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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2004年6月7日発行 ━

●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第90号  ━━━━━━━━●

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 まったく、最近の国会にはがっかりです。質問させずに強行採決した与党
にも、いまどき牛歩なんてやっている野党にもがっかり! 「未来総理」た
ちに、もう少し頑張ってもらわないと、いまの国会を信頼しようというのが
無理な気がしてきます。頭にきたら、よいアイデアが浮かびました。詳しく
は編集後記で。

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  目次
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■ 「年金法案について」
    福島 豊(衆議院議員・公明党・大阪)

◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介

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 ■ 「年金法案について」
            福島 豊(ふくしまゆたか・衆議院議員・公明党・大阪)
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  年金法案は6月の初旬には成立の見通しだが、引き続いて年金問題について
考えてみたい。

 最近のメディアの論調で、しばしば見られる意見に、今回の法案の成立は
先送りをすべきだというものがある。民主党は5年間の協議を主張していたが
果たしてこれは政策的に妥当性があるのか?

 一元化の問題や、上限固定される保険料水準が医療保険制度や介護保険制
度の今後の動向を考えたときに妥当な水準といえるのか、また逆に、マクロ
経済スライドで低下していく給付水準は妥当なものと言えるのかなど議論す
べき論点が存在することは事実だが、今般の改正は先送りしてはならないと
いうのが私の結論である。

 理由は、公的年金制度は少子高齢化の進行に対応した給付と負担の調整を
直ちに始めなければ、いわゆる年金の過去債務はいっそう拡大し世代間の不
公平は拡大することになるからである。

 年金数理的には現在の年金受給者の給付水準は、みずからの保険料負担に
比べればはるかに高い水準となっている。この数年間は経済の低迷によって
年金保険料の引き上げは凍結されており、こうした傾向はいっそう強いもの
となっている。また近い将来、団塊の世代が年金受給者になるが彼らも自ら
の年金給付を支えるほど保険料は支払っておらず、かれらが現役世代の内に
できるだけ必要な保険料負担をしてもらう必要がある。たとえば5年間、議論
のみで何もしなければ約5兆円のつけが将来世代にしわ寄せされることとな
る。こういったことから、政府の年金改革案に盛り込まれた改革は直ちに実
行すべきである。

 しかしながら先ほど述べたような課題は残る。国民の年金制度に対する不
信も払拭されたとは言い難い。社会保障制度全体の改革の見通しも不透明だ。
こうしたことも年金制度への信頼を損なう一因となっている。

 衆議院での法案の可決に際して、自民党・民主党・公明党の3党合意がなさ
れたが、こうした論点を議論すべき場として、実質的な議論を進めるべきで
ある。参議院選挙のためか、民主党は3党合意は事実上形骸化すると主張して
おられるが、選挙後に本格的な社会保障制度全般の議論が展開されるとすれ
ば、私は民主党も是非参加すべきと思う。

 スウェーデンの改革では与野党を超えた粘り強い議論があった。政権交代
が行われても、政党間で合意した改革は覆されず実現の運びとなった。彼我
の差と言えばそれまでだが、従来の社会党のように反対−廃案といって議論
を引き延ばすだけの政治は変わらなければならない。むしろ実質的な議論を
求めるべきである。

 また今回の議論で明らかになったのは社会保険庁の事務のあり方に問題が
あるということだ。これだけ労働移動がさかんになったにもかかわらず、そ
れに対応して加入者に適切な情報提供を行うシステムすら構築されていなかっ
た。自己責任とばかりいうべきではない。年金制度に対する不信のいったん
はこうした、加入者にとってわかりにくい事務運営のあり方も影響している
と言わざるをえない。

 ITの時代である。自分が納付した保険料の記録、また受給できる将来の
年金給付、こうしたものが簡単に知りうるような制度設計は可能なはずであ
る。また国会の議論では社会保険庁の事務運営の様々な無駄が指摘された。
いまこそ、国民にとって身近な年金制度とするための抜本的な改革が必要で
ある。

 残された課題、明らかになった課題はたくさんある。年金制度の根幹を揺
るぎなきものにするとともに、こうした課題の解決への取り組みを着実に進
めるため、自分自身の立場でがんばっていきたい。

(※注:この原稿は5月31日に届いたものです)

