2003年1月16日発行(毎週木曜日配信)
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女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第60号
*** *** 春のような陽気かと思えば、一転、ふるえるような
*****v***** 寒さ……。お天気も政治の世界も、明日どうなるの
********* か、油断ができません。さて、今月はヴィーナス議員
******* のみなさんに「今年の抱負を」とお願いしています。
*** 気温の低さとは対照的に、ヴィーナス議員の原稿は、
* 今回も熱い思いにあふれています。
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目次
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■ 「働く場所が確保される政策の実現にむけて」
山口わか子(衆議院議員・社民党・北陸信越)
■ 「人々の努力で戦争のない世界を」
井上美代(参議院議員・共産党・東京)
■ 「子どもの利益を最優先に考える『子ども省』が必要」
水島広子(衆議院議員・民主党・栃木)
■ 「女性の元気こそ、社会の力」
岡崎トミ子(参議院議員・民主党・宮城)
■ 編集後記
■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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季刊ロゼッタストーン第12号 2003年1月9日発売!
●大特集「明日の家族」
岡崎トミ子議員が「女性の年金」、山口わか子議員が「高齢者介護」、
井上美代議員が「子育て政策」、千葉景子議員が「司法改革」について
語っています。どうぞお楽しみに!
http://www.rosetta.jp
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「2003年をむかえて、課題山積!まずは、働く場所が確保される
政策の実現にむけて」 山口わか子(衆議院議員・社民党・北陸信越)
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■今年はさらに庶民に痛みを押し付ける構造改革
特別な事件も無く平穏な元旦でした。近年にない激動の2002年、思い出し
たくもない暗いやりきれない人間無視の年が終わり、今年は少しでも明るい
ニュースが聞かれる年にしたいと願わずにはいられません。
しかし、私たち庶民を待っているのは、4月から医療費の自己負担がサラ
リーマンは3割に値上げ、生活保護費が0.9%引き下げ、年金給付に物価スラ
イド制復活で1.0%の引き下げ、児童扶養手当の引き下げなど、一番苦しい人
々に痛みが押し付けられてきます。
また、今年は企業など金持ちには減税、苦しい庶民の台所は増税と決まり
ました。ストレス解消に唯一?の方法だった発泡酒(350ミリリットル)、
ワイン(720ミリリットル)が5月から各10円、タバコ1本1円が値上げされま
す。
毎日晩酌する人は2本とタバコ2箱で1カ月1800円が負担増となります。
国の収入はタバコ増税で年に2千2百億円、お酒で5百億円が増えることにな
ります。
また、来年の1月から配偶者控除(38万円)に、妻のパート収入に応じ最
高38万円まで控除が加算される配偶者特別控除が廃止されます。つまり配偶
者の控除は76万円から38万円に下げられるというサラリーマンにとっては大
変な増税となってしまいます。
そして問題なのは消費税について売上が年間3千万円以下の事業者は消費
税の納付が免除されていましたが、この基準を2千万円まで引き下げられま
す。
さらに今まで外税でしたが内税となります。消費税を意識させないごまか
しの負担増となり、庶民を直撃するのです。介護保険料の値上げもほぼ決ま
り、国民に痛みをますます押し付ける小泉首相の構造改革がいよいよ本性を
出してきました。
■賃金は減らされサービス残業で体を壊し、失業でホームレスへと転落
一方働く人々はどうでしょうか。新聞報道によると、使用者が残業した賃
金を支払わなかった、つまりサービス残業があったとして全国の労働基準監
督署が使用者に指導した件数が2001年の1年間で1万6千59件(過去最多)
