真夜中の虹

真夜中の虹(page 117/280)[真夜中の虹]

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概要:
117の人の話であって、多くの人間は頑張っても駄目なのだ。結局、僕も駄目だったひとりなのだが、そのことはまたおいおい話すことにする。本番が始まった。リハーサル通り順調にことが進み、自分の出番が回ってきた....

117の人の話であって、多くの人間は頑張っても駄目なのだ。結局、僕も駄目だったひとりなのだが、そのことはまたおいおい話すことにする。本番が始まった。リハーサル通り順調にことが進み、自分の出番が回ってきた。僕は久しぶりの本番にも関わらず、あまり緊張することなく舞台に上がり、ほとんど受けなかった。必死になって積み上げた練習のわりには、本番はあっけないほど何もなかった。収録は無事に終わり、カメラの電源は切られた。しかし、舞台の上はまだ終わっていなかった。大将の番組では、本番が終わった後に出演者全員を紹介する時間がある。この模様は決してテレビに映らず、当日の観覧者に対してだけのサービスで、出演者全員を大将が面白おかしく紹介していく。三浦さんから始まり、順番に紹介され、最後に僕の番になった。僕はごく普通に紹介されると思い、ごく普通の挨拶を考えていた。ところがいきなりワッ!!と驚かされ、ビックリしてそのまま、ギャー!!!と飛び上がり、ドッ!!!!と客席が湧いた。そこからは大将の独壇場だった。僕をおもちゃのようにイジり倒し、どんどん笑いを取っていく。もう何が何だかわからずに、ステージの上を追いかけられ、こっちは必死になって逃げ回った。大将がツッコミを入れ、素人の僕がリアクションをする。その度に客席が、ドッ!!!!