真夜中の虹

真夜中の虹(page 172/280)[真夜中の虹]

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概要:
172順番がやってきた。僕の手を取り、若先生は脈診を始めた。「あなたは面白い脈をしていますねぇ、いまは運気が少し落ちているから、運気を上げる薬にしましょうね」そう言われ、僕の薬は元....

172順番がやってきた。僕の手を取り、若先生は脈診を始めた。「あなたは面白い脈をしていますねぇ、いまは運気が少し落ちているから、運気を上げる薬にしましょうね」そう言われ、僕の薬は元気の出る薬から運気の上がる薬に替わった。「それと、もしよかったら、大宮に氷川神社というところがあるから、行ってきなさい」「えっ、何をしにですか?」「境内に樹齢何千年の楠があるから、その木とお話ししていらっしゃい」「えっ、何を話すんですか?」「いまの悩みを話せばいいよ」「えっ、話してどうするんですか?」「話すだけでいいよ、話すだけで。話すのが嫌だったら木に触ってくるだけでいい。とにかく騙されたと思って行ってらっしゃい。あと、よかったらおみくじを引いてらっしゃい」なんだかわけのわからないままそう言われ、数日後、大宮にある武蔵一の宮、氷川神社に行った。埼京線の大宮駅で降り、十分ほど行くと大きな赤い鳥居があり、そこから長い参道が境内まで伸びている。両側を樹に囲まれた参道を病んだ心で歩いていると、不思議と心のコリが取れ