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2002年1月17日発行(毎週木曜日配信)
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          女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはあと』 第9号

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  ***   ***  前回から、テーマを決めて、みなさまからの質問に答
 *****v*****  えています。超党派の女性国会議員が、質問ひとつひと
 ***********  つに真剣に回答します。こんな機会は滅多にありません。
  *********  聞きたいことがあったら、どうぞお気軽に質問をお寄せく
   *******  ださい。選択的夫婦別姓に関しては、別姓制度ができるのを
     ***  待ち望んでいる人たちからたくさんメールが届きました。
      *  「夫婦別姓」にしたい人たちにとって、民法改正は切実な問題の
    ようです。一方、一部の男性からは反発する声もありました。


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  目次
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 ■「選択的夫婦別姓制度」について

1)前回の質問に関して追加回答      八田ひろ子(共産党)
2)新しい質問への回答
(「なぜ事実婚ではだめなのか」etc.)   水島広子(民主党)
3)選択的夫婦別姓制度に関する自民党の現状 松島みどり(自民党)
4)通称使用を広げるだけでは解決しない   小宮山洋子(民主党)

 ■「ヴィーナスはぁと」参加議員一覧

 ■編集後記

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  「選択的夫婦別姓制度」について
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「選択的夫婦別姓制度」というのは、希望すれば、夫と妻がそれぞれの姓
をなのることができるという制度。今回は、前回の質問への追加回答や、新
しい質問への回答のほか、Q&Aを補足する意見を紹介します。
 女性議員のなかでも高市早苗議員は、「選択的夫婦別姓制度」に反対し、
通称使用の範囲を広げる戸籍法改正を提唱しています。民主党の小宮山洋子
議員からは、この「通称使用案」についての意見が届きました。また、自民
党の松島みどり議員は、「選択的夫婦別姓制度」をめぐる自民党の現状につ
いて教えてくれました。
■◇■==============================================================
前回の質問(要旨)
Q1:何故、家族は一つの姓ではいけないのでしょう。歴史と伝統及び外の
   人を引き入れる良き風土を持つ我が国には相容れないのではないでしょ
   うか。
Q2:「相続に関する立場」をどう考えているのですか。
Q3:祖先からの墓の継承については、どう考えているのですか。
Q4:成人前の子どもの視点で、どの程度調査しているのですか。
Q5:職業を持った女性を基準に夫婦別姓を捕えているのではないですか。
   結婚していない人達のみの手前味噌のアンケート調査ではないのか疑
   います。
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A:
●回答 八田ひろ子(共産党)

Q1:何故、家族は一つの姓ではいけないのでしょう。歴史と伝統及び外の
   人を引き入れる良き風土を持つ我が国には相容れないのではないでしょ
   うか。

A1:選択的夫婦別姓を考える際のキーワードは、結婚についての憲法24
条の「個人の尊厳と両性の本質的平等」だと思っています。選択的夫婦別姓
は、夫婦が、主体的に一人の人間として姓を選択できる制度です。夫婦が同
じ姓でも別々の姓でも良い、という選択の幅が広がるだけである、というこ
とをご理解いただければと思います。一つの姓であるべきだ、との考えを別
姓にしたいと考える方に強制するのは、やはり個人の尊厳に抵触するのでは
ないかと思います。

 歴史と伝統のよい部分は大切にしなくてはなりません。現行の夫婦同姓も
明治時代に導入されたものですが、それまでの歴史と伝統は大切にしながら、
新しい時代にふさわしい新しい制度へと変えられたものです。歴史を拓き、
伝統を発展させることは、それぞれの時代を生きる者の責務です。選択的夫
婦別姓は、民主主義の点から言えば、「個人の尊厳や両性の本質的平等」を
めざし、歴史をより発展させるものだと思います。

 また、選択的夫婦別姓と「外の人を引き入れる良き風土」とは相反するも
のではありませんし、本質的な意味で「外の人」を尊重する制度だと考えて
います。

Q2:「相続に関する立場」をどう考えているのですか。

A2:ご質問の内容は、婚外子(「非嫡出子」)に関する相続問題について
だと思いますが、現民法では、法律婚の家族の権利を守るために、婚姻外の
女性との間に生れた「非嫡出子」の相続は法律婚のもとで生まれた「嫡出子」
の半分となっています。

