真夜中の虹

真夜中の虹(page 211/280)[真夜中の虹]

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211第四二話「橋本病」話をまた、現在に戻す。一九九九年の暮れ、あまりの身体の怠だるさから医者に行った。血液検査の結果、C型肝炎と診断された。言われたその日から、それまでの不規則不摂生の生活に終止符を打ち....

211第四二話「橋本病」話をまた、現在に戻す。一九九九年の暮れ、あまりの身体の怠だるさから医者に行った。血液検査の結果、C型肝炎と診断された。言われたその日から、それまでの不規則不摂生の生活に終止符を打ち、規則正しい生活に切り替えた。タバコもやめ、仕事の量も減らした。飲尿療法、コーヒー浣腸、肝臓に良いといわれることはなんでも試した。とにかく身体第一の生活を実行した。そのおかげで二年後には身体の怠さはあるものの、肝臓の数値は標準値になり、少しずつだが仕事もできるようになった。それが今年に入ってまた悪化。身体が怠く、にっちもさっちもいかなくなった。ああ、また肝臓の数値が上がってしまったに違いない。朝起きて、夜寝るまでズーッと「嫌な感じ」が身体にまとわりついている。もうこれは暴力といっていい。このままズーッとこの状態が続くかと思うと絶望的な気持ちになってくる。どうしよう……。しかし悩んでいても仕方がない。こうなったら大学病院へ行って、とことん肝臓を検査して、少しでも可能性があるのなら、新しい治療方法でもなんでも挑戦してみるしかない。とにかくこのままでは嫌だ。五月のゴールデンウィーク明けの月曜日、順天堂大学病院の消化器内科に