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   夫婦ふたりで仲良く暮らす篠田節子さん、一人っ子の息子を
  育てる石坂啓さん、不妊治療で子どもを授かった穴井夕子さん、
  これからはシングルマザーの時代だという岡田斗司夫さんらに
  インタビュー。有村治子議員、円より子議員、大脇雅子議員も
  「少子化政策」を語っています。

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  編集後記              弘中百合子(ロゼッタストーン)
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 先日、ロゼッタストーン本誌の取材で福島豊議員にお会いしました。福島
議員は発達障害のお子様がいらっしゃるそうで、「発達障害者支援法案」に
力を入れているそうです。

 発達障害には、自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害
(ADHD)、学習障害(LD)などが含まれます。発達障害児に関係して
いる方は、福島議員に意見を送ると、政策に反映してもらえるかもしれませ
んよ。

 ところで、荒れに荒れた年金国会ですが、こんな国会では、格闘に強い議
員、牛歩パフォーマンスがうまい議員がいちばん役に立つ議員ということに
なってしまいます。「良識の府」とされている参議院ですが、「なにが良識
やねん!」(←なぜか大阪弁)と突っ込みたくなるのは私だけではないはず
です。

 政治には素人の私ですが、思うに、衆議院で決まると、よほどのことがな
い限り、参議院で覆せないといういまの環境がよくないのではないでしょう
か。これでは、参議院の存在意義が問われてしまいます。

 参議院はせっかく解散がなく、6年間の任期がまっとうできるのですから、
議案はまず、参議院で審議することにしたらどうでしょう。まず、参議院で、
きっちり審議期間を決め、プロフェッショナルの議員が質の高い質疑応答を
するのです。この際、議員への個人攻撃や、審議拒否などは認めないことに
します。この時点で、ほとんどの論点が明らかになります。

 決められた審議期間を経て、多数決で採決された法案は、衆議院に持ち越
され、最終的に成立させるかどうかを審議します。参議院の段階で、問題点
が明らかになっているので、衆議院では、より焦点を絞った白熱した議論を
展開してもらいます。成立するかどうかは、衆議院にかかっているので、有
権者の注目度も増すはずです。

 というのが今回思いついた私案です。このほうが、いまの国会よりは、よ
り効率的な気がするのですが、みなさん、どう思われますか? 参議院の審
議を先にすることで、デメリットはあるのでしょうか。

 発行者としては、黒子に徹したいのですが、あまりにもいまの国会にがっ
かりしてしまったので、つい、改革案を提示してしまいました。よかったら、
みなさまも、「国会改革案」をお寄せください。

「未来総理」へのご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。

 ※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
   とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
   い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
   す。ご協力、よろしくお願いいたします。

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  次号予告
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  次回の配信は、6月14日です。

  上田勇議員(公明党) 野田佳彦議員(民主党)
  小池晃議員(共産党) 樽床伸二議員(民主党)
  細野豪志議員(民主党)

  が登場する予定です。

  ※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。

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  未来総理メンバーの紹介
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  「未来総理」には、超党派の30名が参加しています。
   (敬称略・※が新メンバー)

 ◇衆議院
  石破 茂(自民党・鳥取)      上田 勇(公明党・神奈川)
  大村秀章(自民党・愛知)      吉良州司(無所属・大分)※
  楠田大蔵(民主党・比例九州)※ 近藤昭一(民主党・愛知)
  近藤洋介(民主党・比例東北)※  鈴木康友(民主党・比例東海)
  武正公一(民主党・埼玉)※    達増拓也(民主党・岩手)
  樽井良和(民主党・比例近畿)※  樽床伸二(民主党・大阪)
  手塚仁雄(民主党・東京)※    中塚一宏(民主党・神奈川)※
  中根康浩(民主党・比例東海)※ 長島昭久(民主党・東京)※
  西村康稔(自民党・兵庫)※    野田佳彦(民主党・千葉)
  福島 豊(公明党・大阪)※   三日月大造(民主党・滋賀)※
  細野豪志(民主党・静岡)     丸谷佳織(公明党・比例北海道)
  山井和則(民主党・京都)

 ◇参議院
  荒木清寛(公明党・比例)     有村治子(自民党・比例)
  小池 晃(共産党・比例)     小林 温(自民党・神奈川)※
   桜井 充(民主党・宮城)※    福島瑞穂(社民党・比例)
  宮本岳志(共産党・大阪)


詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。


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発行人・編集人:弘中百合子
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