 野党3党(民主、共産、社民)等の民法改正案でも提案していますが、子
どもに対する差別は一刻も早く撤廃すべきだと考えています。
その理由の第1は、憲法第14条にはすべて国民は法のもとに平等であっ
て差別されないという原則にあります。個人の尊厳という民主主義の基本理
念に照らしても、このような差別的取扱いは排除すべきものです。

 第2は、我が国社会の意識の変化など、時代背景は差別的取扱いを定めた
立法時と大きく変わっています。親が法律婚かどうかは子どもには責任のな
いことであり、平等の権利を持つのは当然と考える意見がふえる傾向にあり
ます。既に、住民票での「非嫡出子」の差別が是正されています。日本共産
党は、1976年に「非嫡出子」の相続を「嫡出子」と同等とする民法改正
提案を行いましたが、我が国においては、1979年に同等とする旨の改正
要綱試案が、さらに1996年に政府の法制審議会の同等とする旨の答申が
公表されています。

第3は、我が国が既に批准している国連の市民的及び政治的権利に関する
国際規約26条及び児童の権利に関する条約第2条1項は、出生または他の
地位等による差別を禁止する趣旨を規定しています。我が国は、国連人権委
員会から、1993年、98年と婚外子差別を是正する法改正の勧告を受け
ており、また児童の権利委員会からも1998年に同じく婚外子の差別是正
の立法措置を勧告されています。昨年8月には、国連経済的、社会的及び文
化的権利に関する委員会から婚外子に対するあらゆる差別をなくすための立
法上の措置、権利回復を要求されました。諸外国では、既に相続上の差別を
改めて、平等とする立法が大勢となっています。

以上のように、個人の尊重及び平等の原則からも、我が国社会の意識の変
化、諸外国の法制の趨勢や国際社会の流れから見ても婚外子(「非嫡出子」)
の相続においての差別を続けることは妥当性を欠き、一刻も早く是正するこ
とが必要と考えています。


Q3:祖先からの墓の継承については、どう考えているのですか。

A3:先祖を敬うことは当然だと思っています。それぞれの宗教で、あるい
は宗教によらない形で、それぞれのご家族や肉親がよく話し合われ、行われ
ることだと思います。


Q4:成人前の子どもの視点で、どの程度調査しているのですか。

A4:成人前の子どもの視点での調査は残念ながら行っていませんが、子ど
もにとっての真の幸福は、夫婦別姓であれ、同姓であれ、自分が大切にされ
ているということを実感できる実態であると思います。


Q5:職業を持った女性を基準に夫婦別姓を捕えているのではないですか。
結婚していない人達のみの手前味噌のアンケート調査ではないのか疑います。

A5:私どもが提案している選択的夫婦別姓は、改姓を喜びとする方々には、
改姓を保障している点をご理解いただければと思います。
アンケート調査についてですが、2001年に内閣府が「選択的夫婦別氏
制度に関する世論調査」を行いました。対象者は、職業を持っているか否か、
結婚しているか否かは問うていません。その結果として選択的夫婦別姓制度
について、男性では、20代が51.4%、30代が52.7%、女性では
20代が52.1%、30代が52.9%の割合で「夫婦が婚姻前名字(姓)
を名乗ることを希望している場合には、夫婦がそれぞれの婚姻前の名字(姓)
を名乗ることができるように法律を改めてもかまわない」と回答しています。

また名古屋市が行った調査もありますが(職業の有無、既婚、未婚は問う
ていない)、女性では、20代の58.6%、30代の66.1%、40代
の56.4%、男性でも20代から40代の過半数が選択的夫婦別姓に対し、
肯定的な回答をしています。


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新しい質問

Q1:私は、夫婦別姓により別姓の道が開ける事によって、かえって夫の姓
   を選んだ人について、積極的に夫の「家」に入ることを選択したのだ、
   ととられる恐れはないか危惧しています。現実的には夫婦別姓が導入
   されても恐らく、多くの女性は積極的な理由がない限りこれまで通り
   夫の姓を名乗る事になると思います。しかし未だに姓が変わる事を根
   拠に嫁扱いをされる事が多いのですから、夫の姓での同性を「選択」
   した事で、より強い嫁への同意とされる可能性もあるのではないでしょ
   うか。
    果たして夫婦別姓は本当に慣習的「家」制度の解体に貢献してくれ
   るものなのでしょうか?それとも一部の経済的、社会的に強い女性の
   為だけのものなのでしょうか? 見解をお聞かせ下さい。