もあったそうです。
また、2001年4月から1年半の間に1社当たり100万円を超えるサービス
残業が613社で何と総額81億3千8百18万円ですから、賃金を減らされても会
社が不況だといわれ我慢してしまう労働者のなんと多いことか、無抵抗にも
ほどがあります。
会社の倒産や首切りで雇用保険も切れ、再就職ができない労働者は瞬く間
にアパートを追われ、ホームレスに転落します。厚生労働省の調査で2001年
の調査で全国のホームレスは約2万4千人にも上りました。1年間に4千人も
増えたことがわかりました。
長野県のように寒さのひどい場所では1人も居ないと思っていましたが、
2002年8月現在で37人も居るそうです。中には重病でも治療費が払えず寒さ
と苦しさで倒れてしまう人や、面白半分に暴力を振るわれ大怪我をする人な
ど、とても人間らしい生活ができない悲惨な状況が年々増えているのです。
ちゃんと働く場所があり、贅沢はできなくても衣食住が満たされることが
人間としてあたり前の権利であるのに、そのために税金を払っているのに、
そのささやかな要望でさえも小泉首相は多少の痛みは必要と相変わらず構造
改革断行のこぶしを振り上げているばかりです。
■戦後最悪の不況脱出は雇用の確保でしか解決しない
今年の課題は何としても雇用を確保することが優先課題です。その為には
雇用主が何の理由もなしに勝手に首切りができないようなシステムが必要で
す。正規社員を勝手に臨時やパートに切り替えたり、休暇も与えず2日続け
て休んだら辞めさせられたといった相談が増えている中ではとても安心して
働けません。
社民党は先ず雇用継続保障法を提案し、地方自治体が責任を持って雇用の
確保に取り組むことができるような権限をもつようにします。
また、福祉や介護サービスに雇用の拡大を図っていきたい、農業や林業に
もっと雇用を増やし、荒れ果てた山や耕作放棄した田畑を再現すると同時に
安心で安全な食糧の生産に意欲を燃やせる後継者の育成に力を注ぎたい。
農業では生きていけないと農村を捨てた若者が再び故郷へ、しかも生き生
きと自然を相手に消費者と連携しながら、地域の農産物はその地域の消費者
の食卓に届けるような政策を実現するために精一杯努力していきます。
■国の予算は無いのではなく何を重点にするかの問題
そんな予算は無い!どこから捻出するのかとよく言われます。昨年の暮れ
にインド洋へ審議もせずに出かけていったイージス艦は一隻で1千200億円
もします。現在4隻、あと2隻(1千500億円)購入することが決まっている
ようです。
合計7千8百億円と、とてつもないお金を軍隊も無い日本で購入する理由が
あるのでしょうか。しかも世界でアメリカと日本だけと言うのはとても庶民
の常識では考えられません。購入しないで失業対策にまわせば倍近くの雇用
の確保はゆっくりできるはずです。
サービス残業で企業は違法に100億円以上もの得をしたのですが、この
サービス残業を無くせば168万8千人の雇用が新たに生まれると社会経済生産
性本部は分析をしています。その上に労働時間の短縮を欧米並みにし、その
分を新たな雇用に結びつければ失業率は大幅に減り、自殺もホームレスも自
己破産もぐっと減ります。
贅沢はしなくても元気で働く場所があり、家族全員が自立するような社会
の実現にむけて皆で努力しようではありませんか。
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「人々の努力で戦争のない世界を」
井上美代(参議院議員・日本共産党・東京)
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あけましておめでとうございます。「今年の抱負」は何といっても03年を
戦争のない年にすることです。そのためにもアメリカによるイラク戦争を未
然に防止し、国連憲章による話し合いで解決していく努力をしたいというこ
とです。
イラクに昨年5月行って来た人の話を聞きましたが、すでにこの国は、国
連からの経済制裁を受け、例えば、薬品も治療機器もほとんどないため、治
療可能な病気で人びとが死亡し、特に、子どもたちが命奪われている状態は
悲惨としかいいようがありません。
すでに5歳未満の子どもたち75万人が経済制裁のために死亡しているとい
います。下水処理の破壊と停電のため、毎日50万トンの未処理の汚水がイラ
