━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003年10月6日発行 ━
●━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』 第57号 ━━━━━━━━●
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どうやら、今月10日衆院解散、11月9日総選挙の日程が固まったようです。
今回は、各政党が「マニフェスト」(政権公約)を掲げて戦うといわれてい
ます。数値目標や達成期限、財源などを示すので、これまでの公約よりも、
ずっと具体的になります。その分、有権者側の見る目も問われますね。
今回は、民主党との合併で、自由党から民主党に所属が変わった達増拓也
議員と、共産党の宮本岳志議員から原稿が届きました。
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ノンフィクション作家の柳田邦男さん、女優の東ちづるさんらが、
傷ついた心の癒し方を語っています。「未来総理」メンバーの
丸谷佳織議員(公明党)、細野豪志議員(民主党)、宮本岳志議員(共産党)
にもインタビューしました。テーマは、「ストレスだらけの日本を
どう変える?」です。どうぞお楽しみに!
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目次
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◎世界に対する関心を取り戻そう
達増拓也(衆議院議員・民主党・岩手)
◎「“暮らしと権利を守るルール”をつくることこそ必要」
宮本岳志(参議院議員・共産党・大阪)
◎編集後記
◎次号予告
◎未来総理メンバーの紹介
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■世界に対する関心を取り戻そう
達増拓也(たっそたくや・衆議院議員・民主党・岩手)
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最近、激変する国際社会の中で日本がもてあそばれたり放っておかれたり
することが続き、非常によくないと思っています。
塩川財務大臣が病気で出席できなかったG8(主要8カ国財務大臣・中央銀
行総裁会議)は日本以外の諸国が円高容認のスタンスに立ち、日本はその直
後急激な円高、株安に見舞われました。自民総裁選やら内閣改造やらで政治
のリーダーシップが空白になっている間に、日本の為替と株価は諸外国の好
きなようにされてしまったと思います。
やはり総裁選やら何やらで、ブッシュ大統領やシラク大統領など、各国首
脳が重厚な論争を展開している国連総会で、日本の存在感がさっぱりだった
のも残念です。日本は他国よりも国連を重視すべきだと思いますし、せっか
くシラク大統領が「日本も安保理常任理事国になるべき」と言ってくれたの
に、日本の総理大臣は国連総会に行ってなかった、というのはもったいなかっ
たと思います。
カンクンでの世界貿易機関(WTO)閣僚会議の決裂も、日本が合意形成
に向けて主導権をとるような状況に全くなかったこともあり、二重に空しさ
を感じます。
世界の金融、貿易、そして安全保障が大きな転機を迎えている今、日本の
「改革」は、国際的な問題も解決していく射程をもったものでなければなら
ないはずです。個人も、自分の住む地域や自分が働く職場などの全体のこと
を考えず、自分のことだけ考えて受動的に行動していては、人格の発展も成
熟もなく、個人として成功できない人間になってしまうでしょう。国も同じ
だと思います。
世界に対する関心を失っていることが、日本政治低迷の最大の原因ではな
いかと考えます。
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■「“暮らしと権利を守るルール”をつくることこそ必要」
宮本岳志(みやもとたけし・参議院議員・共産党・大阪)
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みなさん、お元気ですか?「国会のだんじりファイター」宮本岳志です。
いよいよ第157臨時国会が始まりました。今国会は解散・総選挙が刻一刻
とせまる中での国会。重要な政治戦を前にして、経済やくらしの問題でも、
外交や平和の問題でも各政党の立場と政策を、国民の前で明らかにする十分
な審議が求められています。
9月26日、参議院本会議場で小泉総理の所信表明演説を聞き、率直に言っ
て「もしかして、この人は救いようのないアホではないか」と思わざるをえ
ませんでした。だって、つまり小泉さんの言ったことは「国民に痛みを押し
つけてきた改革が、やっと効果をあらわして、明るさが見えてきた。自分が
やってきた痛みを伴う改革の正しさが証明されたので、この道をもっとすす
めたい」という趣旨であり、しかも結びの部分では「人間の素晴らしさは、
