2003年2月27日発行(毎週木曜日配信)
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　　　　　　　　　　女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第66号

  ***   *** 　　　先日テレビを見ていたら、「北朝鮮がミサイルを発射
 *****v*****　　したという情報が入りました」と第一報が流れました。
  ********* 　えーっ、ミサイルが飛んでくるの!?　と一瞬、焦りました。
   *******  　　そのうちにミサイルはごく近距離だったとわかり安心したの
     ***    ですが、最近の世の中は、なんだかいやな雰囲気です。
      *     ヴィーナス議員たちはどんなことを考えているのでしょう。

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　　目次
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■　「性同一性障害と法律」
　　　千葉景子（参議院議員・民主党・神奈川）

■　「外交問題から目が離せない」
　　　広中和歌子（参議院議員・民主党・千葉）

■　編集後記

■　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧


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　「性同一性障害と法律」
　　　　　　　　　　　　　　　千葉景子（参議院議員・民主党・神奈川）
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　最近、性同一性障害により社会生活上の悩みや苦痛を持つ方々から話を聞
く機会があった。以前から性同一性障害に関しての認識が全くなかったわけ
ではないが、改めて問題の重さを知ることとなった。

　性同一性障害を持つ方々が抱える悩みをどれだけ共有することができるか、
確たる自信があるわけではないが、問題の多くが、戸籍の性別表記に起因す
るものであるとすれば、その解決に向けて取り組むことが法務委員としての
役割であろうと思う。

　性別表記に起因する困難として指摘されている事例は数多いが、例えば、
医療機関にかかることをためらう（健康保険証の性別表記のため）、その結
果ガンの発見が遅れてしまったとの例があるという。また、正社員になるこ
とを勧められたが、住民票や戸籍の提出を求められるので、それを避けるた
めアルバイト生活を余儀なくされているケースもあるとのこと。生命や健康、
生活の基本のところで結果的に社会から閉め出されてしまうという理不尽は
何とか解消していかなければならないと考える。

　法的に問題となるのは第一に名前の変更である。現行法上名前の変更は、
家庭裁判所に名前の変更の審判を申し立て、許可を得ることが必要となる
（戸籍法第１０７条の２）。よくあるケースは、奇妙な名である場合、難解、
難読で正確に読まれない場合などだが、性同一性障害の人の場合、通称とし
て長年使用した、その他の理由で名の変更が認められるケースがあるようだ。
その意味で、名の変更は何とか実現できている模様。

　しかし次に問題となるのは性別の変更である。欧米では７０年代から８０
年代にかけて、性別変更のための法整備が進んだと聞いている。わが国で考
えられる手続きとしては、戸籍の続柄（長男、長女とか二男、二女）の訂正
を求めることになるかと思うが、戸籍の訂正は要件が厳格で、法律上許され
ない戸籍の記載又は戸籍の記載に錯誤もしくは遺漏がある場合に認めるもの
であるだけに、性同一性障害による訂正が可能なのかどうか私にもまだ明確
にわからない。

　そもそも記載する続柄の性別を決定する基準はどこにも規定されていない
し、戸籍届出の時に性別を審査しているわけでもない。考えてみれば、私自
身の性別だって何時、どのように決定されたのだろうか。何だか思考が混乱
してきた。

　今後問題を整理しながら取り組んでいきたいと思いますので、宜しくお願
い致します。


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　「外交問題から目が離せない」
　　　　　　　　　　　　　　　広中和歌子（参議院議員・民主党・千葉）
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　【外交問題】

昨日テレビを見ていたら、国民の関心は、70％以上が雇用と年金問題など経
済問題についてで、外交問題には何と７％というアンケートの結果を流して
いた。

　イラクへの先制攻撃反対の、市民による1000万人デモが世界中で行われて
いても、日本の中はいたって静かなもの。北朝鮮の核問題やテポドンへの関
心も薄いようだ。先日、私のオフィスにある女性グループが有事法制には絶
対反対と訴えに来られたが、「日本を攻撃する国など有り得ない」と固く信
じているようだった。

　日本の国連大使は国連の場で、「イラクへのフセイン政権に対しては国際
社会は一致団結して当たるよう」演説を行ったが、その“一致団結”とはア
メリカを支持するべきということであるのは見え見えだ。世界の世論をアメ
リカの側に立って説得しようとするなら、そして更に今後北朝鮮に関しても、
国連安保理の場で、北朝鮮への送金凍結などが決議されるなら、日本がテロ
の対象になる可能性はあるやも知れぬ。今、外交問題から目が離せないのは
こうした現実があるからだ。

