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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2002年9月16日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第3号 ━━━━━━━━━●

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 『未来総理』創刊から今日で2週間。新聞や雑誌でも、ポツポツと取り上
げられ始めています。

 このメルマガでは、原則として、毎回3人ずつ、6週間で一巡するように
ローテーションを組んでいます。一巡目のいまは、「未来総理」にどんな顔
ぶれがいるのかと同時に、彼らがなにを目指して政治家になったのかを紹介
しています。

 参加議員の方々には失礼ですが、競馬でいえば、パドックのようなもの。
本格的な政策の話に入る前に、まずは、名前と特徴を頭に入れてください。
将来有望と思えるような、気になる議員は、もう登場しましたか?

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  目次
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 ◎テーマ:「私が政治家をめざした理由」(自己紹介をかねて)
   ▼丸谷佳織(衆議院議員・公明党・比例北海道・37歳・当選2回)
   ▼達増拓也(衆議院議員・自由党・岩手・38歳・当選2回)
   ▼鈴木康友(衆議院議員・民主党・静岡・45歳・当選1回)

 ◎未来総理メンバーの紹介
 ◎編集後記
 ◎次号予告

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  テーマ:「私が政治家をめざした理由」(自己紹介をかねて)
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 昭和30年以降に生まれた「未来総理」たちは、私(「未来総理」編集長)
とほぼ同世代。思い起こせば、大学時代も、まわりは政治に関心のない人が
ほとんどだったし、同世代で政治家志望の人になんて、会った記憶がありま
せん。政治家はどちらかといえば「うさんくさい」存在で、まったくの別世
界。友人の間でも、政治を真剣に語る雰囲気はなかったように思います。

 そんな時代の空気を同じように吸ってきたはずなのに、なぜ、「未来総理」
たちは、政治の道を志したのか? 今回も3人の議員が、政治家をめざした
理由を教えてくれました。

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 ■「ポーランドのおじいちゃんの一言に考えさせられて…」
             丸谷佳織(衆議院議員・公明党・比例北海道)
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 こんにちは、丸谷佳織と申します。初めまして、の方も多いと思いますが、
どうぞ宜しくお願いしますね。

 さて、今までを振り返ると決して順風満帆の人生とは言えませんが、その
中でも90年に日本語教師としてポーランドで過ごした1年間が私に与えた
影響は計り知れないものがあります。

 何故ポーランドに行ったの?とよく聞かれるのですが、当時の東欧の変化
の歴史を自分の目で見ておきたかったから。将来生まれるかもしれない自分
の子供に、私の目で見た歴史の変化を話してあげることが出来れば、と思っ
たわけです。(因みにまだ子供はいません)

 実際に見たポーランドは、民主主義国家への途上にある混乱期でした。1
日で電車賃が100%上がったり、需要が供給を上回り品不足が続いたり、
当然月給が物価の値上がりに追いつかないので窃盗犯罪も増えていました。
私の家にも空き巣が入り、次のお給料まで人参だけで生き延びるというなか
なか渋い経験もしました。

 ただ、そんな中でも週末には市の交響楽団(ショパンの生まれた国だけに
一流)が70円くらいでコンサートを開き、市民が普段着で出掛けるゆとり
があって精神的には豊かで日本とは大違い。私も安い価格でオーケストラや
オペラを思う存分堪能させてもらいました。

 そんなある日、戦争を経験したおじいちゃんが、「日本の戦後の経済成長
は凄いねぇ。ポーランドは第二の日本になるんだ。でも、日本のように精神
を売ることだけは嫌だねぇ」と一言。

 ポーランドは親日家で知られる国で、世界屈指の浮世絵の収集家や日本語
を学ぶ優秀な学生も多く、ロシアを挟んで隣の国が日本だという意識を持っ
てくれているほどなのに、日本は「精神を売ってまで経済成長を遂げた国」
に思われているのだろうか?「ニッポン」って何なんだろう?と初めて真剣
に考えさせられた瞬間でした。

