WEB連載

出版物の案内

会社案内

ロゼッタストーン日記

日記本文はこちら

第22部 「一隅を照らす」


女編集長起業奮戦記
ロゼッタストーン日記
ついに書籍化!
「ロゼッタストーン日記」第1部(ロゼッタストーンは本当に創刊できるのか)が、
『女編集長起業奮戦記』という本になりました!
>>詳しくはこちら

いつもご愛読ありがとうございます。

昨年、比叡山延暦寺に紅葉を見に行き、「一隅(いちぐう)を照らす」という最澄の言葉を知りました。「自分自身が置かれた場所で精一杯光り輝くように努力せよ」といった意味のようです。

螢の光くらいの小さな光かもしれないけれど、私も「一隅を照らす」ような生き方がしたいなと感じました。というわけで、今年のテーマは「一隅を照らす」。具体的には、山口県の著者が全国デビューできるようサポートします。さてさて、実現するのでしょうか?

今年もロゼッタストーン日記をよろしくお願いいたします。

ロゼッタストーン 弘中百合子


●メールマガジンに関するお知らせ

「ロゼッタストーン日記」はメルマガでも配信しています。(メルマガだけのミニ情報つき)

メルマガ配信をご希望の方は、大変お手数ですが、利用規約にご同意のうえ、件名に「メルマガ配信希望」と書いて、下記のアドレスあてに配信先のメールアドレスをお知らせください。

手続きはメールアドレスのみでOKですが、メッセージなども書いていただけると嬉しいです。

●メルマガ利用規約(必ずご覧ください)
●配信申込メールアドレス:diary@rosetta.jp
  (配信停止のご希望もこのアドレスにどうぞ)


◆緑のグラデーションの季節…5月25日日記
この時期の八代は、緑のグラデーションに囲まれている。遠くの青い山。常緑樹の深い緑。芽吹いたばかりの新緑。田んぼの苗や雑草の緑。どこを見ても、緑、緑だ。

鶴がいる時期は通行止めになっていた田んぼの横の細い道を散歩するのが、私の最近のお気に入り。田んぼでは、ゲコゲコと蛙の大合唱。鶴はいなくなったが、田んぼのあちこちに、白鷺(サギ)や青鷺が降りている。鷺の集団が飛んでいるのを見ることもある。鶴と青鷺は姿がよく似ている。

田植えが終わった田んぼは、水を多くたたえていて、少し小高いところから見おろすと、空や雲や山や太陽などが映りこみ、とても美しい。子供の頃には、この美しさに全然気づいていなかったなあ。

新型コロナに伴う緊急事態宣言がもうすぐすべて解除されるようだ。山口県では一足先に解除されていたけど、介護施設に入っている父親との面会は禁止されたまま。早く家族が普通に会えるようにならないかしら。

不良品だらけだった布マスクはいまだに届かないし(マスクは出回り始めたから、もう中止すればいいのに)、10万円給付も申込用紙さえ届かない。マイナンバーカードによる申請は職員のチェック作業が大変で、郵送による申請のほうがまだマシなのだという。

「日本は先進国だと思ってたのに、違ってたんだね」と、ある人がしみじみ言っていた。日本の国はどこで間違ってしまったんだろう。「鶴だと思っていたらサギだった」っていうと、鷺に失礼だな。


◆ひきこもり関係の小冊子を作ってわかったこと…5月15日日記
山口県の緊急事態宣言が解除された。が、八代での生活にはそれほど大きな変化はない。(もともと人が少ないのでね)

先週、ひきこもり支援施設「Arcadia山口」の依頼で制作した小冊子を納品した。自費出版の世界は、いろんなことに詳しい人がやってくるので、勉強になる。

Arcadia山口は小さな支援施設だが、ひきこもりの人を就労させることに力を入れている。代表理事によれば、「ひきこもり」には、不登校からそのままひきこもるケースも、職場でうまくいかずひきこもるケースもあるが、共通しているのが学校でいじめられた経験があることだという。「ひきこもり」をなくすには、学校での「いじめ」対策が必要なのだとか。(Arcadiaに相談に来た人の場合なので、すべての「ひきこもり」の人に当てはまるとは限りません)