ク国内の河川に流れ込んでいます。また、医師の話では白血病にかかってい
る10代の青少年が増えていると言うのです。「がんは、湾岸戦争中に米軍が
ばら撒いていった300トンもの劣化ウラン弾のせいだ」と話しています。
この上、イラク政権打倒するまで米軍の攻撃がされたならば、罪なき市民
の犠牲がどんなに大きなものになるか、アフガンの攻撃をみてきた私たちに
ははっきりわかるのではないでしょうか。地球上から戦争をなくすことは、
命を生み出す私たち女性にとって、最も重要な責任ある仕事ではないでしょ
うか。
昨年から、世界では、「イラク戦争なくせ」の声と行動が広がっていま
す。アメリカでは、アフガンに攻撃をかける決議が国会で出されたときに、
バーバラ・リーさん1人が反対しました。昨年、今度はイラク攻撃の決議が
国会に出されました。反対したのは161人の上下両院の国会議員でした。
国民の間でも、いくつものNGOが集会を組織し、ワシントンDCでも20万人
の人びとがデモに参加し、サンフランシスコでも10万人が集会を持っていま
す。イタリアのフィレンツェでは100万人、アメリカと一緒に攻撃に参加す
るイギリスでも40万人のデモが行われたなど、世界中で戦争反対の声と行動
が増えています。それを反映し、世界の圧倒的多数の国が、アメリカの一方
的軍事力の行使には反対で、国連の枠内での平和的解決を求めています。
アメリカのブッシュ大統領は、昨年1月、「今年は戦争の年だ」といい、
イラク、イラン、北朝鮮の3国を「悪の枢軸」と名指しし、同じ1月の「核
態勢の見直し」報告、8月の「国防報告」、9月の「国家安全保障戦略」な
どで、アメリカは先制核攻撃を世界に宣言し、その矛先を公然とイラクに向
け、戦争準備を重ね、戦争がいつ始まってもおかしくないほどの包囲網が築
かれています。
戦争があれば、日本もアメリカを応援し、日本の継続審議になっている有
事法制関連法案をすぐにでも成立させ、アメリカと一緒に参戦しようと言っ
ているのです。自衛隊のインド洋での給油作業はもちろんのこと、インド洋
に出ている艦船も日本へ帰ってくるどころか、滞在期間を延期して、アメリ
カの後方支援をしているのです。
さらに、イラクへの攻撃を予測してイージス艦を出航させました。このよ
うな日本国憲法違反の行為は絶対に許されないことです。
一方、日本国民の暮らしを守る上からも戦争参加はするべきではありませ
ん。今、小泉内閣は「聖域なき構造改革」を主張し続け、その1つとして、
「不良債権の早期処理」の加速を行っています。その結果、貸ししぶり、貸
しはがしで、中小企業の倒産を引き起こし、リストラを促進しています。税
収は減り、国債発行は、30兆円を限度としていたにもかかわらず、03年度予
算では国債を36兆円にしました。国債依存度44.6%になるという史上最悪の
水準で、国の借金を増やしているのです。
その結果はどうかと見れば、小泉首相は「国民が痛みにたえれば未来があ
る」といっていましたが、未来どころか、社会保障と庶民増税が今年度にか
けて4兆円もの巨額の負担増になり、それは国民や中小企業におしつけら
れ、痛みは耐えられないものになっていくのです。真っ暗い先の見えないト
ンネルは、まだまだ続きそうで、小泉政権のもとで先に光は見えてきませ
ん。
その上、日本経団連会長は、1月1日、2025年までの日本の国家像をしめ
す「活力と魅力あふれる日本をめざす」との「提言」を発表しましたが、こ
こには、2004年度から消費税の税率を今の5%から、毎年1%ずつ引き上げ
て16%にするといい、企業の法人税は大幅に引き下げる等、大企業にとって
都合のいいことを公然と主張しています。消費税は低所得者ほど、負担の重
い税金で、とんでもないことです。
具体的に見ると、昨年から今年にかけての社会保障改悪と増税による国民
負担増の試算は4兆円超にもなるのです。
社会保障の負担増・給付減では、
*医療保険制度の改悪 1兆5100億円
*介護保険料引き上げ(4月から) 1950億円
*年金物価スライド引き下げ(4月から) 4000億円
*雇用保険料引き上げ(すでに実施) 3000億円
*雇用保険給付削減(5月から) 3400億円
小計 約2兆7400億円
本年度の庶民への増税の影響(平年度ベース)では
*発砲酒・ワイン等の増税(5月から) 800億円
*たばこ増税(7月から) 3100億円
*配偶者特別控除廃止(04年1月から) 7000億円
