真夜中の虹（page 252/280）[真夜中の虹]

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概要：
252夜、F氏を呼び出し、自分の力のなさを伝え、帰る予定を一日早くして欲しいとお願いした。ここにいることに耐えられなかったのだ…。F氏は....

252夜、F氏を呼び出し、自分の力のなさを伝え、帰る予定を一日早くして欲しいとお願いした。ここにいることに耐えられなかったのだ…。F氏は嫌な顔ひとつせず、申し出を受け入れてくれた。その夜、ささやかなクリスマスパーティーが行われた。F氏は誘ってくれたが、もう子供たちの輪の中に入っていく気力も勇気もなく、自分の部屋に引きこもり、頭から布団をかぶった。せっかくのイヴの夜が、挫折感に打ちのめされる夜になった。引きこもりの子供たちに虐められ、心をズタズタにされた。子供社会では、こうして虐めの連鎖が広がっていくのだろう。いや子供社会ばかりではない。大人社会でもそうかもしれない。この国はいったいどうなってしまうのだろうか…。北陸の雪の夜、いくら考えても答えは見つからなかった。