　その他、大地震のような自然災害や韓国での地下鉄大火災のような人災も
起こり得るわけで、砂の中に顔を突っ込む蛇鳥のように呑気に構えていては、
国民に対して政治は責任を果たしているとは言えない。様々な危機を想定し
た有事法制は必要だと思う。

【「戦場のピアニスト」を観て】

　週末、ロマン・ポランスキー監督の「戦場のピアニスト」を観た。第二次
世界大戦中のポーランドが舞台。ユダヤ系のポーランド人達の苦難の歴史が
生々しく映像に写し出され、胸のつぶれる思い。苦しい避難生活の中で、音
楽構造が主人公シュピルマンに生き抜く力を与えた様に感動する。

　思えば、第二次世界大戦後、国連が設立され、米ソの対立構造が核の均衡
によってからくも保たれる中、朝鮮半島やベトナム等で多くの代理戦争が戦
われた。そしてついに1989年11月、ベルリンの壁が崩れ、冷戦が終わる。し
かし、世界に新たな世界秩序は生れず、各地で内乱、内戦、テロが起こって
いる。

　その間50余年、日本は瓦礫の中から奇跡的といわれる経済成長を達成し、
地域戦争にも巻き込まれることがなかった。戦後の日本に暮らす私達は何と
幸せかとしみじみ思う。

　と同時に、これからの日本の政治が、国民に豊かさを維持させつつ、平和
な暮らしを提供できるかどうか、そして、我々より恵まれない世界の多くの
国の人達と、どう共存するかが、政治の大きく、かつ難しい課題となる。

【名古屋刑務所受刑者暴行事件】

　この頃、世の中残酷な犯罪が目につくが、最近の名古屋刑務所内で起こっ
た刑務官による受刑者への暴行事件ほどおぞましいものはない。それがどの
ような理由によるものにせよ、弱い立場の者を矯正という名目で、受刑者を
革手錠で絞め殺したり、全裸で押さえつけられた無抵抗な者の肛門部に、消
防用ホースで水圧の高い水をふきつけ、死に至らしめるのはサディズムとし
か言いようがない。

　関係者の厳罰は当然である


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　　編集後記　　　　　　　　　　　　　　ロゼッタストーン・弘中百合子
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　国民の外交問題への関心が７％というのは、意外な数字でした。最近
「ヴィーナスはぁと」に寄せられる読者の声は、イラク攻撃に関するご意見
がとても多いのです。外交に関心がないわけではないと思うのですが、みな
さま、いかがですか？

　ただ、関心はあっても、その気持ちをどう表せばいいのかわからない…と
いう人は、多いような気がします。「ヴィーナスはぁと」は、少しでも、そ
んなみなさまの受け皿になれるといいなと思っています。

　みなさまから寄せられたご意見は、ヴィーナス議員たちに確実に届けてい
ます。各政党の女性議員に訴えたいことがある人は、どうぞお気軽にメール
をお寄せください。

　ご意見、ご質問はvheart@rosetta.jpまでお願いします。

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　　「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧
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　「ヴィーナスはぁと」に参加してくださったのは、次の15名（敬称略）の
方々です。

　◇衆議院
　　川田悦子 （無所属・東京）　　　　瀬古由起子（共産党・東海）
　　武山百合子（自由党・北関東）　　　水島広子 （民主党・栃木）
　　山内惠子 （社民党・北海道）　　　山口わか子（社民党・北陸信越）

　◇参議院
　　有村治子 （自民党・比例）　　　　井上美代 （共産党・東京）
　　岡崎トミ子（民主党・宮城）　　　　小宮山洋子（民主党・比例）
　　千葉景子 （民主党・神奈川）　　　八田ひろ子（共産党・愛知）
　　広中和歌子（民主党・千葉）　　　　福島瑞穂 （社民党・比例）
　　吉川春子 （共産党・比例）

詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のWebページにもリンクしています。

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■次号予告
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　次回の発行は、3月6日です。

　川田悦子議員（無所属）、瀬古由起子議員（共産党）、
　水島広子議員（民主党）、山内惠子議員（社民党）が登場します。

　※登場する議員の顔ぶれは、変更する場合もあります。ご了承ください。

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〒171-0021 東京都豊島区西池袋5−27−9−101 株式会社ロゼッタストーン
発行人・編集人：弘中百合子
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