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女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』 第114号
*** *** 出産のために、しばらく「ヴィーナスはぁと」をお休み
*****v***** していた有村議員から、ひさびさの原稿が届きました。
********* ワーキングマザーとして、いろいろ感じるところがある
******* ようです。また、千葉議員からは、「司法制度改革」に
*** ついての報告がありました。日本の裁判は、近々大きく
* 変わろうとしています。最新情報にご注目ください。
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目次
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■ 「初めての出産で女の子を授かり、職務に戻りました」
有村治子（参議院議員・自民党・比例）
■ 「司法制度改革も山場」
千葉景子（参議院議員・民主党・神奈川）
■ 編集後記
■ 「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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「初めての出産で女の子を授かり、職務に戻りました」
有村治子（参議院議員・自民党・比例）
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ヴィーナスはぁと読者の皆さま、お久しぶりです！昨年は大きなお腹を抱
えて全国各地にお伺いしておりましたが、お蔭様で11月に無事、女の子を授
かりました。妊娠・出産によって体力や視力ががっくりと落ちていたため、
しばらく投稿をお休みさせていただいていましたが、体も日に日に回復して
きており、ヴィーナスはぁとの投稿を再開できるようになりました。
まずもって、妊娠中からアドバイスや温かいお励ましのお便りを下さって
いた読者の皆様に心からの感謝を申し上げます。応援して下さって、本当に
ありがとうございます！
私もワーキングマザーの例にもれず、今、泣いている子供を膝の上であや
しながら、パソコンに向かって原稿を書いていますが、今回は出産報告も兼
ね、実体験に基づく感想を踏まえてエッセイ風の寄稿になると思います。ご
一緒いただければ幸いです。
《まだまだ少ない国会議員の出産》
この50年間で、子供を産んだ国会議員としては、私・有村治子が3人目だそ
うです。ここ数ヶ月の間、多くの方々に、「国会でも、出産・育児休暇は当
然あるんでしょう!?」と聞かれてきたのですが、特別国家公務員としての国
会議員には基本的に「勤労者」という概念が該当せず、制度としての出産・
育児休暇はありません。先輩諸姉の努力があって、休会理由に「出産」とい
う項目が認められるようになりましたが、スケジュール調整も含めて、自己
選択・自己責任というのが原則です。
・・・となると、どうしても出産・退院直後からスケジュールが、どんど
ん入ってきます。ある意味では、制度としての出産休暇があったほうが、有
り難いなぁ・・・と思ったりしながら、職務に戻りました。正直なところ、
出産後のボーっと疲れた状態がまだ少し残っているのと、夜中も2〜3時間ご
とに容赦なく続く授乳によって、いきなり「いつも元気なフルタイム勤務」
というわけには行かないことを痛感しています。
でも働く女性の一人として、こういった現状の報告も含め、今までどおり、
できるだけ自然体で活動を続け、母親としての新しい役割が加わって感じる
こと、考えることをこれからの政治活動に反映していきたいと思っています。
《子供が生まれて変わる価値観や優先順位》
母親になって2ヶ月ちょっと、赤ん坊の首もまだすわっていない状態ですが、
妊娠・出産・子育てを始めてみて、新たに気付くこと・学ぶことの多さを実
感しています。
私が小さい頃は、街で見かけるお母さん達が、お腹が空いて泣く赤ちゃん
に、人前でもためらうことなく、授乳する姿を見かけることがありました。
最近ではすっかり目にしなくなった光景ですが、いざ自分がそういう立場に
なってみると、やはりどこにいようと、日本猿のように顔を真っ赤にして、
体中の力を込めて突然泣きだす子には勝てず、私もレストランの片隅で、頭
からすっぽり毛布をかぶって、授乳するようになりました。
出産する前の私からすれば、そんな姿の自分は、想像すらできなかったこ
とです。・・・「女の人はこうやって、母親になっていくんだなぁ・・・」
と、涙もろくも生物的にたくましくなっていく自分の心理的な変化にびっく
りしています。
放っておけば、数十時間も生きていけないような新しい命を授かって、仕
事に取り組む上での優先順位や、自分の価値観が、変わってきました。昨年
10月に行われたヴィーナスはぁと読者の皆さまとの懇談会で、小さなお子さ
んを抱っこされていた男性にも言われましたが、「『この子たちが大きくなっ
た時の日本がどうなっていくのか』という視点で物を考える」という発想や
ご意見に対して、実感を持って共鳴しながら、耳を傾けるようになってきて
います。
《次の世代の出現によって感じる「タテ軸」》
「まだまだ若い！」と思っている30代ですが、次の世代の出現によって、
先人や先輩が築いてこられた日本の知恵や文化・伝統を、私達が引き継ぎ、
この時代に生を受けた者としての意味付けや付加価値を付けて、次の世代に
しっかりとバトンタッチしてのこしていきたい・・・という思いが強くなり
ました。
世代間で織り成す「社会のタテの糸」を、今まで以上にはっきりと認識し、
私達の「世代としての使命・責任」というものを意識するようになってきた
のです。（…自分でも「不思議だなぁ…」としみじみ感じています。）
このような価値観や視点は、当然、今後の私の政治的なスタンスや政策・
主張に反映してくるものだと思われます。家族支援政策や虐待・教育問題、
食の安全や治安対策、環境や領土の保全、外交・防衛政策や国際競争力の維
持など、今後の具体的な取組みを随時、読者の皆様と共有していけたら有り
難いと思っています。
走り始めたばかりですが、ワーキングマザーとしての視点で感じることを、
私・有村のホームページで報告し始めました。関心を持っていただける方は、
ぜひ http://www.arimura.tv/dairy/nikki200312.htm#20040101 をご覧下さ
い。
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「司法制度改革も山場」