この施設の特徴は、ひきこもっている間に衰えてしまった脳機能や筋力のリハビリに力を入れていること。「脳」というとなにやら怪しげだが、やる気を出すのに関係している神経伝達物質を増やすのに有効とされる食品(大豆、しじみ、レバーなど)を積極的に摂るようにするとか、手先の器用さを高めるために精密機器の分解・清掃を繰り返すとか、地道で健全な活動が実施されている。

親も含めて、周囲は「外に出られるようになれば働けるようになるだろう」と考えてしまいがちだが、しっかりリハビリしてからでないと、仕事に就いてもすぐに挫折して、またひきこもりに逆戻り…というケースがよくあるらしい。

代表理事は独学で脳の勉強を相当されている。学者ではないし、世話をしている人数も少ないから、科学的には証明できないけれど、これまで面倒をみた人が全員よい経過をたどっているところがすばらしい。

小冊子は、「Arcadia山口」のみでの販売。定価1100円(税込)。B6判。68ページの小冊子です。お問い合わせは、Arcadia山口(メール:phoniex7676@docomo.ne.jp)へ。

※小さな施設なので、「Arcadia山口」で検索すると、他の会社が表示されます。


◆今年もムカデとの戦いが始まった…5月5日日記
お風呂の窓にヤモリ君が貼りつく季節になった。この時期、ムカデも活動が活発になる。

今年は4月13日に、姉に手伝ってもらって、部屋の床下にムカデ駆除用の燻煙剤を焚いた。準備万端、これで今年は大丈夫だよね…とすっかり安心しきっていたのだが、昨晩、布団に入ってテレビを見ていると、布団の上でなにやら黒いものがうごめいている。もしや…と慌てて電気を付けて確認すると、大きなムカデが!

しまった。油断していた。今年は大丈夫だと思って、手元に駆除スプレーを置いていない。あたふたと取りに行って戻ってくると、ムカデは布団の下に潜り込もうとしていた。スプレーをシューッ。ムカデが逃げる。追いかけてシューッ。久々の戦いなので私の動きも鈍いが、幸い、ムカデの動きもさほど機敏ではない。物陰まで逃げ込まれてしまうと私の負け。ムカデはスプレーを少しかけたぐらいでは、簡単に死なないのだ。

これでもかというくらいスプレーをかけてもムカデは障子の敷居にそって、もぞもぞと逃げ続ける。畳の隙間から下に潜られてしまっても困る。動きが鈍くなるまでスプレーをかけ続け、「逃げるなよ逃げるなよ」と念じつつ、今度は菜箸を取りに。ムカデはかろうじてまだ手の届く場所にいた! フッフッフッ、菜箸でつまんでしまえば、こっちのものだ。そのまま台所まで持っていき、熱湯をしばらくかけて駆除終了。ほっ。

燻煙剤の効果は約1か月と書いてあったのだけど、約3週間で効き目が切れてしまうとは…。今朝は一人で畳を上げ、燻煙剤を焚いた。畳を1枚上げ、シートをはがし、その下の板をはずして燻煙剤を置き、スイッチを押す。すぐに煙が出始めるので、すばやく板を元に戻し、シートをかぶせ、畳を元に戻して部屋を出る。人間って、必要に迫られると、何でもできるんだなあ。

