真夜中の虹

真夜中の虹(page 235/280)[真夜中の虹]

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235肺が白く、肺炎と診断され即入院。リンパの腫れが酷ひどいため耳鼻科の検査も受けてから病室へ行く。熱で意識が朦もうろう朧とするが、とにかくベッドに横になり、坐薬を突っ込んでもらい、寝る。寒気で何度も目....

235肺が白く、肺炎と診断され即入院。リンパの腫れが酷ひどいため耳鼻科の検査も受けてから病室へ行く。熱で意識が朦もうろう朧とするが、とにかくベッドに横になり、坐薬を突っ込んでもらい、寝る。寒気で何度も目が覚め、その度に毛布を貰うが、ガタガタと震えが止まらない。それでも、なんとかウトウトしたと思ったら、今度は看護師さんたちがやれ検尿だ、点滴だと言っては、病室を出たり入ったりで起こされる。最終的に、酸素がまったく足りていないということで、酸素マスクが取り付けられた。なんだか大事になってきた…。気になるのは二十六日から始まる名古屋公演の本番。恐る恐る医者に聞いてみると、馬鹿言ってるんじゃない、と一括される。家人に頼んで、所属事務所、舞台の製作会社、演出家に連絡をしてもらう。仕事に穴を空けるのは初めてだ。それも最後の舞台。たくさんの人に迷惑をかけることになる。心が痛む。入院部屋は、感染の恐れがあるということで個室になるという。一泊三万五千円。ふところも痛む。夕方から強めの抗生物質の点滴に変わる。どうやら肺に水が貯まっているらしい。熱が四十三度になった。生まれて初めて体験する高熱に、もう何もできない。頭がボーッとして、寝ているのか起きているのか、ほとんどわからない。そんな感じが数日続いた。「これ以上熱が下がらない日が続くと心臓に負担がかかりますので、その場合は集中治療室に