真夜中の虹

真夜中の虹(page 116/280)[真夜中の虹]

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116ていない。しかし、大勢の人との「ものづくり」は楽しそうだ。それでも、いまある幸せと引き換えにするほどではない。だけどハッキリ断る勇気もないし、テレビに出ることへの欲ももちろんある。そこで向こうから....

116ていない。しかし、大勢の人との「ものづくり」は楽しそうだ。それでも、いまある幸せと引き換えにするほどではない。だけどハッキリ断る勇気もないし、テレビに出ることへの欲ももちろんある。そこで向こうから断わってくるのを見越して、ある条件を出した。サラリーマンの仕事に支障を来さない範囲で良ければと…。つまり、昼間の時間は稽古には参加できないということだ。ところが、普通ならのむハズのないその条件を三浦さんと篠木さんはのんだ。仕事が終わってから来てくれれば良いという。その日から、二足の草わらじ鞋が始まった。昼間は営業をこなすサラリーマン、夕方からは日テレのリハーサル室に直行してタレントさんたちと番組作りと、いきなり忙しくなった。一日の睡眠時間は三時間に減り、昼間は営業車を運転するため、何度も眠りそうになった。それでも、自分で決めたことだからと、両方に迷惑がかからないようになんとか頑張った。本番の日がやってきた。番組はそれまでの欽ちゃんの番組同様、お客さんを入れての公開録画。その頃の欽ちゃんは「欽ドン」「欽どこ」「週刊欽曜日」そして「日曜九時は遊び座です」、週四本のレギュラーをかかえる超売れっ子で、寝る間を惜しんで頑張った者だけがこの世界に生き残ることができる、というのが口癖だった。それは当然そうなのだが、だからといって寝る間を惜しんで頑張った人間が、すべて生き残れるわけではない。それは、あくまでひと握り