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ロゼッタストーン日記

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第23部 「足るを知る」


女編集長起業奮戦記
ロゼッタストーン日記
ついに書籍化!
「ロゼッタストーン日記」第1部(ロゼッタストーンは本当に創刊できるのか)が、
『女編集長起業奮戦記』という本になりました!
>>詳しくはこちら

いつもご愛読ありがとうございます。

新型コロナで、自由に人に会うのもままならなくなり、これまでの「ふつうの生活」がいかに恵まれていたかを痛感した。

これからは、毎日のささやかな出来事に感謝しつつ、小さな幸せをかみしめながら生きていこう。

物欲はあまりないけど、食欲はすごくある、煩悩だらけの私。2021年は「足るを知る」をテーマに、謙虚で腹八分な毎日を過ごす予定です。

みなさま、見守っていてくださいね!

ロゼッタストーン 弘中百合子


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◆ナベヅルたちの行方…1月15日日記
いま、八代にはナベヅル10羽が飛来している。11月12日に第1陣成鳥2羽幼鳥1羽、11月23日に第2陣成鳥2羽幼鳥1羽、12月24日に第3陣成鳥1羽、1月11日に第4陣成鳥2羽幼鳥1羽。たぶん、子連れの家族が3組と、おひとり様1羽なのだと思う。幼鳥が3羽もいるっていうところがポイント。彼らが大人になってシベリアで結婚し、家族を連れてきてくれれば、数がもっと増えるかもしれないぞ。

昨シーズンは、渡来鶴13羽、放鳥鶴5羽が最終的に八代からシベリアへと旅立っていった。放鳥鶴というのは、鹿児島県出水市からもらいうけた傷病鶴たち。八代でお世話をして元気になってから放鳥したが、彼らは結局、八代には戻ってこなかったようだ。もともと出水市にいた鶴だから、出水に帰ってしまったのだろう。でも、いま八代で子供時代を過ごしている幼鳥たちは、将来、八代に帰ってきたくなるんじゃないかしら(と、勝手に期待)。

それにしても、縄張り意識の強いツルの世界で、おひとり様のツルはうまくやっているのかしら…とちょっと気になる。

新型コロナの感染が拡大し、一都二府八県に緊急事態宣言が出された。山口県は感染爆発には至っていないが、それでもじわじわと感染者数は増えている。もしかしたら、全国への緊急事態宣言も近いのかも。

家にいることが世のため、人のためになる今の時期。今年は雪が降ったこともあって、まだ一度しか八代の外に出ていない。出なきゃ出ないで、どうにかなるものだなあ。


◆地元にかえってもうすぐ3年…1月5日日記
年末年始、新型コロナの感染がどんどん広がっている。私の家のまわりの光景にはさほど変化はないが(もともと人がいないからね)、医療は逼迫し、いろんなイベントが自粛され、お正月というのにめでたさを感じない、厳しい年明けである。医療関係者、介護関係者、飲食業の方、観光業の方、イベント業の方、就活中の学生、新成人……とにかく、みーんな大変だ。どうぞ早くコロナが収まりますように!

今年の5月で、私が山口に帰ってまる3年だ。なんだかすっかり田舎になじんでしまって、東京にいた日々が遠い夢のようだ。今年私は、東京出張ができるのだろうか。

◎今年の目標
1) 母との時間を大事にする
2) 本を5冊以上出版する
3) 体重を5kg減らす(食べ過ぎない!)
4) 地元をもっとピーアールする
5) ベートーベンの「月光」をピアノで弾けるようになる
6) 太極拳仲間を増やす

さあ、頑張るぞ!

で、去年の私は何を書いていたんだっけ? と昨年1月5日の日記を見てみると、「ダイエット開始しました」だって。そうだった。しばらく真面目にダイエットしたのに、まったく体重が減らなかったので、いつの間にか挫折したのであった。なんて、進歩がないんでしょう!

