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        　女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』　第124号

  ***   ***  　　　　　年金改革関連法案をめぐって混乱していた国会も
 *****v*****　 　ようやく正常化するようです。首相の靖国神社参拝を
  *********　　　違憲とする判決や、北朝鮮との「拉致問題」の交渉…、
   *******　　　いろんなことが慌しく動きはじめていて、永田町の動きが
 　  ***　　　　気になります。今回は、民主党の小宮山議員と広中議員
      *　　 　から原稿が届きました。

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　　目次
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■　　「DV(配偶者からの暴力)防止法の改正案が参議院を通過しました」
　　　小宮山洋子（衆議院議員・民主党・東京）

■　　「パートの待遇について」
　　　広中和歌子（参議院議員・民主党・千葉）

■ 　編集後記

■　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

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　 　●大特集「少子化」

　　　夫婦ふたりで仲良く暮らす篠田節子さん、一人っ子の息子を
　　育てる石坂啓さん、不妊治療で子どもを授かった穴井夕子さん、
　　これからはシングルマザーの時代だという岡田斗司夫さんらに
　　インタビュー。有村治子議員、円より子議員、大脇雅子議員も
　　「少子化政策」を語っています。

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　　「DV(配偶者からの暴力)防止法の改正案が参議院を通過しました」
　　　　    　　　　　　　　　小宮山洋子（衆議院議員・民主党・東京）
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　２００１年４月に超党派の議員立法として、参議院の共生社会調査会でい
ちから作った法律、DＶ（配偶者からの暴力）防止法の３年後の見直しの法案
が、３月２６日に参議院を通過しました。昨年の初めに見直しのためのプロ
ジェクトチームを共生社会調査会の理事会のもとに立ち上げ、前回同様、副
座長になった直後に、衆議院の補欠選挙に出たため、心を残してきた法案で
す。その後、神本美恵子議員が副座長を引き継いでくれて、このたび、法改
正の運びになりました。

　３年前に課題として残していた、子どもの問題、元配偶者の暴力、外国人
の問題なども入れることができました。加害者の更正プログラムをどこで、
どのように実施すれば効果があるのかといった課題は、さらに残さざるを得
なかったので、再度の見直し規定も入れてあります。改正の主な内容は、次
のとおりです。

    (1)   元配偶者からの暴力も保護命令の対象に
    (2)   子どもも接近禁止の保護命令の対象に
    (3)   退去命令の期間を２ヶ月に拡大
    (4)   保護命令の再度の申し立て手続きの改善
    (5)   住居付近のはいかいの禁止
    (6)   市町村での支援センター業務の実施
    (7)   被害者の自立支援の明確化（国・地方公共団体の責務、基本方針・
        　基本計画の策定、福祉事務所による支援、民間団体との連携など）
    (8)   外国人、障害者などへの人権を尊重した対応
    (9)   警察による援助の努力義務
    (10)  ３年後の見直し

などです。

　DV防止法が施行された２００１年１０月から０４年１月までの２年５ヶ月
の間に、２８０１件の保護命令が発令されています。それだけの女性が殺さ
れたり、けがをしたりすることから守られたことになります。

　この改正案、衆議院では、司法制度改革で法案がたてこんでいる法務委員
会で質疑をする予定です。現在、民主党のネクスト法務大臣として責任者を
務めていますので、是非、この国会で成立させて、さらに実効性をあげてい
きたいと思っています。


■◇■==============================================================
　　「パートの待遇について」
　　　　    　　　　　　　　　広中和歌子（参議院議員・民主党・千葉）
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　日本で男女雇用機会均等法が国会で議論をされたのは、私が18年前国会に
入ってほどなくのことであった。

　私が長期に滞在していたアメリカでは1960年代に、公民権運動の高まりの
中で雇用機会均等法に当たるアファーマティブ　アクションが法制化され、
性、人種、年齢による差別が禁止されていた。均等の基本である同一労働、
同一賃金と違反への罰則規定も当然盛り込まれていた。

　それに比べ、日本の均等法は努力義務だけで、罰則もなく、同一労働、同
一賃金の規定もなく、しり抜けのような気がした。しかし、まかりなりにも
法案提出までこぎつけた関係者の努力を思うと反対もできず、参議院で私も
賛成の一票を投じたことを思い出す。