*消費税の免税点の引き下げ(04年4月)2300億円
*消費税の簡易課税制度の縮小(同上) 2500億円
小計 約1兆5700億円
合計 約4兆3100億円
アメリカの引き起こす戦争に日本が協力すれば、これらの暮らしはさらに
大変なものになります。私たちの暮らしを守るためにも、戦争でなく平和を
実現していかなければなりません。
そもそも日本は、アメリカと軍事同盟を結んでいます。その証拠に、今年
度=2003年度の防衛費予算でも、新鋭イージス艦1隻1365億円、ボーイング
767空中給油機247億円を計上。弾道ミサイル防衛の日米共同技術研究経費は
引き続き19億円を認めました。
在日米軍駐留費の日本側負担である「思いやり予算」は2460億円。内訳
は、提供施設整備費759億円、労務費1154億円、光熱水料費259億円、訓練移
動費4億円。テロ対策特措法に基づくインド洋での海自艦隊による対米給油
支援経費は「いつまで続くかわからない経費に予算はつけられない」(財務
省)として、予備費などで対応するというのです。
1991年の湾岸戦争を振り返ってみると、あの時、日本はどのくらいの戦費
を出したでしょうか。アメリカ21億ドル出費に対し、日本は95億ドル出して
いるんです。これでは、日本の経費でアメリカが戦争したようなものではあ
りませんか。
今度は、イラクに攻撃をかける短期間の戦争で24兆円はかかるのではない
かといわれています。これを日本はいくら負担するというのでしょうか。ア
メリカとの約束では、攻撃だけでなく、政権打倒のあとの面倒もいっしょに
みると約束しているのですから、これはまた大変なことです。
第2次大戦時、日本は世界で唯一原爆を落とされ、沢山の人々が犠牲にな
り、今も被爆者が世代を超えて世界に核兵器のない平和を発信している国と
して、いまこそ「イラク戦争反対」の声と行動を呼びかけ、日本でも数十万
人の行動をつくっていこうではありませんか。
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「子どもの利益を最優先に考える『子ども省』が必要」
水島広子(衆議院議員・民主党・栃木)
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明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりありがとう
ございました。
与野党とも惨憺たる状況の国会でしたが、私自身は、皆さまのお力をいた
だきながら、地道に様々な仕事をさせていただきました。特に、民主党の男
女共同参画調査会会長として、民主党の男女共同参画政策「多様なライフス
タイルを生きる時代の自立と安心の政策」をまとめ、中央省庁や自治体をは
じめとする多くの方たちからご評価をいただいたことは大きな成果でした。
この政策を作る上で党内で強硬な反対論を唱えていた方たちは、その後、
保守新党に向けて離党されましたので、ますます民主党の政策に磨きをかけ
ていける環境が整ったと思っております。
さて、今年の抱負ということですが、従来通りの仕事を引き続きがんばっ
ていくと共に、今年から新たに加わる役職のご説明をもって、代えさせてい
ただきたいと思います。
■衆議院 青少年問題特別委員会の野党筆頭理事に就任いたしました
12月19日、青少年問題特別委員会の野党筆頭理事の拝命を受けまし
た。筆頭理事は初めての体験ですが、委員会の運営について、かなりの権限
を持つことができます。また、最終的には多数決で数がものを言う国会です
が、与野党の筆頭理事会談のように、一対一の話し合いでは、それなりに交
渉力を発揮することができます。子どもの問題を最重要課題としている立場
としては、こんなに嬉しいことはありません。
青少年問題特別委員会は、児童虐待防止法を起草・成立させた歴史を持つ
委員会です。今年の課題としては、児童虐待防止法の見直し、児童買春・ポ
ルノ法の見直しをはじめ、重要なテーマが目白押しです。
■代表補佐(役員室次長)に就任しました
大変みっともない昨秋の民主党でしたが、おかげさまで、12月10日か
ら、菅直人代表を先頭とした新体制ができました。今の民主党で考え得る最
強の執行部ができたと思っています。新体制の中、私自身は、菅代表を直接
サポートする代表補佐の仕事を引き受けました。
