真夜中の虹(page 273/280)[真夜中の虹]
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273あとがき二〇〇四年十月、肺炎で入院。二〇〇八年一月、髄膜炎で入院。二〇一一年一月、敗血症で入院。これまでに合計三度、入院したことになる。入院する度に症状は重くなり、集中治療室に入....
273あとがき二〇〇四年十月、肺炎で入院。二〇〇八年一月、髄膜炎で入院。二〇一一年一月、敗血症で入院。これまでに合計三度、入院したことになる。入院する度に症状は重くなり、集中治療室に入っている期間も年を追うごとに長くなった。三度目の入院は二〇一〇年の暮れから始まった。風邪をひき、首が異常に腫れた。四十度以上の高熱が続き、二〇一一年の初頭、順天堂大学病院に緊急入院。意識不明になり、集中治療室に運ばれ、そこで十二日間、危篤状態が続いた。入院は最終的に一カ月に及んだ。はっきりした原因と病名は、一年経ったいまでもわからない。同じ症例があるかどうか、病院の方で世界中に問い合わせてくれたが、そんな症例はどこにもないという。結局、病院からは、風邪をひかないように日々気をつけて生活してください、と言われた。症状が生死に関わるものだったのに、風邪をひかないようにという対処方法はとても子供っぽくて驚いた。「脳に炎症の痕あとがありました」回診のときに脳神経内科の医師に言われた。意識が戻っても、直後は過去の記憶がほとんど