Q2:素朴な疑問です。なぜいまの「事実婚」のままではいけないのですか?
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●回答 水島広子(民主党)

Q1:夫の姓を選んだ人たちが、積極的に夫の「家」に入ることを選択した
   のだ、ととられませんか?

A1:息子の妻を「嫁」扱いしたい人たちは、息子が同姓結婚しようが別姓
結婚しようが「嫁」扱いすることでしょう。私が以前運営していた夫婦別姓
の掲示板にも「嫁」扱いされることへの不満が頻繁に寄せられていました。
(当事者は勿論、別姓の妻です)
「嫁」扱いをなくしていくためには、率直で誠実なコミュニケーションが重
要であると思っています。もちろん、夫の姿勢が何よりも重要であることは
言うまでもありません。
 それから、選択的別姓制度は、決してイエ制度の解体を目指すためのもの
ではありませんが、家庭のあり方の多様性を認めることで、結果として、イ
エ制度に苦しんできた人たちに明るい道筋を作るものであると思います。


Q2:なぜいまの「事実婚」のままではいけないのですか?

A2:未届けの結婚(事実婚)は法律婚と比べて、ざっと思いついただけで
も次のような不利を生じます。
 子どもが婚外子となり、嫡出子と比べて不利が生じる。税金の控除が受け
られない。相続に関して制約が生じる。公営住宅の入居などに制限が生じる。
カードなどの家族優遇サービスに制限が生じる。など。
 同じように家庭を築いているのに、別姓夫婦だけがこのような差別を受け
る現行の制度は改めた方がいいのではないか、というのが出発点です。


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選択的夫婦別姓制度に関する自民党の現状

                      松島みどり(自民党)

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 私は、選択的夫婦別姓制度の推進派です。昨年秋、自民党のなかで、野田
聖子議員と力を合わせて(森山真弓大臣の配下として)、党内賛成派を募っ
て署名活動をし、山崎拓幹事長をはじめとする幹部に持っていって、政調の
法務部会で議論を始めるよう指示してもらいました。公式の場で「議論を始
める」ということが党内では大いなる第一歩でした。

 私は、夫婦別姓制度というよりは「夫婦同一の姓を強制しない制度」とい
う説明をしています。
 私の場合、自分自身の生き方ゆえに、議員になる前から、選択的夫婦別姓
制度を念願してきました。
 松島みどりというのは生まれた時の名前(私は旧姓という言い方もしたく
ありません)です。30代半ばで結婚して入籍し、戸籍上は別の姓になりま
した。しかし、どうしても、松島みどりと姓名、上下セットになってこそ自
分の名前なのだという愛着があり、また、新聞記者としてこの名前で通用し
ていましたので、社会的には松島みどりを使用し続けました。朝日新聞でも
私より上の世代(というか先に結婚した世代)の女性は、社内で使う名前や
署名記事の名前も改めさせられるなど、不便な時代が長くありました。

 ただ、税金など役所に出す書類は戸籍名でなければならないので、会計課
などの事務は煩雑になり、給料袋はたしか「松島みどり ババミドリ」とい
う具合にカタカナで戸籍名が併記され、銀行口座は戸籍名にしておかないと
給与を振り込んでもらえなかったように記憶しています。

 住民票や健康保険証の名前は違うので松島みどりの名前では銀行で口座を
開けなかったり、携帯電話も申し込めなかったりと不便なことだらけ。パス
ポートも戸籍名ですから、外国へ行くときは「もし、飛行機で死んで戸籍名
で報道されても、誰も私のことだとわかってくれない」と悲しい想像もしま
した。