こんな情けない私ではございますが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。


◆新しい世界を妄想しよう…12月25日日記
なんだかんだで、今年も残り1週間。日本中がコロナにふりまわされた1年だった。いまも感染は拡大しつつある。今年のお正月は帰省できない人も多いだろう。いつもとは、まったく違う年の瀬である。

まさか、人と会ったり、集まって何かをすることが、こんなに難しい時代がくるなんて。

進化したものもある。私が子供のころにはSFの世界だったテレビ電話が、いまや普通にリモートワークで使われるようになった。技術は誰かがかつて頭の中で思い描いたものが、いま形になっているのだ。

文学は役に立たないと思われがちだけど、人間の想像力というのは素晴らしい。頭の中だけで、一つの世界を作り上げることができるのだもの。

いま印刷所から刷り上がるのを待っている、下関市の椿山宏さんの長編小説『昭和生まれの女達』は、昭和21年筑豊で生まれた女性が主人公だ。「どじで不細工」と言われていた富士子が、クラブのホステスになって女を磨き、やがてスーパーの経営者になって腕をふるう。殺人事件、詐欺、子供の死…数々の困難をくぐりぬけ、富士子はたくましく生き抜いていく。バリバリのキャリアウーマンや、ずるくしたたかな女など、彼女を取り巻く女たちは個性豊かだ。

この本は自費出版したいと弊社に持ち込まれたものだが、この世界を描いたのが80代の男性で、今回がまったく初めて小説を書いたというのが驚きだった。しかも、それまで文章を書くようなこととは無縁の生活を送っていたのだという。

いくつになっても、人間の想像力は無限なのだと、心強く思える出会いだった。

家にいることが増えたいまは、想像力を膨らませるチャンス。みなさん、コロナ後の新しい世界を想像しましょう。誰かの妄想が、50年後、100年後の世界をつくるのだ!


◆ああ、モバイルバッテリー…12月15日日記
先日、寒がりの母がチラシに掲載されていた「ヒーター付きベスト」を購入した。私が代わりに申し込んだのだが、チラシに小さく掲載されていた「モバイルバッテリーは付属していません」という文字を見逃していたので、ベストは届いたが、暖かくならない。どうやら発熱するには、5V2Aのバッテリーが必要らしい。これって5ボルト2アンペアのことだよね、たぶん。

ベストのポケットにはUSB端子がついていて、それにバッテリーを装着するようだ。「モバイルバッテリーはコンビニなどで買えます」と書いてあったので、とりあえずコンビニに行ってみたが、それらしきものが見当たらない。

2軒目のコンビニでUSBの差込口がついた「充電器」というのがあった。家庭のコンセントに差し込んで充電できるようになっているので、「これだ!」と購入。家に帰ってベストに装着してみたが、ベストの電源スイッチを押しても、反応がない。コンセントにさしこんだまま試すと、電源が点灯するが、「充電器」を何時間充電していても、コンセントから抜くとベストの電源ランプが消えてしまう。なぜ???

「充電器」にはお客様相談室の電話番号が書いてあったので電話すると、衝撃的な事実がわかった。「お客様、それはモバイルバッテリーではございません」ええーーっ!なんですと?

どうやら私が購入したのは、コンセントに差し込んでおいて、USB端子のついた何かを充電する、文字通り「充電器」だったようで、それ自体に電気を蓄える機能はなかったらしい。だから、コンセントから抜いたら、電源が切れたのね。

そこのお客様相談室は、すばらしく親切で、私が間違えて購入したことがわかると、商品を着払いで送付すれば、返金してくれるという。
「私が間違えたのに、それはあまりにも申し訳ないです」と言っても、「いえいえ、お客様には正しいものを使っていただきたいですから。送料がかかると返金する意味がないので、必ず着払いで送ってください」ですって。なんて太っ腹な会社でしょう。