　日本の場合、当時外国人労働者の数も少なく、終身雇用、年功序列賃金な
どの雇用慣行の中での年齢による差別は大きなものではないのだと理解した。

　しかし、あれから20年近く経って、労働市場をめぐる環境は一変している。
終身雇用は決して雇用契約に書かれたものではない。不況の中、年功賃金が
重荷となった企業では年齢の上の方から肩たたきが始まる。

　女性の場合はなお更、パートは歓迎するが、長期雇用は企業にとっては迷
惑であり、結婚、出産を契機に辞めた人の再雇用などもっての外ということ
だ。

　しかし、子育ては永遠ではなく、職場で味わったやり甲斐ある仕事、そし
て、家計を楽にする給料に魅力を感じる女性がパート市場になだれ込んでい
る。彼女らの給料は女性の正規社員1329円/時に比べ889円/時と約7割に過ぎ
ない。男性の正社員と比べればその半分である。（「賃金構造基本統計調査」
より）

　こうした正社員とパートの差は、男性間にも及び、最近では正社員の割合
がこれまでの84％から68％にも減少しているという。その平均給与は正社員
の387万に比べ、わずか106万円という。

　しかもかつては、パート契約社員は数ヶ月単位の短期のものであったもの
が、現在は契約更新延長で事実上長期に働く契約社員が増加しているという。

　こうした人達が親元で暮らせる間はまだしも、独立して生計を営むことは
かなりむつかしい。フリーター同士の結婚となると、女性の方が妊娠、出産
となっても育児休業はおろか身分の保証さえない。少子化がますます進行し、
社会にとって大きな影響を与える。

　こうした中、連合がパート（有期契約）の問題を自分達の問題として取り
組み始めている。つまり、

〇有期労働は、合理的な理由がある場合に限り、原則1年を越えない。
〇有期更新は一回限り。繰り返してやらない。
〇合理的理由がある場合以外、賃金について類似の仕事をする「通常の労働
  者」との差別的取り扱いの禁止、等である。

　また、有期契約社員が介護や育児で休暇を請求できることなど、ようやく
契約労働が長期雇用者と同じレベルで議論できる環境となり、今国会に、
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律
等の一部を改正する法律案」が提出されている。

　今後の国会審議で契約労働が注目されることは、大いに歓迎すべきである。

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　　編集後記　　    　　　　　　　　　　ロゼッタストーン・弘中百合子
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　先週、エイプリルフールでウソをついたら、「だまされたけど爽快でした」
なんてメールをいただき、ちょっと嬉しくなりました。思わず来年のカレン
ダーを調べたら、来年は４月１日が木曜日じゃないんですね。残念！

　ロゼッタストーン本誌で「少子化」について取材をしているときも、「こ
れからは、モデル家族を非正社員同士のカップルにして、それでも子どもを
産んで育てられるような世の中にしないといけない」という意見がありまし
た。いまや、女性の労働者の半分以上が「非正規雇用」で、男性もどんどん
正社員の割合が減っているそうです。この傾向が続くなら、確かにパートの
待遇をよくしないと、「少子化」が進んでしまうかもしれません。

　とはいえ、零細企業の経営者でもある私は、小さな企業が人件費を上げる
ことがどんなに大変かも身にしみてわかっています。こうした利害関係を、
うまく調整していくのが「政治」の仕事なのでしょうね。

　※「ヴィーナスはぁと」へのご意見、ご質問は　vheart@rosetta.jp　まで
   お願いします。

　      お手数ですが、お寄せいただくご意見に
    　  １）「掲載可」か「掲載不可」か

　      掲載してもよい方は
    　  ２）「匿名希望」か「実名可」か
    　  ３）「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か

　  をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを
　  紹介する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
 　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆

　◇衆議院
　　小宮山洋子（民主党・東京）　　武山百合子（民主党・北関東）
　  水島広子  （民主党・北関東）

　◇参議院
　　有村治子  （自民党・比例）　　井上美代  （共産党・東京）
　　大脇雅子　（無所属・比例）　　岡崎トミ子（民主党・宮城）
　　千葉景子  （民主党・神奈川）　八田ひろ子（共産党・愛知）
　　広中和歌子（民主党・千葉）    福島瑞穂  （社民党・比例）
　　円より子  （民主党・比例）　　吉川春子  （共産党・比例）


詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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　次回の発行は、４月15日です。

　武山百合子議員（民主党）、福島瑞穂議員（社民党）
　円より子議員（民主党）
　が登場する予定です。

　※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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発行人・編集人：弘中百合子
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