 何よりもショックだったのは、当選証書の名前が松島みどりでなかったこ
とです。衆議院は通称使用を認めていますから、松島みどりで立候補し、松
島みどりで当選したのですが、自治省(今の総務省)が所管する中央選挙管
理委員会は戸籍名しか認めないため、強硬に抗議しましたがだめでした。こ
んなばかなことはないでしょう。
 弁護士、税理士、行政書士の女性の代表の方々から「仕事にさしつかえる。
早く民法改正を」との要望を受けました。こういった資格証書の必要な自営
業の方は、独身、結婚、離婚、再婚といちいち名前を変えていたら、仕事に
なりません。

 選択的夫婦別姓論のなかには、女性も自分らしく生きたいからという理由
のほかに、「家名を残したい。一人っ子同士の結婚も許せるようになる」と
いう家名存続派の人もいるでしょう。私はいろんな理由が混在していていい
と思っています。人に迷惑をかけない限り、自由度が高い社会が生きやすい
社会であり、日本もそういう社会を目指したいと思います。

 この運動を始めて以来、非常に多くの普通の女性たちから「制度が改正さ
れるまでの辛抱だと思って、入籍をしないで事実婚に踏み切った。子供を作
るのを先延ばしにしている」という切実な声を聞き、私も何とか早く法改正
を、と思います。「普通の女性」と強調したのには理由があります。自民党
内の反対論の人たちは「同じ姓でないと家族の連帯感が失われる。日本のよ
き伝統が崩される。夫婦別々の名前がいいなどという自分勝手な連中は今だっ
て籍を入れずにいるんだから、事実婚とやらのままでいいじゃないか」と主
張し、秩序を乱す「不逞の輩」(ふていのやから)扱いなのです。ところが、
現実には、法律をきちんと守って、しかも自分の個性を捨てずに生きたい女
性とその理解者である夫たちが苦しんでいるのです。

 自民党の衆議院議員約250人のなかで70人くらいは賛成(消極的賛成
も含めて)だと思います。強固な反対派は100人くらいでしょうか。とこ
ろが困ったことに、いわゆる自民党の固定的支持層(地方議員も含む)に反
対派が多く、選挙区で「夫婦別姓なんて言うのなら、もう応援してやらない」
とプレッシャーをかけるケースがあるのです。

 自民党支持者は年齢が高いこともその一因です。これまで夫婦同じ名前で
やってきた、自分の人生を否定されるようにお思いの方がいらっしゃるわけ
です。そういう女性国会議員さえいます。

 私は、これから結婚する20代、30代の男女に、選択的夫婦別姓制度を
望んでいる人が多いという現実を重く受け止めています。ところが、この世
代は、この問題にかかわらず、政治的に声を出さない。自民党議員に何らか
の政策について働きかけたりしない。選挙に関しても「これだから応援して
やる」「こんなことを言うなら落としてやる」というような対応をしません。
ですから力がないのです。

 この原稿をお読みになっている方のなかに選択的夫婦別姓を望んでいる方
がいらっしゃいましたら、どうか、ご自分の地元の国会議員に、それもでき
るだけ自民党議員にメールでもファックスでもいいから要望を送ってくださ
い。自分の選挙区から誰が出ているか、もし知らなければ調べてください。
もし、自分の選挙区が自民党以外の議員の場合、重複立候補の復活で比例区
から出ていたり、与党内選挙調整でやむをえず比例区に回ったという議員が
自分の地元で活動していないか、調べてください。ちなみに、私は東京比例
区1位当選ということになっていますが、与党内選挙調整で泣く泣く比例に
回ったのであって、いつも「本来の選挙区は東京14区(墨田、荒川)」と
いう自己紹介をします。このように、自民党の場合、形の上で比例区選出と
なっていても、自分の選挙区を持っているのが一般的です。


■◇■==============================================================
 民法改正を早く実現しましょう!通称使用では解決しません。

                      民主党  小宮山洋子

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 別姓を選択できる民法改正を早く実現したい理由としては次のことが上げ
られます。

 (1)氏名は人格権である
 (2)改姓による社会的不利益をなくす
 (3)アイデンティティーの尊重
 (4)姓の決め方を実質的に男女平等にする
 (5)国際的にも同姓の強制は日本、インド、タイだけ
 (6)双方の家名が残せる(姓は個人の呼称ですが長男長女の場合など)
 (7)同弊害をなくす(家意識の温存、非嫡出子の差別など)

