真夜中の虹

真夜中の虹(page 206/280)[真夜中の虹]

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概要:
206第四一話「万葉歌人」三十九話、四十話と祖母が亡くなったので、その話になってしまった。今回からまた話を本筋に戻す。三十八話の続きになる。石鎚山から戻ってからも、若先生のSさんに対する熱は冷め....

206第四一話「万葉歌人」三十九話、四十話と祖母が亡くなったので、その話になってしまった。今回からまた話を本筋に戻す。三十八話の続きになる。石鎚山から戻ってからも、若先生のSさんに対する熱は冷めるどころか、より一層熱を帯びていった。そのおかげで、こちらは客観的に彼を観察することができ、若先生=神の使者という宗教ではよくありがちな勘違いから抜け出すことができた。人は人、神は神なのだ。どんなにすばらしい人でも神にはなれない。それがわかっただけでも幸いだった。若先生への思いは過ぎ去っても、神事(かみごと)に対しての興味は尽きなかった。神道の研究に興味がある仲間たち数人で、いろいろな場所へお参りに行った。神社関係では長野の諏訪大社、富士山の麓にある浅間大社、群馬の榛名神社等々。新興宗教関係では奈良の天理教、京都の綾部と亀岡にある大本教などにも行った。宗教というものがどのような在り方をし、どうやって人を取り込んでいくのか。どの宗教も神が創っているのではなく、間違いなく人が創っている。そこが面白かった。人が創り、人が嵌まり、人が騙される。そして多くの人々が救わ