真夜中の虹(page 26/280)[真夜中の虹]
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26第五話「登校拒否」姉の死から二年。僕は中学生になっていた。現在、千葉に住む、息子と同じだ。僕には、前妻との間にできた子供が三人いる。十八歳の長女、十六歳の次女、そしてもうすぐ....
26第五話「登校拒否」姉の死から二年。僕は中学生になっていた。現在、千葉に住む、息子と同じだ。僕には、前妻との間にできた子供が三人いる。十八歳の長女、十六歳の次女、そしてもうすぐ十三歳になる長男。昨日、中学生になったばかりの息子と電話で話をした。久しぶりに電話で聞く息子の声は小学生の頃とはあきらかに違い、少し濁っていた。こいつにもやっと変声期が来たのかと、嬉しいやらこそばゆいやらで、父親としては変な気持ちだった。息子とふたりの娘が、前妻とその夫(アメリカ人のカメラマン)と共に千葉の田舎に引っ越したのは、息子が小学四年生のとき。娘ふたりは、一旦は千葉で母親たちと一緒に住むが、その後、東京の高校に入学して、現在は僕とふたり目の妻と一緒に同居中。息子は前妻と、その夫と、父親の違う妹と弟の計五人で千葉に在住。話は、息子たちが両親の離婚が原因で、千葉の田舎に引っ越した頃に遡さかのぼる。東京の下北沢という都会で過ごしてきた息子にとって、小学校というのは、家から歩いて五分のところにある