うちの近くのコンビニにはモバイルバッテリーが見当たらないので、今度は大手家電販売店へ。店員さんに「これはモバイルバッテリーですよね」「2Aのが欲しいんですけど、2.4Aって書いてあるのでも大丈夫ですか?」「ヒーター付きベストに使うんですけど、これで大丈夫ですかね」と、しつこく確認して購入。今度は完璧だ。

と、家に帰ってベストに装着してみたが、反応なし。これは、たぶんバッテリーを充電してないからよね…と、いまパソコンにつないで充電中。でも、これって、私が持ってるスマホ充電用のバッテリーに似てるんだよな。私のスマホ用バッテリーは、ベストに試してもだめだったんだけど、このモバイルバッテリーはベストにも使えるのかしら。なんだかいやーな予感がする。

母がヒーター付きベストを着ることができる日はくるのだろうか。こういうベストを売る業者は、専用のモバイルバッテリーを付けて販売したほうがいいと思うけどな。


◆人は不安があると「自粛警察」に…12月5日日記
先日、とある用事で県外に行った。せっかくなので「GO TO キャンペーン」を利用し、ホテルを予約した。ホテルに泊まると、「地域共通クーポン券」というのをもらえる。クーポン券の使用期限は、宿泊当日かその翌日までだ。もらったからには使わねば…と、クーポン券で食事をすませることにした。

しかし、いまの時代、コロナがこわい。日頃「密」とは縁のない田舎で暮らしているので、どこへ出掛けても「密」に感じてしまう。高齢の母と暮らしている私は、感染するわけにはいかないのだ。個室があってクーポン券が使える店をネットで探し、出掛けていった。

料理はおいしかったが、私は見てしまった。その店では、配膳する人はマスクを着用していたが、厨房にいる人の半分はマスクをつけていなかったのだ。しかも、来店客があるたびに、全員が「いらっしゃいませー」と大声で挨拶している。うわっ、このご時世にマスクなしかと、真っ青になってしまった。

そそくさと食事を終え店を出たが、湧いてきたのは怒りだ。

税金が入っているクーポン券を取り扱っていて、飲食店の従業員がマスクなしはまずいでしょ。市や県はどういう指導をしているのよ。お店の名前を伝えて、文句を言ってやろうかしら。もし、私が感染してたらどうしてくれよう!

……そこで気が付いた。なるほど、いわゆる「自粛警察」の心理というのは、こういうものなのか。不安は簡単に怒りに変わる。私の中にも「自粛警察」の芽は存在するようだ。気を付けないと。

それでも、この時期マスクはしてほしいし、するべきだと思うけどね。


◆山口県の「トキワ荘」!?…11月25日日記
つい最近知ったのだが、周南市の大道理(おおどうり)地区には、漫画家の人たちが古民家を借り切って共同生活をしているところがある。樹本(きもと)ふみきよさんという元漫画家が若手を育てるために始めたプロジェクトで、その名も「樹本村塾」。吉田松陰の松下村塾にあやかってつけた名前らしい。

漫画家が暮らす家というと、かつて手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らが集まって暮らしていた「トキワ荘」が有名だが、まさか、山口県にもそんなところがあるとはね。以前ロゼッタストーンの事務所があった豊島区要町は、トキワ荘があった豊島区南長崎と近かった。歩いたことはないけど、たぶん徒歩で15分〜30分ぐらい。「樹本村塾」は、また行ったことがないけど、たぶん車で15分〜30分ぐらい。ロゼッタストーンがある八代からは、スーパーに行くにもそのぐらいかかるので、感覚的にはかなり近いところにある。

大道理は八代とどっこいどっこいの田舎である。田んぼのあぜ道などに広く植えている芝桜が有名だ。廃校になった校舎を利用して、アート作品をつくったり展示したりする「芸術村」というのもやっている。大道理、がんばってるなあ…。

樹本村塾のホームページによれば、塾生は14名。大道理5名、宇部市の小野に5名、北琴芝に4名。そのほとんどがすでにプロとして活躍しているという。大道理地区では、古民家を借り、米や野菜も自分達でつくる自給自足生活を営んでいる。できるだけ生活費をかけずに好きな仕事を続ける方法として、田舎生活に行き着いたのだとか。「芝桜まつり」など地域の行事に参加し、地域貢献もしているそうだ。