これでしばらくムカデが出てこないといいんだけど。


◆「イブプロフェン」についての追加情報…4月25日日記
日本の日常を一変させてしまったコロナウィルス。出版業界も影響を受けている。ショッピングモールなどが閉鎖されているので、大きな書店などが軒並み閉店中。これではアマゾンの一人勝ちかと思いきや、アマゾンもコロナの影響か、在庫が不安定になっているという噂。確かに、ロゼッタの『大腸がん』も『ホラホラ、これが僕の骨』も、「一時的に在庫切れ。入荷時期は未定です」だって。アマゾンには注文してくれるように頼んであるのだけど、実際に注文が入るのはいつになることやら。

前回の日記でフェイクニュースに気をつけるように書いたのだけど、「イブプロフェン系の薬」については、少し言葉が足りなかったようだ。ファクトチェックのリンクまでたどらなかった人は、「コロナ陽性時にイブプロフェン系の薬を飲んでもまったく問題ない」と読んでしまったかもしれない。正確には、「コロナの症状を悪化させるという科学的な根拠は得られていない」だ。

WHO(世界保健機関)は3月、「新型コロナに感染している可能性があれば、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であるイブプロフェンを自分の判断で服用しないように」と呼びかけた(数日後に、撤回)。フランスの保健相は、「NSAIDSは感染を悪化させる可能性がある」とツイートし、熱のある人にはアセトアミノフェンの服用を勧めた。専門家の中にも「イブプロフェンは新型コロナウイルスによる感染症の症状緩和には適さない」と考えている人がいる。

こうした事実に尾ひれがつき、「COVID-19で死んだ人の大半がイブプロフェンを服用していた」といったデマになって世界中に広まったようだ。

新型コロナウイルス感染時のイブプロフェン服用、その安全性を巡る混乱はなぜ起きたのか?(WIRED)
https://wired.jp/2020/04/24/the-ibuprofen-debate-reveals-the-danger-of-covid-19-rumors/

ある歯医者さんは、「インフルエンザ罹患時の患者には、歯科では、アセトアミノフェン(カロナール)以外の解熱性鎮痛薬を処方しません。医師の大半が、このアセトアミノフェン(カロナール)をファーストチョイスで解熱薬として処方しています。イブプロフェンは、ほんの少しのリスクも取れない妊婦さんには極力処方しません。…特効薬がない、治療法が確立されていない、コロナウイルスと戦うために細心の注意が必要ということであれば、私はどんなにそこまで気にしなくてもと言われても、アセトアミノフェンを第1に選択し、自分がどういったものをどれだけ飲んだのかをメモし、もしも悪化した際には、速やかに医師に伝えられるようにしておいてほしいと願ってやみません」とロゼッタに意見を寄せてくれた。(ただし、医師の管理下であればイブプロフェンも問題ないそうだ)

上記のWIRED記事には、「熱が出ると不快に感じるが、これは体内の温度を上げることでウイルスの増殖を遅らせるという感染症に対する人体の戦略的な対処なのだ。……危険なほどの高熱でなければ体温はむしろ下げないほうがいいので、解熱剤はなるべく使わないように」というコネチカット大学薬学部教授の意見が紹介されている。

世界中の科学者でさえ、まだ実態がよくわかっていない新型コロナウィルスだ。専門家でもない私は、正直、薬の成分を聞いてもよくわからない。やっぱり、とにかく感染しないように家にこもるのが一番かも。


◆フェイクニュースの誘惑…4月15日日記
コロナウィルス感染者は、徐々に山口県でも増えている。危機意識も高い。今日買い物にいった大きなスーパーでは、マスク着用率は95%くらい。レジ前には飛沫感染防止のビニールシートが張られていた。足元には、距離を取って並ぶよう位置の指示。テレビで見ていたのと同じ風景が、目の前に広がっている。

周南市、光市、下松市と、この近辺で感染が見つかったのは、R社という配管会社の関係者だった。しかし、最初はH社ではないかという噂が広がり、続いてやっぱりT社だという噂に変わった。T社という噂は、あっちでもこっちでも聞いたので、てっきり本当の話かと思っていた。それが、後日、ニュースで会社名が公表されると、まったくの別会社。うーむ。これが噂というものか。うーわっさを信じちゃいけないよ〜♪

