）
　  八田ひろ子（共産党・愛知）　　　　広中和歌子（民主党・千葉）
    福島瑞穂  （社民党・比例）　　　　吉川春子  （共産党・比例）

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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　次回の発行は、7月31日です。

　第５週にあたる次回は、読者のみなさんの意見をご紹介する予定です。

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発行人・編集人：弘中百合子
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