真夜中の虹

真夜中の虹(page 123/280)[真夜中の虹]

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123第二三話「終了」萩本欽一という、テレビ界の大化物の番組が打ち切りになる。常に視聴率20%以上を叩き出していた欽ちゃんブランドの番組が、15%前後の視聴率では、本人もテ....

123第二三話「終了」萩本欽一という、テレビ界の大化物の番組が打ち切りになる。常に視聴率20%以上を叩き出していた欽ちゃんブランドの番組が、15%前後の視聴率では、本人もテレビ局も納得がいかなかったようだ。これが欽ちゃん王国の終わりを告げる最初の鐘だった。これ以降、彼のテレビ界での支配力は衰えていくことになる。打ち切りが決まったテレビ番組ほど寂しいものはない。プロデューサーはよそよそしく、ディレクターは肩を落とし、他のスタッフからはやる気が消え、あの厳しかった大将もあまり怒らなくなった。僕ら出演者の中にも沈んだ空気が流れ始めた。そんなとき、三浦洋一さんが口を開いた。「番組が終わるのは悔しいけど、どうせ終わるんなら、自分たちの好きなことをやって終わろうよ」その言葉にあとを押され、僕たちは最後の収録の日まで、手を抜くことなく、ある意味楽しんで本番に臨むことにした。サラリーマン生活を棒にふってまで、この番組に参加したことへ