自分のことを悲観的に思わないこと」という司馬遼太郎氏の言葉を引用する
ありさま。
「アンタ自分のやってきたことと、国民のいまの状態を見てみい。ちょっ
とは悲観せえよ!」と思わずヤジってしまいました。小泉首相には「21世
紀の世界の中で、日本がどう生きてゆくのか」という「先のビジョン」が見
えていないことが指摘されてきましたが、どうやら「今」すら見えなくなっ
てきたようです。
国民の暮らしも日本の経済も、役所が机の上ではじいたような数字はとも
かく、実感としては「明るさ」などどこにもありません。失業率も倒産件数
もいぜん深刻な状況が続き、国民の家計所得は低迷。自殺者も3万人を超え
て、いっこうに減るきざしもありません。私の地元大阪では「大阪の景気に
小泉も竹中もクソの役にも立たん。頼りになるのは阪神タイガースぐらいの
もんやで」の声が満ちあふれています。
そもそも経済を支える最大の力は国民のくらしの活力なのに、日本ではそ
の活力を弱める政策ばかりをすすめるからこうなるのです。私は今こそ税金
の使い方をおおもとから切り替え、無駄な大型公共事業ではなく社会保障を
予算の主役にすえること、無法な大企業のリストラと賃下げをやめさせ、せ
めてフランスやドイツなどヨーロッパでは常識になっている「暮らしと権利
を守るルール」をつくることこそ必要だと考えます。
例えば無駄な大型公共事業です。「道路公団をどうするか」が自民・民主
の議論の中心点となっています。小泉首相は道路公団は民営化するが、道路
はこれまでどおりつくり続ける。民主党は高速料金を無料化するが首都高速
や阪神高速など都市部は除外。これで、この国のかたちが本当に変わるので
しょうか。
衆議院予算委員会で面白いやりとりがありました。民主党の枝野議員が小
泉首相に本四架橋の無料化を訴え、「本州と四国の間に、3本も橋を架けた、
これは間違いだったと私も思う。しかし、そのやってしまった間違いはとも
かく、有料にしているから車の通行量は増えず、いまだに船も渡っている。
できた橋を壊すことはできない。そこで無料にすればみんな橋を通る。これ
こそ有効活用ではないか」と迫ったのです。
「なるほど」と言いたいところですが、ちょっとその前に言いたいことが
あります。「3本は間違いだった」そのとおりです。「できた橋を壊すこと
はできない」それもそうでしょう。しかしそれなら、通行料金の話をする前
に、4本めの橋の話に決着をつけていただきたい。紀淡海峡連絡道路。「第
5次全国総合開発計画」(5全総)の中に、4本めの本四架橋の計画がまだ
生きています。これをやめるのが先決ではないですか?
10月2日参議院予算委員会。公明党の議員が「中部国際空港、トヨタ方
式で事業費1000億円縮減」を評価していました。これも事業費は圧縮し
ないより、したほうがいいでしょう。ところでなぜこういう圧縮をする気に
なったかというと「関西空港の失敗例に学んだ」と言うのです。その関西空
港では今日も1兆4千億かけて二本めの滑走路をつくっているというのにで
すよ。「失敗」を認めるなら関西空港二期工事を止めればいいではありませ
んか。もっと大きく無駄が省けるのに・・・。
ましてや「中部空港の事業費1000億円縮減で、航空機の着陸料を引き
下げ、航空機と客を取ってきて、関西空港との競争に打ち勝つ」などという
議論まで持ち出されています。名古屋の中だけで言うならともかく、国の政
治の舞台で語るとすれば不真面目きわまりない話ではありませんか。
予算の使い方を、本当におおもとから切り替える。その勇気と力がないも
のに政治の改革はできません。無駄な大型公共事業が止まらないのは、それ
らの事業を受注しているゼネコンから献金を受け取ったり、パーティー券を
買ってもらって政治をしているからにほかなりません。献金まみれの自民党
はもちろん、公明党や民主党もパーティー券も含めると決して無縁ではあり
ません。
「企業・団体献金の禁止」これを主張し、実行できないものには、真の改
革は決してできません。
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★★★「ヴィーナスはぁと」100号記念イベント参加受付中!★★★
おかげさまで、女性国会議員メルマガ「ヴィーナスはぁと」はこの秋、
第100号を迎えます。ロゼッタストーンでは、100号記念イベントとして、
ヴィーナス議員と読者との交流会を開催することにしました。
●日時 10月8日(水)午後6時半〜8時半(午後6時開場)
●場所 日本外国特派員協会 メディアルーム
(千代田区有楽町1−7−1 有楽町電気ビル北館20F)
●参加費 3,000円
(食事・飲み物つき,バイキング方式の立食パーティ)
●参加人数 先着70名様
●参加予定議員 有村治子議員(自民党) 福島瑞穂議員(社民党)
吉川春子議員(共産党) 広中和歌子議員(民主党)
山口わか子(社民党) 小宮山洋子議員(民主党)
千葉景子議員(民主党) 井上美代議員(共産党)
岡崎トミ子議員(民主党)etc.