 強い経済力の重要性を決して否定するつもりはありませんが、その割には
市民生活で得られる豊かさという感覚の微弱さは哀しいものがあります。し
かも若い世代には将来の不安が付きまとっている。今までの日本で良いのだ
ろうか、センセイと呼ばれる政治家任せで良いのだろうか、そろそろ日本も
変わる時期に来ているのではないか、そのためには若い世代の声を政治に届
けなければ、という思いが96年の選挙へと繋がったのです。

 日常生活に豊かさを感じられる国・日本が、ハード面だけではなくソフト
面で国際貢献が出来る、そんな国作りを政治の場で成し遂げたいという初心
は日々頑なに強くなっている日々です。

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 ■「湾岸戦争やカンボジアPKO問題で、日本政治の弱さを痛感」
                達増拓也(衆議院議員・自由党・岩手)
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 私は普通のサラリーマン家庭に生まれました。両親共に地元(盛岡市)の
高校を卒業して結婚、父は信用金庫に勤め、母は時々パートに出ていました。

 家業も何もないので、私の進路はほぼ完全に自由でした。NHKの「少年
ドラマシリーズ」とか、マンガの「エースをねらえ!」にあこがれつつ、勉
強、クラブ(テニス部)、生徒会活動に励んで、東大の法学部に入学、卒業
後は外務省に入省します。

 中学生時代に、クラス合唱の指揮者をやったり生徒会長をやったりしたあ
たりに、政治家をめざす原点があったと思います。人と人が力を合わせるこ
とで、1+1が2ではなく3とか4になる不思議、日常の活動と非日常的な
行事が渾然一体となって一年一年が過ぎていくおもしろさ。そのへんの快感
を知ってしまったのです。

 人間が持つ潜在力にひかれて宗教や哲学に興味を持った時期もありました
が、結局、政治こそ人間の潜在力を引き出し、解き放ち、統合する技法では
ないかと考え、大学では政治学を中心に学びました。

 外務省入省後、アメリカに二年間留学し、「人間の潜在力を発揮する技法」
として高度に発達したアメリカ政治をつぶさに体験します。一方、湾岸戦争
やカンボジアPKO問題で日本政治の弱さを痛感し、政治改革を訴える政治
運動への共感を強めました。

 そして、平成八年、日本国憲法下で初めて小選挙区制が導入された衆議院
議員選挙で、新進党から立候補、当選を果たしました。

 というわけで、私の政治理念の軸は「改革」にあります。それは、日本に
おいて、諸外国の政治に遅れをとらないような政治を作ることであると同時
に、プラトン・アリストテレスや孔子・孟子以来の「自己実現としての政治」
本来の姿を実現することでもあります。日本国民の多くは、まだ、政治の本
当のすばらしさを知らないのだと思います。そして、政治をいいかげんにし
ておく恐さも。

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 ■「こわす勇気、つくる情熱」で、日本の未来を切り拓く
                鈴木康友(衆議院議員・民主党・静岡)
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 浜松市出身の鈴木康友です。浜松はご存知の通り、スズキ、ホンダ、ヤマ
ハ、カワイなど、世界的な企業が数多く創業された街です。その気性は、「や
らまいか」(あれこれ悩む前にとにかくやってみようという意味)いう方言
に代表されるように、楽天的で前向きです。私自身も、少なからず浜松人の
気性を受け継いでいるのではないかと思っています。

 父も母も教育者で、その両親が社会問題について話をするのを聞いたりし
ながら、幼い頃から世の中の出来事に興味を持っていました。小学校の卒業
文集には、将来は外交官か政治家になって、日本とソ連の外交関係を改善し
たい(当時は冷戦下で、よく日本の漁船が拿捕されたりしていて、日ソ関係
が緊張していた)などと書いたことを覚えています(小学生にしてはませて
いました)。