善意のフェイクニュースも回ってくる。先日は、「イブプロフェン系の薬が新型コロナを悪化させる」という外国の情報が、外国に知り合いの多い友人から回ってきた。薬の成分にも疎く、外国事情にも疎い私は、気になった。

「イブプロフェン」に関しては、いろいろ尾ひれがついた噂が広がっているようだ。

BBCによるファクトチェック

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51956596

新型コロナに関しては、まだわからないことだらけ。だから、新しい情報に飛びつきたくなる。気をつけなくちゃ。

私の別の友人は「“拡散して”と書いてある情報は、絶対に拡散しない。情報がきたら、グーグルで同じフェイクニュースが出回っていないか調べる」という。あいまいな情報の拡散はかえって有害になってしまうから、こういう心がけが大切かもね。


◆咲いた咲いた桜が咲いた…4月5日日記
八代はいま桜が満開だ。我が家(兼我が社)の裏は公園になっていて、そこは川沿いに桜がずらりと並んでいる。家の前の道路にも桜の木があって、遠くから見ると、私の家のまわりを桜が囲んでいるように見えるのだ。なんて贅沢なんでしょう!

お天気のよい日に桜の花の下を散歩するのは、最高に気持ちがいい。残念なのは、父親の施設がコロナの影響で面会禁止になっていて、父を散歩に連れ出してあげられないこと。今年もお花見ができると思っていたのにな……。

桜が他の花と違うのは、「来年もこの桜を一緒に見られるだろうか」とか、「あと何回この桜を一緒に見られるかしら」などと、思ってしまうこと。日本人にとって、桜はやはり特別なのだ。

前回書き忘れたけれど、八代のナベヅルは3月24日に無事シベリアへと旅立っていった。この冬は渡来鶴が13羽、怪我をして保護していた鶴を放した放鳥鶴が5羽、合わせて18羽の鶴が八代の里で冬を過ごしたのだ。昨年は9羽だったから、なんと倍増。暖冬で来る時期は遅かったけど、結果的にはいつもよりたくさん訪れてくれた。

今年は久しぶりにカギになったり棹(さお)になったりして飛ぶ鶴の編隊を見ることができた。鶴見客も例年より多かったようだ。

途中縄張り争いもあったようだが、最後は18羽が仲良くいっせいに飛び立って、めでたしめでたし。あとは、来年も八代に来てくれるかどうかだ。もともと放鳥鶴は、出水からもらいうけたものなので、みんな一緒に鹿児島県の出水に行ってしまう可能性もあるのだとか。帰ってきてほしいなあ。

ある時期、八代小学校では、保護者も一緒に出水市の鶴見学ツアーに行っていたという。八代では、鶴を刺激しないよう鶴に近づかないように心配りしているのだが、出水では、トラックで豪快に餌をまき、それに鶴が群がってくるのだとか。「鶴のイメージが全然違っていて、カルチャーショックだった」とツアー体験者が教えてくれた。八代では鶴は宝だからね。

『嫌われ者のすすめ』『拍手という花束のために』『僕が元気にヤセた理由』などの著者で、ロゼッタストーンと関わりが深かった元キャラメルボックスプロデューサーの加藤昌史さんが、ラーメングループ「ムタヒロ」の運営会社・株式会社グレートスマイルの広報室長に再就職したそうだ。
https://spice.eplus.jp/articles/267085?fbclid=IwAR3qTxAvWxISHj3ZLjrgFJEL3JBr6pZshEc3m3b_omObtiRW7jNnXXPwcXU

キャラメルボックス破産後、情報発信を停止していたので心配だったのだが、元気そうな写真を見て安心した。もう加藤さんがキャラメルボックスを復活させることはなさそうだけど、ラーメン大好きな加藤さんにとっては適職だと思う。新しい出発をかげながら応援したい。加藤さんがんばれ〜。