高齢化が進む田舎では、若い人の存在は貴重。漫画家さんにとっても、高い家賃を払うためにアルバイトに明け暮れる必要がなくなる。なんて素敵な取り組みなんでしょう。

塾生たちは、東京の大手出版社で連載を持つなど、かなり活躍している様子。ほとんどの塾生は、デザインの勉強もしているのだとか。いま「鬼滅の刃」が大ヒットしているけれど、絵には国境をも越えて拡散していく力がある。周南市の大道理から、世界に羽ばたく漫画家さんが生まれる可能性だってあるのだ。そんな「漫画維新」が待ち遠しい。

そんなわけで、ロゼッタストーンでいま制作中の書籍のデザインを、樹本村塾に頼んでみることにした。どんな表紙に仕上がるのか、乞うご期待。


◆今年もナベヅルがやってきた!…11月15日日記
11月12日、ナベヅル3羽が飛来した。観測史上2番目に遅い飛来だという。一羽は幼鳥なので、親子でやってきたのだろう。ほとんどのナベヅルが鹿児島県出水市に行ってしまうなかで、よくぞ八代に来てくれました。群れるよりも、のんびりした「田舎暮らし」が好きな家族。鶴の世界で鳥インフルエンザが流行っても、君たちは安心だよ。

環境省は、出水市での鶴への給餌量を、今シーズンから約5年間かけて半減する方針だという。感染症が広がることを抑えるため、鶴の分散化を目指すのだとか。5年後には、八代に来てくれる鶴が増えているといいんだけど。

今年は八代に何頭もクマが出没したようだが、もうクマは冬眠しているのな。どうぞ鶴が狙われませんように。

鶴が来たといっても、実際はまだ姿を見ていないし、鳴き声も聞いていない。やっぱり、自宅の上を飛んでくれないと、実感がわかないなあ。第二陣、第三陣が引き続き飛来して、上空を優雅に飛行してほしい。

今日は八代地区の人たちが集まって、鶴いこいの里交流センター周辺の駐車場や、グラウンド、公園などの清掃作業をした。鶴見客を迎える準備も整った。みなさん、いつでも八代にいらっしゃいませ。

※ただし、鶴が必ず見られるとは限りません。鶴はタンチョウヅルのような白い鶴ではなく、灰色の鶴なので、遠くから見ると、カラスやトンビのように見えるかもしれません。がっかりしないでね。


◆彼は嘘つきなのか、正直なのか…11月5日日記
アメリカでは大統領選の熱い戦いが繰り広げられている。いつの間にか決まっている日本の総理大臣と違って、国民が参加できるところがちょっとうらやましい。もっとも、投票所に武装した市民が集まっているなんて聞くと、あまり現場には近寄りたくない。

トランプ大統領は興味深い人物だ。ツイッターでの発言は、真実ではないことが多いと指摘されている。そういう意味ではウソつきかもしれない。一方、何をめざしているか、何が好きで何が嫌いかは、わかりやすい。他の国よりアメリカが大事。環境よりも経済が大事。建前よりも本音。本当はしたたかな計算があるのかもしれないけど、とても正直に生きているように見える。

「正しいこと」は、時々面倒くさい。頭ではわかっても、自分の感情が追いつかないことがある。そんなとき、「正しいこと」ではなく、自分の感情をそのまま発言する人物がいると、心のどこかで共感を感じてしまう。

外交においては、理性的な人物よりも、何をするかわからない危うい人物のほうが成果をおさめることもある。

「良識」で考えれば、今回はトランプ大統領の再選は難しそうだし、事前の世論調査でもバイデン候補がかなり有利と言われていた。それが、蓋を開けてみると、大接戦。たぶんバイデン候補が勝つだろうけど、まだまだもめそうな気配である。