千葉景子（参議院議員・民主党・神奈川）
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２００４年を迎え早や一ヶ月が経過しました。１月１９日に開会した第
１５９回通常国会も重要課題が山積する中で、いよいよ本格的な論議が始ま
ります。
さて、今国会で山場を迎える課題の一つが司法制度改革関連法の審議です。
法務委員会には１０本の関連法案が提出される予定です。あまり目立ちませ
んが、市民生活に大いに関係するものばかりですので、ぜひ注目して下さい。
簡単に紹介しておきます。
○知的財産関係事件について、知的財産高等裁判所を設置する。
○裁判所における個別労働関係事件について、労働関係に関する専門的知識
経験を有する者を加えて解決を図る労働審判制度を導入。
○一定の要件のもとに弁護士等の訴訟代理人報酬について敗訴者に負担を負
わせる制度を導入する。
○行政訴訟法について、国民の利用を容易にし、実効あるものにするための
規定の整備。
○刑事事件裁判員の参加する制度を導入。
○過疎地対策なども含めた司法ネットの構築。
などです。
それぞれに問題点があり、私たちは、市民のための司法との基本に立って
論議を進め、必要な手直しも求めていきたいと考えています。
その中でも、わが国の民主主義の実現に大きな意義のある裁判員制度が大
詰めです。
既に司法制度改革推進本部の裁判員制度・刑事検討会の井上座長から、裁
判官は現在と同様３人、裁判員は４人とする試案が出されておりますが、こ
れには、司法制度改革推進本部・顧問会議メンバー（＝司法改革審議会メン
バー）、マスメディア、そして多くの市民から「司法における国民主権の確
立」という趣旨に反するとして疑問と批判の声が挙げられいます。
民主党では、私が党「次の内閣」法務大臣として、裁判官は一人、裁判員
は１０名前後の多数という制度設計を昨年１２月にとりまとめ、発表してき
ました。
これは、多くの皆様に理解と賛同を頂いているものと確信しております。
このような中、１月２７日には、裁判員制度をテーマに「東京ミーティン
グＰＡＲＴIII（日本弁護士連合会主催）」が東京国際フォーラムで開催さ
れ、私もパネリストとして出席致しました。
この東京ミーティングでも、民主党の制度設計を紹介させて頂き、会場や
他のパネリストからも賛意が示されました。
裁判員制度には、それにふさわしい条件整備も不可欠です。ジェンダーの
視点から、育児・介護で多忙な女性でも安心して裁判員になることができる
よう、裁判所に保育施設を設ける等の整備も必要です。また、市民にとって
わかりやすく、長期間の拘束をできる限り解消するためには、取り調べ過程
の可視化（録音、録画等）も必要です。
このような矢先に、与党（自民党、公明党）では、裁判官３人、裁判員６
人を基本とする制度設計を取りまとめられました。裁判員制度導入の方向が
明確になった点は評価するが、この構成では裁判員制度が結局骨抜きになっ
てしまうのではないか懸念されます。
今後、国会の議論を通して、理念を生かしたより良い制度としてスタート
できるよう、頑張りたいと思います。
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編集後記 ロゼッタストーン・弘中百合子
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女性国会議員が初めて出産したのは、橋本聖子議員だったでしょうか。あ
の頃は、「国会議員の出産休暇」について、ずい分話題になっていたような
記憶があります。いまや、女性議員が出産することが普通に受け止められる
ようになってきました。これはとてもよいことだと思います。母親としての
視点も加わった有村議員の今後の活動に期待したいと思います。
千葉議員の報告にあった「裁判員制度」は、市民が裁判官と一緒に刑事裁
判を行い、有罪か無罪か、刑をどうするか、を決める制度です。「裁判員」
は、選挙人名簿から無作為抽出で選ばれるとか。つまり、私たちの誰もが「裁
判員」に抜擢される可能性があるわけです。ちょっとドキドキしませんか？
いまの時代、ボーッとしていると、知らない間に世の中が大きく変わって
しまいそうです。今年も政治の動きから目が離せませんね。
※「ヴィーナスはぁと」へのご意見、ご質問は vheart@rosetta.jp まで
お願いします。
お手数ですが、お寄せいただくご意見に
１）「掲載可」か「掲載不可」か
掲載してもよい方は
２）「匿名希望」か「実名可」か
３）「事前連絡必要」か「事前連絡不必要」か
をお書き添えいただけると、大変助かります。なにも記載がないものを
紹介する場合は、要旨だけを匿名でご紹介する形にしたいと思います。
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「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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◇衆議院
小宮山洋子（民主党・東京） 武山百合子（民主党・北関東）
水島広子 （民主党・栃木）
◇参議院
有村治子 （自民党・比例） 井上美代 （共産党・東京）
大脇雅子 （無所属・比例） 岡崎トミ子（民主党・宮城）
千葉景子 （民主党・神奈川） 八田ひろ子（共産党・愛知）
広中和歌子（民主党・千葉） 福島瑞穂 （社民党・比例）
円より子 （民主党・比例） 吉川春子 （共産党・比例）
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。
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■次号予告
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次回の発行は、２月５日です。
広中和歌子議員、吉川春子議員、水島広子議員が登場する予定です。
※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。
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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人：弘中百合子
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