真夜中の虹

真夜中の虹(page 184/280)[真夜中の虹]

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概要:
184そんな馬鹿な…、と普段なら思うことでも、ああ、そうなんだぁ…となんとなく納得してしまうから恐ろしい。それほど、山の中は異空間だった。山の中腹辺りに....

184そんな馬鹿な…、と普段なら思うことでも、ああ、そうなんだぁ…となんとなく納得してしまうから恐ろしい。それほど、山の中は異空間だった。山の中腹辺りに来ると、磐いわくら座と呼ばれる岩の集合体、いわゆるストーンサークルが現れた。ストーンサークルには二種類ある、自然発生のものと、人が作った人工的なもの。もちろんここのストーンサークルは自然発生のもので、その磐座は中津磐座と呼ばれ、結界が敷かれてあった。ここを過ぎた辺りから、あちらこちらに大小様々な磐座が見られるようになった。そのひとつに、「光りの磐座」と呼ばれるものがあり、その磐座の表面は角度によって穏やかな老人の顔に見えた。ひと目で好きになり、何度もその岩肌を撫でていると、それだけで心が優しい気持ちになれた。山に登り始めてから約一時間、頂上に到着。すでに、息は切れ切れ、足はガクガク、それでも、