2002年5月23日発行(毎週木曜日配信)
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女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第27号
*** *** 「環境」に関しては、いつもよりも、読者のみなさんの
*****v***** 反応が少なかったようです。身近なようで、目に見えに
*********** くい問題だからかもしれません。
********* 環境のよいところで暮らしたい。でも、いまの便利な生
******* 活は手放したくない。人間は、わがままな生き物です。
*** といって、このままでいいとは誰も思っていないはず。
* いま、どんな環境対策が急がれているのでしょうか。
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目次
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■京都議定書からの離脱を表明しているアメリカの態度をどう思う?
■環境を守るために、日本がしなければいけないことは?
岡崎トミ子(民主党) 八田ひろ子(共産党)
■環境問題についてひとこと
八田ひろ子(共産党)
■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
■ 編集後記
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京都議定書からの離脱を表明しているアメリカの態度をどう思う?
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排出ガスの削減約束を強化しようという「京都議定書」は、国際的な合意
で生まれたはずでした。ところが、クリントン政権下で署名したアメリカは、
ブッシュ政権になったとたんに京都議定書からの離脱を表明。「京都議定書」
の実効性が疑われています。この状況を、ヴィーナス議員は、どう思ってい
るのでしょう。
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「身勝手で、目先のことしか考えない態度だと思います」
岡崎トミ子(参議院議員・民主党・宮城)
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世界のリーダーを自認する国家とは到底思えない、身勝手でまた目先のこ
としか考えない態度だと思います。
大量の温暖化排出につながる石油業界と深いつながりをもつブッシュ政権
(現在のブッシュ大統領も父親のブッシュ元大統領もともに石油会社を経営
していた)は、一貫して世界の温暖化対策に水を差す行動をとってきました。
アメリカは2月14日に「京都議定書に代わるもの」として温暖化物質削減
のための「独自案」を発表しましたが、これも世界のとりくみを妨害するも
のと言わざるを得ません。
アメリカ案は「GDPあたりの温室効果ガスを10%削減する」としていて、
一見野心的なものですが、「GDPあたり」がミソで、この提案に従って将来
を予測すると実は、アメリカは今後10年でさらに12%も温暖化物質の排
出を増加させることができるのです。
将来のアメリカ市民をも間違いなく苦しめ、またアメリカの信用を失わせ
るこれまでのような行動を改め、一刻も早く、アメリカが世界の取り組みに
復帰するよう、日本は積極的に働きかけるべきです。
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「国際的に孤立した考えを、国際的な世論で変えていかなければ」
八田ひろ子(参議院議員・共産党・愛知)
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許せない気持ちでいっぱいです。
地球温暖化をくい止めようと、ともかくもアメリカなどの意見も取り入れ、
当初の案からずいぶん後退した部分もありますが、国際的な合意で排ガス規
制の第一歩である京都議定書ができました。
最大のガス排出国であるアメリカが、その国際的な協力の足を引っ張るな
んて到底認めるわけにはいきません。
ブッシュ大統領は、(自分の選挙地盤のテキサス州で、)石油や化学工業
などの地元財界が反対しているからだと言います。地球環境の危険が迫って
いても、自分を応援してくれる一部の企業の当面の利益を守るという態度は
信じられません。
国際的にも孤立したこうした考えを国際的な世論で変えていかなければな
らないし、日本でできることを国会議員として追求してゆきたいと考えてい
ます。
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環境を守るために、日本がしなければいけないことは?
