真夜中の虹(page 199/280)[真夜中の虹]
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概要:
199に行った、庭に面したばあちゃんの小さな部屋、そこに小さな遺体となって帰ってきた。夕方、その日が誕生日の長女が学校から帰宅。何も知らなかった彼女は、冷た....
199に行った、庭に面したばあちゃんの小さな部屋、そこに小さな遺体となって帰ってきた。夕方、その日が誕生日の長女が学校から帰宅。何も知らなかった彼女は、冷たくなったばあちゃんと再会。血の?がった人間の「死」に、生まれて初めて接した娘は、何かが切れたように泣き崩れた。やがて、お坊さんが到着し、ばあちゃんの枕経がはじまった。ゆっくりと、ばあちゃんの「死」が自分の身体の中に広がっていく。小さい頃から、多くの「死」に接してきた。なのに、いまだに「死」を受け入れることに慣れないでいる。目の前に横たわる「死」に対し、どんな顔でそこに居ればいいのかわからないのだ。次の日、ばあちゃんの遺体が、子供や孫の手でお棺に入れられた。なんだかまた少し、ばあちゃんが遠くへ行ってしまう気がした。こうして、「死」を受け入れる作業が順を追って行われる。葬式というのは、死を受け入れる作業なのだと、初めて