 従って、小さい頃から国にとって政治の役割は重要であり、政治家という
のは崇高な職業であるという認識は持っていました。ただ当時の自分にとっ
ては、子供が野球選手やサッカー選手になりたいというのと同じような、夢
のひとつに過ぎなかったと思います。

 政治や政治家を現実的に意識し始めたのは、大学を卒業して松下政経塾へ
入塾してからです。松下政経塾は今から22年前に、故松下幸之助翁が私財を
投じて設立された私塾です。今では松下政経塾出身国会議員が21名もいます
し、横浜市長の中田さんなどが活躍をされているので少しは知られるように
なりましたが、その頃は海のものとも山のものともわかりませんでした。た
だ、「政治を正さなければ日本はよくならない」という松下幸之助翁の呼び
かけに感銘し、後先考えずに飛び込みました。

 松下さんといえば、既に世界的名経営者としての地位を不動のものとして
いた方です。なぜその方が85歳にもなって、あえて私塾を作ったのか。それ
は日本の将来に対して、強烈な危機感を持っていたからです。

 今でこそ国の危機が叫ばれていますが、当時の日本は「ジャパン アズ
ナンバーワン」ともてはやされ、わが世の春を謳歌していました。そんな中
で松下さんだけは、こんな政治を続けていたら、21世紀になる頃にはばくだ
いな借金を抱え、国が崩壊してしまうと行く末を心配されていました。残念
ながら日本はその予言通りになりつつあります。

 多くの政治家が松下翁のように、国の未来に対して強い危機感と責任感を
持っていたら、恐らくこんな状況にはならなかったでしょう。そこで私自身、
「こわす勇気、つくる情熱」をモットーに、日本の将来に責任がもてる政治
を実現すべく、チャレンジをした次第です。


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  「未来総理」参加議員一覧
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名(敬称略)の方々です。

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)  上田 勇(公明党・比例南関東)
  植田至紀(社民党・比例近畿)大村秀章(自民党・愛知)
  近藤昭一(民主党・愛知)  鈴木康友(民主党・静岡)
  達増拓也(自由党・岩手)  樽床伸二(民主党・大阪)
  野田佳彦(民主党・千葉)  春名直章(共産党・比例四国)
  細野豪志(民主党・静岡)  丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・比例近畿)山村 健(民主党・比例東海)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)  有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)  福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)

                        計19名

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。

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  編集後記
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 未来総理のなかで、松下政経塾出身者は、民主党の鈴木康友議員以外に3
人います(樽床伸二議員、野田佳彦議員、山井和則議員…いずれも民主党)。
故松下幸之助翁から、どんな教えを受けてきたのか、興味があります。

 官僚出身者は、外務省出身の達増拓也議員(自由党)のほか、農水省出身
の大村秀章議員(自民党)と上田勇議員(公明党)。とかく批判の多い「官
僚」制度のなにが問題なのか、どうすれば改革できるのか、そのうち聞い
てみたいです。

 丸谷佳織議員(公明党)は、元フリーパーソナリティ。マスコミに関わっ
てきた人としては、他に新聞社に勤めていた近藤昭一議員(民主党)がいま
す。

 このほか、会社員、医者、弁護士、政党職員など、「未来総理」の前歴は
さまざま。みんなで知恵を出し合えば、かなり中身の濃い議論ができるので
はないかと思います。

 「未来総理」たちにどんなことを期待するか、何について語ってほしいか、
ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお願いします。
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                  (ロゼッタストーン・弘中百合子)

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  子どもたちは何処へ行くの?ー未来に向けて考える「理想の教育」
  有村治子議員、広中和歌子議員、吉川春子議員、山内惠子議員が登場!

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  次号予告
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 次回は、石破 茂議員(自民党)、宮本岳志議員(共産党)、
細野豪志議員(民主党)が登場します。

 ※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。


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発行人・編集人:弘中百合子
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