参加ご希望の方は、
1)住所、2)氏名、3)電話番号、4)参加人数、
5)ヴィーナス議員に聞いてみたいこと、
を明記して、vheart@rosetta.jp までお申し込みください。
※件名に「100号記念イベント参加希望」と書いてください。
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編集後記 弘中百合子(ロゼッタストーン)
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8月11日発行のメルマガで、石破防衛庁長官の原稿のなかに、
−−米国は湾岸戦争のときとは異なり、「コアリッション」の方式を用い、
国連決議1483号に応える形での各国の参加はすべてその主体性に委ねて
います。−−
というくだりがありました。読者の方から「コアリッションって何です
か?」という質問をいただいていたのですが、これについて石破長官から回
答がありました。「コアリッション」というのは、「イラクの復興支援に協
力している国々の協力体制のこと」だそうです。
以前、民主党の細野議員がこのメルマガで、「マニフェストの配布が公職
選挙法違反になる可能性がある」と公職選挙法の改正を訴えていましたが、
マニフェスト配布を可能にする公職選挙法改正案が3日、衆院を通過しまし
た。これで堂々と、マニフェストを配布することができるわけです。各政党
が、どんなマニフェストを作成するのか楽しみですね。
ご意見、ご質問は souri@rosetta.jp までお気軽にどうぞ。
※掲載を希望されない方、実名をご紹介してもかまわない方は、ひとこ
とお書き添えいただけると助かります。また、ご意見を紹介してもよ
い場合は、年齢、職業なども書いておいていただくと、参考になりま
す。ご協力、よろしくお願いいたします。
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次号予告
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次週は、丸谷佳織議員(公明党) 小池 晃議員(共産党)
山井和則議員(民主党)が登場します。
※登場する議員は、変更する場合もあります。ご了承ください。
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未来総理メンバーの紹介
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「未来総理」に参加してくださったのは、次の19名の方々です。(敬称略)
◇衆議院
石破 茂(自民党・鳥取) 上田 勇(公明党・比例南関東)
植田至紀(社民党・比例近畿) 大村秀章(自民党・愛知)
近藤昭一(民主党・愛知) 鈴木康友(民主党・静岡)
達増拓也(民主党・岩手) 樽床伸二(民主党・大阪)
野田佳彦(民主党・千葉) 春名直章(共産党・比例四国)
細野豪志(民主党・静岡) 丸谷佳織(公明党・比例北海道)
山井和則(民主党・比例近畿) 山村 健(無所属・比例東海)
◇参議院
荒木清寛(公明党・比例) 有村治子(自民党・比例)
小池 晃(共産党・比例) 福島瑞穂(社民党・比例)
宮本岳志(共産党・大阪)
詳しいプロフィールを知りたい方、顔写真を見たい方は、ロゼッタストーン
WEBページで公開しています。⇒ http://www.rosetta.jp/
各議員のホームページにもリンクしています。
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発行人・編集人:弘中百合子
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━━━━━━━ 若手国会議員メルマガ『未来総理』(毎週月曜配信) ━
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