党の政策は民主党の「次の内閣」(ネクストキャビネット)での手続きを
経て決められていきますが、代表ともなると、その決定を待たずに、刻々と
変わる社会の動きに対して、的確なコメントや対応をしなければなりませ
ん。そのための「耳打ち役」が代表補佐の仕事です。党首討論や全国遊説を
含めて、代表が社会の動きに即応できる体制を作れるよう頑張ります。
■民主党「次の内閣」総括副大臣に就任しました。
12月18日、「次の内閣」(ネクストキャビネット)の人事が内定しま
した。私は、男女共同参画担当と子ども政策担当の兼任という形で総括副大
臣の拝命を受けました。これは、私が進めてきた「日本にも子ども省を」と
いう運動の一つの成果です。
今まで、党派を問わず、国政の中に子ども政策の専門ポストはありません
でした。厚生労働、文部科学、法務など多くの分野に分散している子ども政
策を、総括して検討する独立した機関を、というのが「子ども省」の構想で
す。
大人たちがどれほど借金を背負い込もうと、自然環境を破壊しようと、教
育政策を滅茶苦茶にしようと、選挙権を持たない子どもはどうすることもで
きません。だからこそ、子どもの利益を最優先に考える独立した「子ども
省」が必要なのです。その第一歩となるのが、今回初めて実現した子ども政
策担当の総括副大臣というポストです。
青少年問題特別委員会の筆頭理事と兼任させていただきますので、民主党
の子ども政策と、委員会での審議を、うまくリンクさせていくことができま
す。
男女共同参画担当の総括副大臣としては、昨年の9月に党の総合的な政策
集を出版しましたが、同じようなものを、子ども政策についてもまとめてい
けるように、頑張ってまいりたいと思っております。
男女共同参画担当総括副大臣は留任ということになりますが、引き続き、
一人一人が自分らしく生きられる社会の実現、そして、子どもたちが健康に
育つ社会の実現に向けて、頑張ってまいりたいと思っております。
常任委員会は、今までに引き続き、厚生労働委員会と法務委員会に所属し
ます。また、今国会からは、憲法調査会にも所属することが決まりました。
ますます忙しくなりますし、解散・総選挙もにらみながら準備を進めなけれ
ばなりません。
皆さまのご指導・ご支援をいただければ幸いでございます。本年もどうぞ
よろしくお願い申し上げます。
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「女性の元気こそ、社会の力」
岡崎トミ子(参議院議員・民主党・宮城)
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「90年代は獲得の10年だった」、このお正月、地元紙『河北新報』の特集
のなかで樋口恵子さんが使われたこの言葉に注意を惹かれました。この10年
間に育児休業法(91年)、育児介護休業法(95年)、地方分権推進法(95
年)、NPO法(98年)、男女共同参画社会基本法(99年)が成立し、21世紀
の社会にふさわしい社会をつくるための基盤整備が進んだとおっしゃるの
です。
私が衆議院議員に初当選したのが90年です。ちょうど自分が議員になって
からの10年間を「失われた10年」と言われ続け、「だめだ、だめだ」と思っ
ていた矢先でハッとさせられました。もちろん今の状況に対して政治の責
任、自分の政治家としての責任にきちんと向き合わなくてはなりませんが、
「みんなで元気を出してやりましょう」という樋口さんの言葉を大切にした
いと思います。
私たちが「元気を出して」取組むべき現実はますます深刻です。学校基本
調査でみると、昨年高校を卒業して進学しなかった卒業生のうち、4割近く
が仕事についていないそうです。大卒でも、2割以上が仕事についていな
い。ところがこうした状況について、いろいろな統計でもう少し詳しく実態
を調べようと思っても、例えば就職していない女性を最初から「家事手伝
い」にしてしまって数えていないような場合がある。こういうことが今も続
いているのです。
私たちは男女共同参画社会をどう創るかという観点で女性も男性も安心し
て働ける社会をつくるためのしくみづくりに取組んできました。既に民主党
で出している「家庭と仕事の両立支援法案」の成立を目指して、今までに増
してがんばっていきます。
とりわけ今は、本当は主婦という生き方を選びたい妻も否応なく働かなく
てはならない状況も拡大しています。パートで働く女性たちが、均等待遇を