 高市早苗議員が提唱している通称使用では、問題は解決しません。私自身
が「小宮山」は通称、戸籍名は「根岸」で、問題があることを実感している
ので、まちがいありません。

(1) 旧姓を通称として使用できる範囲をどうするのか。現状では、使用が認
められないケースがたくさんあります。

 ○職場では、身分証明書、定期券、給与の支払い(納税と連動)、各種の
  届けなどでは、使えない企業が多いのです(議員も同じ)。
 ○健康保険証。認めている企業もありますが、国民健康保険はだめです。
 ○免許証
 ○納税
 ○会社の役員への就任
 ○抵当権の設定
 ○一定額を超えて印鑑証明が必要な買い物(家や車の所有権など)
 ○パスポート(例外的に、旧姓併記は認められている)

 まだあると思いますが、このような場合には、現在は通称は使用できず、
常に、戸籍名とふたつの印鑑を持ち歩き、使い分けする必要があります。

(2)戸籍名と通称の関係をどうするのか

 旧姓である通称に、戸籍名と全く同じ効力をもたせない限り、戸籍名との
照合が必要になります。1人が2つの姓をもつことになり混乱してしまいま
す。同じ効力をもたせるのなら、戸籍名と通称を区別する必要がどこにある
のでしょうか。

 以上、通称使用では問題は解決せず、選択的夫婦別姓の民法改正が必要な
理由を述べました。
 そもそも、夫婦の同姓が強制されるようになったのは、明治民法ができて
からで、たかだか100年余りの歴史です。その前は、旧姓の妻が同じ戸籍
に入っていたのです。ですから、それができないということはないはずです。

 選択肢が豊かな社会への試金石ともいえる民法改正を早く実現しましょう!


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  「ヴィーナスはあと」参加議員一覧
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「ヴィーナスはあと」に参加してくださったのは、次の18名の方々です。詳しいプ
ロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーンホームページで公
開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/

 ◇衆議院
  川田悦子(無所属・東京)  瀬古由起子(共産党・東海)
  武山百合子(自由党・北関東)  中林よし子(共産党・中国)
  松島みどり(自民党・東京)  水島広子(民主党・栃木)
  山内惠子(社民党・北海道)  山口わか子(社民党・北陸信越)

 ◇参議院
  有村治子(自民党・比例)  井上美代(共産党・東京)
  岡崎トミ子(民主党・宮城)  小宮山洋子(民主党・比例)
  千葉景子(民主党・神奈川)  西山とき子(共産党・京都)
  八田ひろ子(共産党・愛知)  広中和歌子(民主党・千葉)
  福島瑞穂(社民党・比例)  吉川春子(共産党・比例)

  計18名(敬称略)


◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  編集後記
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆
 夫婦同姓を強制する国は世界でわずかで、日本でも夫婦同姓になったのは
明治以降……と聞くと、なんだか不思議な気がします。生れた時から、周囲
がみんな夫婦同姓、という状況のなかで過ごすと、それが当り前のように感
じてしまうのです。
 思い起こせば消費税もそうでした。「買い物するたびに税を払うなんて、
外国には変な習慣があるなあ」と思っていたものです。ところが、いまでは
当り前のように消費税を払っています。制度が大きく変っても、やがて慣れ
てしまえばそれが「普通」になっていくのでしょう。
ヴィーナス議員の意見や、読者から寄せられた意見を読みながら、「時代
の変わり目」なんだなあ…と感じました。

 ご意見、ご質問は vheart@rosetta.jpまでお願いします。


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■次号予告
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次回は「日本のテロ対策について」の前編です。
日本政府のテロ対策についてどう思っているのか、女性議員の意見をお聞き
します。深刻な問題だけに、どんな回答が返ってくるか、気になります。

回答者
  ◆広中和歌子議員(民主党)
  ◆山内惠子議員(社民党)

            ほか


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女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』
 編集長:ロゼッタストーン 弘中百合子
 発行 :株式会社ロゼッタストーン
     (〒171-0021 東京都豊島区西池袋5ー27ー9ー101)
Copyright(C)ロゼッタストーン 許可無く転載することを禁じます

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