◆「おめでたい」話?…3月25日日記
知人に勧められて、NHKラジオのインターネット放送「らじるらじる」の「日曜カルチャー」で、社会心理学者、加藤諦三先生の講演を聴いた。これがとても面白かった。昔からたくさんの著書を出されている先生だが、まだお元気に活躍されているんだなあ。

テーマは「幸福について」。記憶力がよくない私が、お布団の中で半分眠りながら聴いていたので、勘違いしているところも多いかもしれないが、私なりに解釈して要約すればこんな話。

※  ※  ※

昔と今では、生活はがらりと変わったが、人々が幸せになったかというと、そうでもない。ひきこもりや、虐待、育児ノイローゼなど、多くの問題が出てきている。日本人は非常に悲観的な国民で、「将来自分の生活がよくなる」と思っている人は、世界のなかでも目立って少ない。

幸せというのは、「これとこれとこれが満たされれば幸せ」というようなものではなく、個人の性格による部分が大きい。人間は意識しているものよりも、無意識のものが大きい。たとえば、アルコール中毒の夫と離婚した妻が、「もう二度とアル中の男はごめんだ」と言いながら、再婚した相手がまたアル中だったりする。これは、意識としては「もう嫌だ」と思っても、無意識の部分で、「私はアル中のような男でないと付き合えない」と思っている。無意識の部分に気づかないと、人は幸せになれない。

不幸せな人間は、実は心の中に隠れた怒りをためこんでいる。母親にかまってもらえない子供は、心の中に怒りをためるが、母親に見放されると生きていけないので母親に従う。「不満」と「不安」があれば、「不満」を選んでしまう。

悲観的な人間は、うまくいかない原因を自分の弱点と結び付けて考える。契約が取れなかったら、「自分はこの仕事に向いていない。もうこの会社ではやっていけない。もう生きていけない」というふうに、どんどん拡大していく。楽天的な人間は、うまくいかなくても、その事実だけを切り離して考えられる。

いまの現状がどうであれ、物の見方次第で、人間は不幸にも幸せにもなるものだ。

(実際のお話はもっと面白いので、「らじるらじる」を聴いてください)

※  ※  ※

最近の私は、何があるわけでもないのに、朝起きて「ああ、幸せ」と感じることが多い。田舎に戻って収入は激減したし、ぶくぶく太って容貌は衰えるばかりだし、夫や子供がいるわけでもないし、悲観的な人間だったら「不幸」になる要素はたくさんあるのだけど(笑)。なんたって、天才的な忘却力で、心の奥に怒りをためこんでいないものね。うまくいかないことがあっても、「こっちの方向が正解じゃなくて、きっと違う正解があるんだな」と、都合よく解釈してしまう。この楽天性も幸せの秘訣だ。周囲がどう思うかは別として、「おめでたい」人間は、人生を楽しく生きられるのだ。

もっとも、例えば国のリーダーの場合は、あまり楽天的では困る。常に最悪の事態に備えて、早め早めに対策を打ってくれないと。

世の中には、やっぱり楽天的な人間も悲観的な人間も必要なのだ。(と、結局、楽天的な結論で終わるのであった)


◆パンデミックの謎…3月15日日記
WHO(世界保健機関)は、新型コロナウィルス感染が「パンデミック」(世界的大流行)になったと表明した。いろいろな報道が飛び交っているが、日本の現状がどうなっているのか、どうもよくわからない。

感染を判定するPCR検査を実施した数が、お隣の韓国と比べても極端に少ないことから、「実際にはもっと感染者がたくさんいるはず。PCR検査の数を大幅に増やさなければだめだ」という声がある。一方で、「重要なのは重症者の命を救うこと。陽性の人が増えて病院がパンクすると、医療崩壊が起きる。検査は本当に必要な人に絞るべきだ」という意見もある。

日本の死者数があまり増えていないところを見ると、かろうじてコントロールできているのかな、と思う。けれど、検査が十分でないのなら、新型コロナだと気づかれないまま亡くなった人もいるのかも…と思ったりもする。

クルーズ船やライブハウスでは感染力の強さを見せつけたのに、満員電車でそんなに感染が広がっているようすがないのも謎だ。東京にいる友人の話だと、「電車の中では誰もしゃべらない」と言っていたから、意外に飛沫感染がないのかしら。それとも、感染経路がたどれないだけ?