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「環境問題」が重要なことは誰もが認識していますが、なにをどうすればい
いかとなると、なんだかあいまいでぼんやりしています。日本は、環境を守
るために、なにをするべきなのでしょうか。
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「日本には、世界で3番目の温暖化物質排出国だという責任がある」
岡崎トミ子(参議院議員・民主党・宮城)
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アメリカ追随が目立つ日本ですが、温暖化問題は、日本がとくに立場を鮮
明に打ち出すべき問題です。日本は京都会議の議長国であるばかりでなく、
アメリカ・ロシアに次ぐ温暖化物質排出国だという責任があります。
国内政策においても、日本は環境を重視している国だ、子供たちの健康を
第一に考えている国だという姿勢が明確に現れる施策を展開し、そのことに
よって世界の信頼をかちえて、説得力をもって指導力を発揮すべきだと考え
ます。
「地球のいのちと子供たちの未来のために」を心がけ、私もがんばってまい
ります。
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「開発至上主義の政策を改め、環境にやさしい国づくりを」
八田ひろ子(参議院議員・共産党・愛知)
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ダイオキシン汚染の深刻化。産業廃棄物処理・処分場などからの汚染物質
の流出。環境ホルモン問題。大気や土壌汚染など、国民の命と健康を脅かす
深刻な状況があります。
また、ムダな大型公共事業によって、山野や干潟、自然の海岸線、あるい
は湿地、河川・湖沼など、日本の豊かな自然が破壊され、国際的にもきびし
い批判が集中しています。開発至上主義の政策を改め、環境にやさしい国づ
くりが必要です。
そのためにも利益優先でひた走る企業に対し、あとは野となれ山となれと
いうやり方を許さない環境保全のルールを確立することこそ、今緊急に必要
なことだと思います。
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環境問題についてひとこと
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八田議員から、具体的工事名を挙げて、「こんな大型工事が必要だろう
か?」という問題提起がありました。
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「自然環境を破壊する、大型公共事業の見直しを」
八田ひろ子(参議院議員・共産党・愛知)
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自然環境を破壊し、財政破綻にもなる大型公共事業は見直すべきです。
私は、名古屋市の藤前干潟をゴミで埋め立てる計画を変更し、全面保全を
実現した運動や、国家事業である愛知万博開催のためにオオタカの棲む自然
豊かな「海上の森」を壊す計画をやめさせる運動にかかわり、国会でもとり
あげてきました。
伊勢湾の魚の産卵場所である常滑沖を埋め立て中部新空港を建設すること
や、徳山ダムや設楽ダムの建設、第2東名高速道路等々、愛知県にかかわる
ものの中だけでも環境破壊のムダな大型プロジェクトが目白押しです。すべ
てが自然環境にかかわっていきます。
全国でみても、総務省の行政監察で指摘された(1998年3月に発表さ
れた開発計画である「新全国総合開発計画」のなかにある)6つの長大橋建
設の計画も環境破壊の大きなムダづかいです。
・東京湾口道路
・伊勢湾口道路
・紀淡連絡道路
・関門海峡道路
・豊矛海峡道路
・島原・天草・長島架橋
本当に必要でしょうか?
山奥の谷を見たらダムをつくり、海をみたら埋めるか、大きな橋を架ける、
将来の財政負担を考えない高規格道路づくり。こういったもののために、借
金を増やし、巨額の税金を投入し、環境破壊には目をつぶって開発を進める
というのは、まさに時代遅れではないでしょうか。
誰の目にも明らかなムダな工事を止めることができないのは、受注する建
設業者が計画の前から決まっているからと、私たちはいくつかのダムの建設
に関しての内部資料を示して国会で追及してきました。
「自民党を変える」といいながら、こうした計画を小泉首相は、見直そうと
しません。そればかりか、今年3月だけでも3億円もの政治献金をゼネコン
業界から受け取っているのが自民党です。
こうした政治を変えていかないと、環境は守れないと思います。
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「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の16名の方々です。
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
ホームページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
◇衆議院
川田悦子 (無所属・東京) 瀬古由起子(共産党・東海)
武山百合子(自由党・北関東) 松島みどり(自民党・東京)
水島広子 (民主党・栃木) 山内惠子 (社民党・北海道)
山口わか子(社民党・北陸信越)
◇参議院
有村治子 (自民党・比例) 井上美代 (共産党・東京)
岡崎トミ子(民主党・宮城) 小宮山洋子(民主党・比例)
千葉景子 (民主党・神奈川) 八田ひろ子(共産党・愛知)
広中和歌子(民主党・千葉) 福島瑞穂 (社民党・比例)
吉川春子 (共産党・比例)
計16名(敬称略)
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編集後記
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5月だというのに、「五月晴れ」の日がほとんどない今月。これも、環境悪
化の影響なのでしょうか。
子どもの頃は、華やかなネオンサインに憧れていた私もいまや都会暮らし。
たまに田舎に帰って空を見上げると、無数の星のまたたきに感動します。
「だったら、田舎に住めばいいじゃないか」と言われても、そうもいかない
のが難しいところ。
都会で便利な生活を送りながら「田舎は変わってほしくないなあ」なんて思っ
ている私は、アメリカ同様にエゴイストなのかもしれません。(といっても、
私は、約束したことくらいは守りますけどね)
(ロゼッタストーン・弘中百合子)
ご意見、ご質問は
vheart@rosetta.jpまでお願いします。
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■次号予告
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次回は「少子化と高齢化問題」についてお届けします。
ご意見、ご質問、お待ちしております。
◆小宮山洋子(民主党)
◆井上美代(共産党)
※回答議員は変更になる場合もあります。
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女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』
編集長:ロゼッタストーン 弘中百合子
発行 :株式会社ロゼッタストーン
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