得られるようにすることがますます急務になっています。そして「働き方に
個性はあっても、差別はいけない」という考え方からも、様々な働き方が可
能な社会を目指します。もう先送りが許されない年金改革の議論にも男女共
同参画の視点が欠かせないことは言うまでもありません。
様々な課題に同時に、急いで取組まなくてはならない2003年ですが、大事
な政策議論に、だれも置いていかれる人が無いように心していきます。その
ためにも、生活の感覚を持った女性議員を増やすことが必要です。今年4月
の統一自治体選挙では女性議員の数を何としても増やしたい。
昨年の数字では全地方議会に占める女性議員の割合はわずかに6.5%、衆議
院議員で7.1%、参議院議員は少し多くて15.4%です。全国の自治体議会のう
ち女性議員がゼロの議会は全部で1352もあります。
私たち民主党は2年前から「あなたの地域にプラス1の女性議員を!」を
合言葉に女性の政治参画をすすめる運動を展開しています。私も早速1月4日
(土)には地元仙台で6人の民主党女性議員とともに街頭に立って今年の仕
事始めにしました。
「性差によらず、多彩なライフスタイルを選択できる社会こそ、経済活性
化の鍵」、東大の大沢真理先生もおっしゃっています。「不況なのに男女共
同参画に取組む」のではありません。不況だからこそますます、「実質的な
男女平等こそ最大の雇用政策」と肝に銘じて力いっぱい努力をしてまいりま
す。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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編集後記 ロゼッタストーン・弘中百合子
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
今回は、ヴィーナス議員たちがあげてくれたいろんな数字が気になりまし
た。日本はイージス艦を合計して7800億円分も購入するのかあ…とか、イラ
クで5歳未満の子どもたちが75万人も死亡したの!とか、全国の自治体に女
性議員がゼロの議会が1352もあるんだ! ……などなど。
ヴィーナス議員たちは「命」「くらし」「子ども」を何よりも大事にした
いと考えているようです。こういう女性の声が、もっともっと政治に反映さ
れるといいのに、と思います。
水島議員は、菅直人代表の「耳打ち役」になったそうです。「ヴィーナス
はぁと」に寄せられる声も、ぜひ「耳打ち」してほしいですね。
ご意見、ご質問は
vheart@rosetta.jpまでお願いします。
◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名(敬称略)の
方々です。
◇衆議院
川田悦子 (無所属・東京) 瀬古由起子(共産党・東海)
武山百合子(自由党・北関東) 水島広子 (民主党・栃木)
山内惠子 (社民党・北海道) 山口わか子(社民党・北陸信越)
◇参議院
有村治子 (自民党・比例) 井上美代 (共産党・東京)
岡崎トミ子(民主党・宮城) 小宮山洋子(民主党・比例)
千葉景子 (民主党・神奈川) 八田ひろ子(共産党・愛知)
広中和歌子(民主党・千葉) 福島瑞穂 (社民党・比例)
吉川春子 (共産党・比例)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
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■次号予告
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次回の発行は、1月23日です。
武山百合子議員(自由党)、八田ひろ子議員(共産党)、小宮山洋子議員
(民主党)、福島瑞穂議員(社民党)が登場します。
※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。
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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人:弘中百合子
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