真夜中の虹(page 103/280)[真夜中の虹]
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概要:
103れている由縁は、ここから来ている。やがて祖父は成長し、ある女性と結婚。これが僕の祖母。そこから産まれたのが僕の母だ。しかし、祖母は母を産んですぐ亡くなった。子供(母)を育てるために祖父はすぐに後妻を....
103れている由縁は、ここから来ている。やがて祖父は成長し、ある女性と結婚。これが僕の祖母。そこから産まれたのが僕の母だ。しかし、祖母は母を産んですぐ亡くなった。子供(母)を育てるために祖父はすぐに後妻をもらうことになった。後妻は男の子をふたりと女の子をひとり産んだ。後妻は、母にとっては継母。子供の中では、母だけが後妻との繋がりがなかった。そんな母に同情するかのように、曾祖母は母のことを可愛がった。やがて母と曾祖母は寝起きを共にするようになり、絆を深め、逆に後妻や異母兄弟との溝は開いていった。だが、母も成長するにつれ、自分の置かれた立場や後妻のことも理解するようになり、それまでの関係を修復しようと努力するようになった。やがて、母は曾祖母から心の独立を始めた。そうなると曾祖母は面白くない。悲観的になった曾祖母は、ある日、部屋で首を吊った。発見したのは祖父。祖父は声をあげて母を呼んだ。母が見たものは、梁から腰紐で首を括った曾祖母の姿だった。母の文章はここでスパッと終わっている。これが、母の空想ではなく本当の話だとしたら(半分以上は本当だと思うけれど)、母方の血筋はかなり激しい血が流れていることになる。その血が自分にも流れていると思うと、本当に恐ろしい…。そのことで幾度も己の血を呪い、気が狂いそうになった。それでも血の因縁か