マスクがいつまでたっても市場に出回らないのももどかしい。病院や介護施設でもマスクが足りないような状況なのに、なぜもっとマスクの製造が増えないんだろう。マスクの製造機械って短期間に作れないんだろうか。

どんなに田舎にいても、パンデミックの恐怖は忍び寄って来る。ほとんど人混みに出掛けることがない私の母親でさえ、先日、「何かのときに備えて…」と、手作りマスクを作っていた。

いつになったら収まるのか。そこが一番知りたいところだ。


◆二度あることは何度ある?…3月5日日記
新型コロナウィルスの感染者がついに山口県でも見つかった。マスク不足やトイレットペーパー騒動、休校にイベント中止…、新型コロナウィルスの影響は地方でも大きい。感染は世界各地に広がっていて、このままだと東京オリンピックの開催が危ぶまれる。

そもそも今回のオリンピックはトラブルが多い。新国立競技場は決定していたザハ・ハディド案ではコストが高いと再コンペで設計者が変わったし、エンブレムは盗用騒ぎで別のデザインになった。マラソンは高い気温が問題になって、突然東京から札幌にコースが変わった。「どんでん返し」の連続である。

有力な水泳選手が重い病気になったり、金メダル候補のバドミントン選手が海外で交通事故にまきこまれたり、選手を襲う不運も続いた。一つ一つの出来事は、まったくバラバラに起きているのに、まるで神様が意地悪をしているみたいである。

お風呂のなかで、ぼーっとそんなことを考えていたら、とんでもない妄想が浮かんできた。まだ存在が知られていない「どんでん返し」菌が広がってきているのではないか。みんなが確実だ…と思っていることをひっくり返してしまう厄介な菌だ。

今のような状況になってしまうと、次の「どんでん返し」は、新型コロナウィルスが消失し、諦めかけていたオリンピックが無事開催されること。不運にみまわれた選手も復帰して大活躍。……こんな展開になるといいのになあ。


◆著者は本のなかで生き続ける…2月25日日記
いま制作している本は、すでにこの世にいない人の本だ。自費出版で制作を頼まれたのだが、著者が重い病気で、著者校正を終えた時点で亡くなってしまったのだ。亡くなる前に息子さんに本の完成を託されたので、引き続き制作を続けている。

福沢諭吉や中原中也のように遠い昔に亡くなった人の本を作ったことはあるが、著者が途中で亡くなるのは初めての体験だ。

でも、不思議だ。著者の原稿をチェックしていると、著者が亡くなったという感じが全然しない。文章のなかに著者の思いがたっぷり詰まっていて、著者をとても身近に感じる。打ち合わせで一度お会いしたきりなのに、自分が著者の一番の理解者であるような錯覚を覚える。本の力というのを改めて発見した気がする。

現実的には、著者に疑問点を聞くことができないので、校閲、校正に少し手間取る。たとえば昭和××年(19××年)と書いてあるが、和暦と西暦で年が一致しない。固有名詞が英語で書いてあるが、片方にはgがあり、片方にはgがない。著者の記述の根拠を確認できない…など。

限界はあるが、調べられる限り調べて疑問点をつぶしていく。少しでもいい本にすることが、著者への何よりの供養になると思う。もう一つ大事なのは、この本を必要としている人に、ちゃんと届けること。限られた予算ではこれが一番難しいのだが、できそうなことは何でもやってみなくっちゃ。


- Topics Board -
上に戻る