以前、ロゼッタストーンで『本音力』という本を出したことがあるが、トランプ大統領の人気は、本音の力なんじゃないかと勝手に思っている。「良識」が通用しない世の中は、混乱しそうだけど。

先日電話アンケートで「いま投票するとしたら、どこの党に投票しますか?」と聞かれた。でも、本当にどこに投票していいかわからなかった。

日本の政治がアメリカの大統領選に負けないくらい盛り上がるためには、何が必要なんだろう。


◆ゴーンさん、シリア難民を助けてあげて…10月25日日記
昨日、たまたま寝る前にテレビをつけたら、NHKでシリア難民の特集をしていた。レバノンへ逃れたシリア難民が困難に直面している様子をレポートした番組だ。難民の中には、生活のために腎臓を売ったり、角膜を売ったり、売春したりする人もいるという。

ある日、家の前で遊んでいた少年が連れ去られ、しばらくたってごみ捨て場に遺体が放置されているのが発見された。少年の体には、臓器を切り取られた痕があったという。現地では臓器は高く売れるらしい。そんなことってあっていいの!? その臓器で命を救われる人もいるのかもしれないが、臓器売買のために人を殺すなんて、おぞましすぎる。

内戦が続くシリアでは、それぞれの勢力が自分の正義を貫くために戦っているのだろう。それは、自国の国民に、こんな辛い思いをさせても成し遂げなければならないことなのだろうか。

レバノンで思いだすのは、カルロス・ゴーン氏。逃亡中で外国に遊びにもいけないだろうし、この際、莫大な財産をレバノンにいる難民たちのために使ってくれないかしら。そしたら、日本で問われている罪はすべてチャラにしてもいいと個人的には思う(勝手な願望だけど)。

……と、他人を頼りにしても仕方ない。シリアにいる難民の方々が、少しでも人間らしくいられることを祈って、私も自分でできることは何かしなくちゃね。


◆杉は日本の隠れた財産…10月15日日記
ロゼッタストーンは本の制作、出版が主な仕事だが、依頼があれば、チラシやパンフレット、小冊子などの制作もする。最近続けてお仕事をくださったのが、山口健康長寿研究会の札岡さんだ。札岡さんは、もともと建築関係の会社を経営していたが、現在は引退し、健康についての知識を世の中に広めることに力を注いでいる。

札岡さんが教えてくれたなかで、特に興味深かったのが、杉についての話だ。杉というのはありふれた木だと思っていたが、実は日本固有の木。学名の「クリプトメリアヤポニカ(Cryptomeria japonica)」は、「日本の隠れた財産」という意味なのだとか。朱鷺(トキ)の学名がニッポニア・ニッポンだということを知ったとき以来の驚きだ。

札岡さんによれば、杉というのは、とても温かいのだという。確かに札岡さんが持ってきてくれた杉板と、私の家の廊下の板を触ると、温度が全然違う。木って、種類によってこんなに温度が違うものなのか!「床を杉にしてから、わしゃあ冷え性が治ったけえね。冬でも裸足で全然寒うないんじゃけえ」と、札岡さんは言う。表面が傷つきやすいので子供がいる家には向かないが、お年寄りの家には杉が最適だそうだ。

「日本の山は杉ばっかり植えたけえ、大雨による災害が起きやすうなってしもうたんよ。広葉樹の根は地面に深う伸びるけど、針葉樹は根が横に広がるけえね。土砂崩れを起こしやすいんよ」
杉は、温度や湿度を保つ効果にすぐれ、大気中の有毒ガスを吸収して浄化する機能にも優れているという。もっと家屋に杉を活用し、山の杉を広葉樹に変えていけば、災害も花粉症も減るのではないかと札岡さんは言うのだ。なんだか夢のある話ではないか!

高齢化が進み、田舎の山は荒れ放題だ。「日本の隠れた財産」をもっと活用するべきなんじゃないかしら。


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