真夜中の虹

真夜中の虹(page 4/280)[真夜中の虹]

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4まえがき人生には「運の良かった出来事」と「不運だった出来事」がある。「運の良かった出来事」とは読んで字の如く、運の良かった楽しい出来事で、自慢話として酒の入った席などでよく披露される。反対に「不運だ....

4まえがき人生には「運の良かった出来事」と「不運だった出来事」がある。「運の良かった出来事」とは読んで字の如く、運の良かった楽しい出来事で、自慢話として酒の入った席などでよく披露される。反対に「不運だった出来事」は、自分にとって苦しいことや、不運だったことで、普段は奥深くに隠されているが、たまに多少の誇張を伴って他者の前に晒さらされる。人は人生を振り返ったとき、必ずと言っていいほど「運の良かった出来事」より「不運だった出来事」を思い出す。それはきっと「運の良かった出来事」は、ああ、よかったね、で終わってしまうのに対し、「不運だった出来事」は、いろいろな教訓を指し示してくれるからだと思う。それは、ハリウッド映画とヨーロッパ映画の違いに近い。かたや、あとに残らないハッピーエンド。かたや観終わったあとからジワジワと効いてくるアン・ハッピーエンド。オリンピックに喩えると、敗れた者には負けた瞬間から次の目標ができるのに対し、ゴールドメダリストは、そこで目標を失ってしまう。勝ちを続けることは難しく、負けは次につながるのだ。人は負の出来事から多くのことを学び、それによって、後の生き方を変えたり決めたりする。「運」は尽きるのが運命。しかし「不運」は「運」を開くカギであり希望でもある。