真夜中の虹

真夜中の虹(page 221/280)[真夜中の虹]

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概要:
221は、先生に寄ってくる地位や名声のある人たちと縁を切りたくないからか、それとも罰が当たるのが怖いからなのか…、様々な思いが頭の中を交錯する。来なきゃよか....

221は、先生に寄ってくる地位や名声のある人たちと縁を切りたくないからか、それとも罰が当たるのが怖いからなのか…、様々な思いが頭の中を交錯する。来なきゃよかったなぁ…、ポツンとそう思った瞬間だった。目の前の道の遥か向こうに鮮やかな色の発光体が現れた。それは、大きな虹だった。まるで蛇の大化け物が横たわっているかのような、見たこともないような大きな虹が目の前にドーンと道を塞ぐように横たわっている。それは虹本来のアーチを描くことなく、ほとんど直線に近い感じでそこにあった。ゾッとして、鳥肌が立った。真夜中に虹が出る…、それも雨の降る空に…。ああ、とうとう僕は気が狂ってしまったのかもしれない。恐怖が身を包み、夢中で逃げるようにその場から離れた。一本道をできる限りの早足で進んでいくと、前を行く皆の背中が薄ぼんやりと見えてきた。若先生を先頭に、何の疑いを持つことなく従順に歩い